「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」という本があります。日本の旅先の魅力度を星の数で表した本になりますが、その中で最高評価の3つ星を獲得している観光地に、岐阜県の高山市があります。一体、何が最高評価の結果をもたらしたのでしょうか?
そこで今回は同地に外国人の友人を何度も連れ回した経験のある筆者が、各種の資料を参考にしつつ魅力をまとめたいと思います。
高山は江戸時代の城下町や商家町が残る町
古い町並みは日本各地に残っていますが、残念ながらその多くは少し道をそれると途切れてしまい、「ちょっとがっかり・・・」といった場所も多いですよね。
しかし、高山は別格。気まぐれに路地を曲がっても古い町並みがその先にも続いていますので、散策の喜びを途切れさせることなく町歩きが楽しめます。
重要伝統建造物群保存地区にも指定される同地。「高山市美しい景観と潤いのあるまちづくり条例」で景観保護に力を入れている地元の取り組みもあって、江戸時代の城下町や商家町が広範囲にわたって残されています。そうした点が、ミシュランの実用旅行ガイドに最高評価を受けたのですね。
高山は年間で28万人の外国人観光客が訪れる
高山市の中でも特ににぎわっているエリアは「さんまち」。町の南北を貫く宮川の東側にある「さんまち」には、江戸時代後期~明治に建てられた古い町家が奇麗に残っています。その一帯は「美しい日本の歩きたくなるみち500選」にも選ばれる主要な観光地です。
高山市商工観光部観光課がまとめた「平成26年観光統計」によると、同市に訪れた外国人観光客数は宿泊ベースで28万人で、前年比24.44%増だとか。今後も人気は続きそうですね。
オーストラリア人もネパール人もオランダ人もスリランカ人も、連れていった外国人は皆、決まって熱心に写真を撮っていました。「写真に収めたい」と胸を高鳴らせる美しい景観が、そこかしこに広がっている証拠です。
飛騨牛を中心に絶品グルメも目白押し
高山はグルメも魅力。飛騨牛はもちろん、みたらしだんごの露店販売も有名です。「さんまち」には町家を利用した甘味処やカフェも豊富。町の中心を流れる宮川沿いにも、展望を楽しめるカフェもあります。
例えば宮川に掛かる鍛冶橋の角にある「ハナミズキ」というカフェの飛騨牛100%のハンバーガーを食べたカナダ人が「今まで食べた中で一番うまい」とつぶやき、大事そうに肉を咀嚼(そしゃく)していましたから、その実力は世界レベルのはず。
周辺には下呂温泉、世界遺産の五箇山・白川郷、郡上八幡、上高地と有名観光地が目白押し。雪が降った後の高山も格別に美しいです。
ただ、これからの時期、本当に寒いですので、防寒対策はしっかりとして遊びに出掛けてくださいね。
[ぎふの旅ガイド – 岐阜県観光連盟]
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