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戸隠といえば、おいしい蕎麦と霊気あふれる杉並木や戸隠神社が有名。紅葉が落ち着き、スキーシーズンが始まる前の今は見どころが少なく感じるかもしれませんが、新蕎麦を味わい、パワーを感じるにはもってこいの季節です。
ただただ圧倒される杉並木
たとえ霊感が全くない人であっても、この杉並木の参道入り口に立つと、「この奥に何かある」と感じざるを得ない迫力があります。立冬(11月7日ごろ)には、この参道に沿ってまっすぐ、太陽の光が登っていくそう。あたりの空気は清涼感で満たされ、奥へと吸い寄せられるような魅力があります。
樹齢400年を数えるクマスギの並木は、500mほど続いています。その先には参道とともに長野の天然記念物に指定される戸隠神社の奥社が。茅葺き、朱塗りの門は風情たっぷり。
奥社はこぢんまりとしていますが、逆にそれが隠された奥の社という雰囲気があって好きです。霊山・戸隠山の麓にはこの奥社を含む5つの社があり、2000年以上の歴史があります。戸隠山は神話の「天の岩戸」が飛来して今の姿になったと言い伝えられており、そのため「天の岩戸開きの神事」に功績のあった神々がまつられているのだそうです。
修験道のメッカとして蕎麦どころに
平安時代末は比叡山、高野山と並ぶほどに栄えた戸隠の霊場。修験道の道場として都でも有名で、多くの修験者が訪れ、もてなし食としての蕎麦が発展しました。霧のもとで育つこの地の蕎麦は、霧下蕎麦とも呼ばれ、香り高く風味豊かな味わい。
はずさない3軒はここ!
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うずら家
20軒以上もある蕎麦屋の中でまずおさえておきたいのは「うずら家」。蕎麦のおいしさはもちろんですが、天ぷらのサクサク感がこれまた秀逸! 行列の絶えない人気ですが、やはり唸ってしまうのです。
山笑
2軒目に紹介するのは戸隠唯一の十割蕎麦専門店という「山笑」。まず塩で味わってほしいという蕎麦は、力強さとみずみずしさにあふれています。また、濃厚なそば湯が絶品! つゆで割らず、そば湯のみで何杯も飲んでしまいます(笑)。
極意
最後の1軒「極意」は、宿坊も営む蕎麦処です。細く滑らかな蕎麦は、繊細なのどごしが印象的。宿坊に宿泊すると、夕食に何枚でもおかわりできます。文化財の指定を受けた建物は落ち着いた雰囲気で、一番大きな部屋にあたれば(宿泊料金は同じ)この上なく贅沢な気分にひたれます。
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