アメリカ中西部に位置するネブラスカ州。ここには、住民がたった一人という町があります。町長を務めながら、小さな図書館の運営も行う女性。彼女の人生、そして村の歩みを紹介したいと思います。
住民がたった一人の町、Monowi
ネブラスカ州にある町、Monowi。この町の人口はなんと1人。1930年代には150人が住んでいたこの町も、若者が大都市へ移って行き、人口が徐々に減少していったようです。そして最終的に残ったのは、ある夫婦一組だけでした。
今もこの町で暮らす女性
Elsie Eilerさんは、今もこの町で暮らす唯一の住人。そして同時に、彼女はこの町の「町長」でもあるのです。住民は自分だけでもきちんと税金を払い、その税金を道路のライトの管理費などに使用しているそうです。
町の運営を、責任をもって行っていく彼女の姿勢は素晴らしいと思います。
亡くなった夫を想う気持ち
最後の住人の一人だったElsieさんのご主人、Rudyさんは2004年に亡くなりました。彼が亡くなった後もこの町で暮らしていく決意をした彼女は、Rudyさんの長年の夢であった図書館設立を実現させたのです。名前は「Rudy library」。Elsieさんの最愛の人を想う気持ちが溢れています。この図書館には、約5000冊の本が置かれていて、Monowi周辺の町の住民の支持を受けているようです。
町を守り続けていくこと
産業革命、近代化と共に、都市で暮らす人の数が増え過疎化に悩むのはアメリカだけではなく、日本も同じだと思います。しかし最近は、Uターン現象など田舎を好んで移り住む人も増えています。
思い出詰まった町を守り続けていきたい、そんなElsieさんの力強い決意、そして行動に感銘を受けました。
地元を再発見しよう
実家を離れて暮らす方も多いかと思います。普段忙しくてなかなか帰れない、帰っても友人や家族との再会であっという間に時間が過ぎていきますよね。
けれど地元には、まだまだ隠れた穴場や素敵なスポットが隠れているはずです。帰れる場所がある、その事に感謝し、今年はもう少し「地元再発見」を意識して行動してみたい気持ちです。
Elsieさんのように、縁があって生まれた町、暮らした町をこれからもずっと大切にしていきたいものです。こんなにも愛されているMonowiは幸せものですね。
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