毎年秋の彼岸頃に見ごろを迎え、いち早く秋の訪れを告げる彼岸花。
周囲に水田のない都市部に住んでいると、田んぼの畦道に咲く彼岸花を見る機会は少ないものです。
しかし、ちょっと足を延ばせば咲いているところには咲いています。
そこで、都内近郊で彼岸花を思う存分鑑賞できるスポットをご紹介します!
とにかく広い! 真っ赤な絨毯に息を呑む
都心近郊で一番規模の大きい彼岸花スポットといえば、埼玉県日高市にある巾着田。
約22ヘクタールの広大な敷地を誇る、休耕田の跡地にできた公園で、のどかな里山の風景と四季折々の花が楽しめます。
ここには彼岸花が約500万本も群生し、見ごろを迎えるとまるで赤いじゅうたんのよう。
たまに白い彼岸花が咲いているのにも出くわします。ちょっと珍しいので発見するとテンションが上がる!
これは黄色い鐘馗水仙(ショウキズイセン)と赤い彼岸花が交配してできたのだとか。
黄色と赤がかけあわさると白い花ができるって面白いですね。
巾着田では、毎年彼岸花の見ごろに合わせて、「曼珠沙華まつり」が開催され、屋台も並びます。
都心からはやや遠いとはいえ、たくさんの観光客が訪れるので、車で行く場合は渋滞覚悟でお出かけください。
秋風を感じながら広大な公園をサイクリング
次にご紹介するのは、東京都立川市にある「昭和記念公園」です。
昭和天皇御在位50年を記念して造られた公園で、敷地面積は180ヘクタールと実に広大。
彼岸花が見られるスポットは限られているので、事前に公園ホームページなどで確認を。
この季節は園内でコスモスも見ごろです。こちらも要チェック!
昭和記念公園はとにかく広いので、自転車を借りて園内を移動するのがおすすめです。
住所 東京都立川市緑町3173
TEL 042-528-1751
休園日 12月31日、1月1日、2月第4月曜日とその翌日
開園時間 公園ホームページを参照
入場料 大人410円、小・中学生80円、65歳以上210円 ※団体割引あり
東京郊外の穴場彼岸花スポット
最後にご紹介するのは、彼岸花の穴場スポット。東京都調布市・三鷹市・小金井市にまたがる野川公園です。
公園内には貴重な植物群落が保存された自然観察園があり、木道を歩いて一番奥に行くと、彼岸花の群生地があります。
規模こそさほど大きくないのですが、やっぱり赤いじゅうたんは格別。
彼岸花を見たあとは、公園の真ん中を流れている野川沿いを歩いたり、近隣にある新選組局長・近藤勇の生家跡や墓を巡ってみたりと、散歩コースも充実しています。
住所 三鷹市大沢6-4-1(野川公園サービスセンター)
TEL 0422-31-9033(自然観察園・自然観察センター)
開園時間 9:30~16:30(自然観察園・自然観察センター)
定休日 月曜日(休日の場合は翌日。自然観察園・自然観察センター)
毒があり、墓地に咲いているイメージも強いので、どこか禍々しい印象を与える彼岸花。しかし、思わず吸い寄せられてしまいそうな魅力に溢れています。
禍々しいのに、目が離せない。まさに美しき魔性の花といえるでしょう。
彼岸花の花期は、お彼岸の時期の約1週間程度。花期を逃すことのないよう、花の見ごろはこまめにチェックしたいですね。
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