棚田のように湖沼が連なる、中国・黄龍(こうりゅう)の絶景。光によって五色に変化する、宝石を溶かしたような水で満たされる独特の景観は、鬱蒼と生い茂る樹海の中にあります。
たとえようもない色彩美
黄龍一帯には五彩池(ごさいち)や争艶彩池(そうえんさいち)など多くの彩池があり、天候や場所によってさまざまな色彩を見せてくれます。
青だけではありません。時には緑や黄色、茶色なども。同じ場所でも角度によって変わるなど、水と光の不思議を感じます。
龍の鱗にたとえられる石灰棚
これら神や妖精たちが遊ぶプールのような石灰棚は、森が何億年もかけて造り上げたもの。太古の時代海底だったこの地が隆起し、珊瑚の堆積した石灰岩が水に溶け、樹氷のような石灰華を作り出します。
それらが集まって壁となり、その中に入り込んだ石などが転がりながら穴を深くし、このような石灰棚が生まれたのだそうです。
標高およそ3,600mという高地にあるため、五彩池まではロープウェイを降りてから約1時間歩きます。ふもとまで下ると、さらに2〜3時間の道のり。散策道の途中には酸素室などもありますが、高山病には要注意です。
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