晩秋から冬にかけて、最も脂がのって美味しい鯖(さば)。
値段も安価で、栄養にも優れています。
鯖に多く含まれる多価不飽和脂肪酸は、コレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化の予防、改善、脳卒中や高血圧などの生活習慣病から守ってくれます。悪性貧血や肩凝りに効果のある、ビタミン12もたくさん含まれている魚なのですよ。(参照記事)
しめ鯖は、酒のつまみにピッタリ。
作るのは、意外に難しくないのです。
手順をご紹介しますので、手作りのしめ鯖を作ってみませんか?買ったものよりずっと美味しく出来ますよ。
鯖の選び方
鮮度の劣化が早い魚なので、鮮度の良いものを、買ってきた日に、しめ鯖にする!が基本。
●太っていて、身が固く張っているもの(張りのあるものは新鮮)
●目が黒く澄んでいるもの(目が赤い、濁っているものは鮮度が落ちています)
●腹の部分が柔らかくないもの(鮮度が落ちているものは、腹が柔らかい)
●お腹に金色の筋が浮いた「金筋いり」は、最高級の鮮度!
鯖(さば) 1本(3枚におろす)
塩 締めるためにたっぷりの量
米酢 ひたひたに漬かる程度
砂糖 好みの分量
昆布 5センチ×5センチ角 2枚
3枚おろしの経験のない方は、魚屋さんでおろしてもらいましょう。
経験のある方は、ご自分でどうぞ。
作り方
1. 3枚おろしにした鯖に血が付いてないか確認。生臭くなるので、必ず身をきれいにしましょう。
2. 塩でしめる(生臭さを取る、下味をつける)
3枚おろしにした鯖に塩をまぶし、漬け込みます。塩は多いかなと思うほどの量が良いでしょう。2時間ほどおき、全体を洗って、キッチンペーパーなどで水分を拭き取ります。
3.酢でしめる(菌の増殖を妨げ、傷みを防ぐ)
ビニール袋に、米酢、砂糖、昆布2枚(魚の上下に)を入れ、鯖がひたひたにつかるようにしてください。米酢、砂糖の割合は、味をみてお好みで。途中で裏表を返して下さい。酢に漬ける時間ですが、一晩ほど置いた方が、味が馴染み美味しいです。最低2時間が目安でしょうか。時間が短いほど、酢が浅くなります。
4.酢でしめた鯖の薄皮をはぎ、腹骨と中骨をピンセットで取り除きます。糸ミミズみたいなくるくるや、丸いポッチがあった時は必ず取り除いて下さい。アニサキスという寄生虫です。
3枚おろしにした鯖を塩でしめ、洗って、水分をとったところ (C)Sara Aoyama
完成!
手作りしたしめ鯖は、格別の味!醤油と山葵でどうぞ。
ゆず胡椒でいただいても美味しいですよ。
写真左側が「しめ鯖」、右側は九州の郷土料理ごま鯖です。
バッテラにしても美味
酢飯の上にのせれば、バッテラです。焼き目(串を打ってコンロの直火で炙る)をつけて、焼きしめ鯖にすると、また味がぐっと濃くなります。
友人に腕前を披露するも良し、ひとり自分の腕前に祝杯をあげるも良し。
しめ鯖と日本酒との相性は最高ですよ。
鯖の美味しいこの時期に、是非作ってみてください。
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