江戸時代から続く合掌造りの集落
岐阜県白川村にある白川郷。合掌造り民家の集落で知られ、世界文化遺産にも指定されています。
合掌造り民家は大きなものでは3階建て、4階建てにもなり、近くで見ると「木造でこんな大きな建物があるなんて・・・」と息をのむほどの迫力があります。しかも、古いものでは築300年。築20年の鉄筋マンションですら古く感じてしまう現代の感覚では、ただただ、驚くばかりです。
合掌造り民家の中は、土産物屋や飲食店になっているところが多いのですが、今もなおそこで生活されている方もいます。一部の民家は、民宿として営業されており、宿泊することもできます。
こちらは、集落内の民宿に宿泊した時の写真です。1泊8800円で、ほかの宿泊客とともに、いろりを囲んで食事をしました。ちなみに、ほかの宿泊客は全員外国人! 古き良き日本の暮らしを体験できるからでしょうか。食事中は英語で会話しなければいけなかったので、緊張しました・・・。
宿のご主人や女将さんも、お客さんとは英語で会話をしていました。純日本風の合掌造りの外観と、中のインターナショナル感のギャップがすごかったです。
合掌造りの建物の中に潜入!
合掌造り集落の建物の中には、一般公開しているものもあります。
こちらは国指定重要文化財の和田家。代々名主や番所役人を務めてきたお宅で、白川郷の中ではもっとも大きい民家です。一階あたりの敷地面積が広いうえに3階建てなので、中で何家族も暮らせそうな、縦方向の豪邸です。
建物の二階の様子です。柱が60°で交差することで、災害に強い構造となっています。これは、スカイツリーの設計の際にも参考にされたのだとか。
中は黒っぽいです。いろりの煙でいぶされることで、雨による腐食や害虫から建物を守っています。茅葺屋根だからこその先人の知恵ですね。
白川郷ののどかな雰囲気を演出するのに一役買っているのが、集落内を流れる美しいせせらぎです。水の音が心地よく、歩いていてすがすがしい気持ちになれます。民家の前には花が植えられ、池には鯉が泳いでいて、実に癒されます。
四季折々、さまざまな表情を見せる白川郷。10月末から11月上旬には、紅葉が見ごろを迎え、合掌造り民家園では紅葉のライトアップも行われます。本州の平野部よりも一足早く、晩秋の風情を感じられそうですね。
[白川村役場]
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