ドバイの建造物について調べていると、なぜかとても愉快な気分になります。子どもの落書きのような自由さで、計画・実現されていくそのさまには、海を越えて勇気づけられる気がするのです(もちろん、頓挫してしまうプロジェクトもいっぱいあるんですけどね)。
最近気になっているドバイの3つの建造計画をご紹介します。
砂漠に沈む三日月のようなホテル
「The Crescent Moon Tower(三日月タワー)」と呼ばれる2015年完成予定のホテルは、アラビアンナイトの世界そのものだと話題です。たしかに、夜黄金色にライトアップされた姿や、砂漠からのぞむ遠景は、地平線に沈む月のようで、完成すれば確実にドバイの新たな注目スポットになりそうです。素人が見ても難しそうなその設計は、最先端の技術が惜しみなくつぎこまれているのだとか。
UFO基地のような海中ホテル
©THE WATER DISCUS UNDERWATER HOTEL
©THE WATER DISCUS UNDERWATER HOTEL
©THE WATER DISCUS UNDERWATER HOTEL
ヘリポートも設置されたあまりにも未来的なその外観は、ヘリコプターどころかUFOまで着陸してしまいそう。21部屋もある「THE WATER DISCUS UNDERWATER HOTEL」は、完成すると世界最大の海中ホテルになります。海上の円盤部分は分離可能で、緊急時は救命艇としての役割も果たせるようになっているそうです。豊かな珊瑚礁と一体化するよう設計された客室では、つかの間の竜宮城気分が味わえそうですね。
増殖し続ける人口島都市
ドバイのシンボルともいえる人口島、世界地図を模倣した300以上の島からなる「ザ・ワールド」。選ばれた人だけが所有することができ、1島数十億〜数百億のものもあるともいわれます。
©SMIRNOVA IRINA/Shutterstock.com
ヤシの木の形が印象的なパーム・アイランド、「パーム・ジュメイラ」。ヤシの木の幹の部分と三日月型の防波堤をつなぐ海底トンネルやモノレール、幹部分のコンドミニアムなどは日系企業が手がけました。
そして人口島はまだ増殖し続けているのをご存知でしょうか? NASAの航空写真で見ると、左からザ・ワールド、パーム・ジュメイラときて、その隣にさらに大きなヤシの木の島が建設されているのがわかります。これが「パーム・ジュべル・アリ」です。
さらにパーム・ジュべル・アリを取り囲むように世界最大の埋め立て事業「ドバイ・ウォーターフロント」も計画中。最後はザ・ワールドの隣に「パーム・デイラ」というパーム・ジュメイラの8倍規模の人口島都市建設が予定されています。
常にその度肝を抜く規模や発想でサプライズを与えてくれるドバイ。これまでも、そしてこれからも、目が離せない国なのです。
[Photo by Shutterstock.com]