©︎ricochet64 / Shutterstock.com
ミシュランガイドの意外な歴史
まずミシュランとは何の会社かご存知でしょうか。ミシュランはフランスの有名なタイヤ会社なのです。20世紀初頭ドライブ文化が広がりつつありました。1900年にドライブに役立つ、車の修理工場、ガソリンスタンドやホテルの紹介を無料で配布するためのガイドとしてスタート。1926年にミシュランガイドは有料本になり、料理を提供するホテルに星をつける現在のスタイルができあがりました。2005年にニューヨーク版、2007年に東京版を発表し、世界的に発展するようになったのです。
ミシュランの調査員になるには?
ミシュランの調査員にはどのようになるのでしょうか。日本版のサイトによると、「ホテル学校の卒業生や5年から10年のレストラン・ホテル業界経験者」とあります。その後、日本のミシュランの調査員として働くためには、ヨーロッパで研修をし、先輩調査員とレストランやホテルをまわりながら、仕事を学んでいくのだそうです。
調査員は根無し草
調査員は毎日ホテルやレストランを点々とします。昼はリストにあるレストランで食事をし、夜はホテルに泊まる生活。週末にしか家に帰ることはできないのだそうです。家族を持っても、その生活は複雑そのもの。ミシュランの調査員をしていると知っているのは近い家族だけ。友達などには職業を偽っているのだそうです。ミシュランの調査員は華やかそうに見えて実際は孤独な職業なのです。
星を与える基準
ミシュランの調査員は何を基準にして星を与えるのでしょうか。ミシュランの日本のサイトによると、
そして、その星の意味するところとは、
三つ星 そのために旅行する価値がある卓越した料理
二つ星 遠回りしてでも訪れる価値がある素晴らしい料理
一つ星 そのカテゴリーで特においしい料理
(MICHELIN/ミシュランガイドについてより引用)
とあります。
しかし、ミシュランガイドはいつも論争の的になっています。大きな問題と言われているのが、これらの評価の基準も実は曖昧だということ。実際何故このレストランが三ツ星を獲得し続けるのかという批判もフランスでは頻繁におこなわれています。
もちろん、レストランの味を同一に評価はできません。ただ近年は星を獲得するのはいつも同じお店でお決まりのパターンのように、マンネリ化されている感があるようです。また調査員は実際にレストランにはあまり訪れないのではないか、という疑問ももたれています。それで正当な評価ができているのかとフランスのメディアはミシュランを批判する風潮にあるのです。
ミシュランの徹底した秘密主義
星付きレストランの評価の執筆はミシュランの会社でのみおこなわれます。例えば、その原稿を印刷するのもメールで送るのも禁止。最終原稿は3人の社員によってのみ読まれるのだそうです。印刷する際も、機密書類として扱われるそうで、印刷所の職員も口外禁止のサインをさせられるという徹底ぶりです。店頭に販売されるまで、ミシュランガイドが人目に触れることは最小限におさえるという秘密主義なのです。
ミシュランガイドは謎のベールに包まれています。星を獲得するのは名誉なことであるけれど、ミシュランの星を拒否するレストランもあるほどです。最近では誰もが評価に参加できるトリップアドバイザーの方が信じられるという意見もあるほど。
ミシュランガイドはこのまま独自のスタイルを貫くのでしょうか。それとも時代と共にこれから変わっていくのでしょうか。今後のミシュランのスタンスが楽しみです。
あなたも知っておいた方がいい、ホテル掃除の真実
あなたも知っておいた方がいい、飛行機の噂と真実5つ
あなたも知っておいた方がいい、冷蔵庫へ入れてはいけない10の食材
あなたも知っておいた方がいい、外国人がピンとこないほめ言葉5選
あなたも知っておいた方がいい、熊本地震における訪日外国人旅行者の声
あなたも知っておいた方がいい、クマに遭遇したときの対処法
あなたも知っておいた方がいい、ウェディングドレスにまつわる失敗実話7選
[MICHELIN]
[JDN/
L’inspecteur Michelin mange
tous les jours au restaurant]
[MICHELIN Restaurants]
[L’OBS avec Rue89]
[LE FIGARO.fr]
[Europe1]
[Photos by Shutterstock.com]