年末に向かって忙しくなる今日この頃、がっつりと栄養の付くものを食べて、気力体力を養いたいものです。おススメしたいのが、静岡県三島市昭和24年創業「うなよし」のうなぎ丼。
静岡県三島市は、富士山の雪解け水が湧き出る水の都。富士山の伏流水でさらした鰻は、特有の臭みがありません。甘口濃厚なタレをたっぷり付け、パリッと焼き上げたうなぎは、記憶に刻まれる強烈な美味しさです。
三島は鰻屋さんがたくさんあり、すべて食べ歩いたわけではないですが、「うなよし」の鰻が好きで、1年に1度は東京から車を走らせて食べに出掛けていました。大型駐車場に車を止めると、鰻の濃いタレと香ばしい香りが漂ってきて、くらくらするほど。鰻の香りは強烈な客引きになります(笑)。
表面はパリッと香ばしく焼かれているのに、抵抗なくふわりとお箸が入ります。口に入れると、鰻はほろりと溶けていき、甘めのタレが鼻腔をくすぐります。鰻独特の臭みはなく、ただただ箸が先に進み、止まりません。東京で食べる鰻は、あまり魅力を感じていなかったのに。ここの鰻は別格なのです。並、上、特上のうなぎの質は同じで、ボリュームが違うだけ。よっぽど大食いでない限り、並のうなぎ丼(1匹分 きも吸い、香の物付き 3,300円税込 2014年10月現在)でおなかいっぱいになります。ごはんの中にも鰻が隠れている2段の鰻の特上丼(うなぎ2匹分)を食べきるのは、かなりの強者でしょう。
うな重はなく、うなぎ丼のみ。鰻は重箱より、丼が似合いますね。
甘辛いタレがしみたごはんの美味しさにウットリ。車を飛ばしてきて、うなぎ丼は10分もかからず平らげてしまいます。至福の瞬間はあっという間に終わりますが、「ああ、美味しかった。また来年来よう。」と思うでしょう。お値段は安くはないですが、食べてみたらきっと満足がいくはず。年に一度は、自分のご褒美にしたい味なのです。
パンフレット
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