映画「アメリ」の舞台、パリ・モンマルトルを歩く旅

Posted by: 北川菜々子

掲載日: Oct 22nd, 2015

映画「アメリ」を辿るモンマルトル

2001年に公開されたフランス映画「アメリ」。この映画でパリに興味を持ったという人も少なからずいるのではないでしょうか。制作から10年以上経った今でも「アメリ」の舞台となったモンマルトルは映画と同じ街並みを保っています。アメリはモンマルトルでどのように暮らしていたのでしょうか。

それではモンマルトルに住んだアメリの足跡を辿る旅に出かけてみることにしましょう。

アメリの舞台地となったモンマルトルって?

映画「アメリ」を辿るモンマルトル

18区にあるモンマルトルはパリの中で一番高台に位置します。パリが一望できるサクレクール寺院はモンマルトルのシンボルであり、世界各地からの観光客で連日賑わっています。その一方で19世紀半ば移り住んだ芸術家が愛した下町が今でも残り、観光地から少し離れた場所は下町情緒が溢れています。

モンマルトルの路地裏に入りこむと、どこかで見たような風景にふと出会うことがあります。それは画家ユトリロが描いたモンマルトルの景色であったり、ブラッサイが撮った写真のモンマルトルです。芸術家が愛して住んだモンマルトルは時代を超えてその魅力を保ち続けています。

サクレクール寺院

映画「アメリ」を辿るモンマルトル

映画「アメリ」を辿るモンマルトル

アメリが気になる男性ニノを呼び出すシーンの舞台がサクレクール寺院です。サクレクール寺院は普仏戦争やパリコミューン崩壊で肩を落としたパリ市民のために1919年から40年もの歳月を費やし完成されたカトリックの聖堂です。サクレクール寺院から眺めるパリの景色は美しく、パリがどこまでも続くかのような不思議な感覚に陥ります。

アメリの働いたカフェ

映画「アメリ」を辿るモンマルトル

映画「アメリ」を辿るモンマルトル

アメリが働いていたカフェ「Café des 2 Moulins」は、モンマルトルにあります。カフェは映画当時のままで、まさにアメリの世界観を肌で感じ取ることができる場所です。ここではアメリの好物であったクレーム・ブリュレは店の人気商品となっています。アメリ風にクレーム・ブリュレをスプーンで崩しながら食べてみると一層アメリの世界に近づけることでしょう。

■Café des 2 Moulins
住所:‪15 Rue Lepic, 75018 Paris
営業時間:AM8時〜AM1時

アメリの通った映画館

映画「アメリ」を辿るモンマルトル

アメリの働いたカフェの近くに、アメリが毎週金曜日に通っていた映画館Studio28があります。この映画館はパリの中で一番古いそうです。内装はジャンコクトーが手がけ、現在でもジャンコクトーの絵が映画館の中に飾られています。

[Studio28]

アメリの通った八百屋コリニョン

映画「アメリ」を辿るモンマルトル

アメリの働いたカフェからトロワフレール通りをサクレクール寺院へ向かう方角へ歩くとアメリの通った八百屋コリニョンがあります。映画の中とは違い、Au Marche de la Butte/オマルシェデュラビュット(丘の市場)という食料品店です。アメリのポスターが飾られているので、すぐにアメリの通った八百屋さんだとわかります。またこの食料品店の通りにアメリのアパートメントもあるようです。

■Au Marche de la Butte
住所:56 rue des Trois Frères, 75018 paris

モンマルトルにある「アメリ」の舞台地は徒歩数分の圏内に位置しています。まさにこの界隈はアメリが暮らした場所なのです。アメリの足跡を辿りながらこのモンマルトルを歩くと、ふと「アメリ」の世界に迷い込んだような錯覚に陥ります。モンマルトルに来たのならアメリの足跡を辿ってみましょう。「アメリ」の面影に出会うことができるでしょう。

[All photos by Nanako Kitagawa]

PROFILE

北川菜々子

Nanako Kitagawa ライター

2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。

2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。

SHARE

  • Facebook