天候の影響を受けやすい飛行機。遭遇したくないと願いつつも、フライトに遅延や欠航はつきもの。日本からの出発便ならまだしも、海外で欠航になるとなにかと気力や情報収集力が必要となる場合が多い気がします。
今回は、強風によって目的地とは違う空港に到着してしまった、筆者の対処例をご紹介しましょう。
強風による緊急着陸
利用したのはアメリカン航空、シカゴ→ポートランド直航便。間もなくポートランドに到着するという頃にかなり揺れると思っていたら、「強風でシアトル空港に緊急着陸します」というアナウンスがあり、まさかのシアトル到着。この時すでに夜の9時半でした。
臨時バスも手配されず、次のフライトは早朝出発
飛行機から降りて地上スタッフに聞いてみると「バスを手配してみるのでしばらくお待ちください」との説明。その場で40分ほど待ちました。しかし「申し訳ありませんが、バスの手配はできませんでした。朝6時にポートランド行きの臨時便を出すのでそれに乗って下さい」という悲惨な結果に・・・。
朝まで空港で待機するか、ホテルに宿泊するか
早朝まで臨時便が出ないとわかったのが夜10時。アメリカン航空からは空港併設のホテルの割引券が配られましたが、連絡してみるも満室。同じ飛行機に乗っていたお客さんは空港ロビーのイスで寝始める人もいれば、家族や知り合いに車で向かいに来てもらうという人などさまざま。
そうだ、モーテルに泊まってみよう
ひとり身であったし、空港内といえども眠っている間の貴重品の管理が心配。なによりもシャワーに入ってベッドで体を休めたい。スマホからBooking.comで空港から近いホテルを探してみると、最安値はモーテルがヒット。普段は一泊1万円くらいするようですが、直前だからか6千円。試しに泊まってみることに。一度空港を出て荷物を受け取り、モーテル運営のシャトルバスに乗ってやってきました。
存在は知っていたものの、まだ泊まったことがなかったモーテル。ちょっとワクワクです。
モーテルのロビー。朝食場所になるようですがやや薄暗い雰囲気。しかしフロントのお姉さんはとても親切でした。
映画などで見たことがあった通り、ドアを開けるとすぐベッドルーム。
独立型の洗面台。石鹸やタオルもちゃんとありました。
客室は1階。窓の外は駐車場。防犯面が少々気にはなったものの、鍵もしっかりかかり問題はありませんでした。臨時便は6時発のフライトだったので短時間でしたが、ちゃんとベッドで眠れました。チェックアウト後、シャトルバスで再び空港へ移動。カウンターで元々の搭乗券を見せて、再びチェックイン。
利用しない人も多かったようでガラガラの臨時便。ちなみに振り替えは無料ですが、台風や大雪、強風などの不可抗力による欠航では宿泊費が保障されないのが一般的。筆者の場合もモーテル代は実費になりました。
ですが不幸中の幸いか、ポートランドの宿泊予定のホテルで「強風が原因でシアトルで足止めされた」と告げると、「天候によるものだから一泊分のキャンセルはいらないよ」とうれしい対応。旅の予定が変更になったものの、「生まれてはじめてモーテルに泊まる」という新しい経験が一つ増えました。
海外で飛行機が遅延・欠航した時のポイント
日本国内でも何度か遅延や欠航を経験した筆者ですが、アナウンスも頻繁に流れ、乗客への対応はとても丁寧で、一人一人対処してくれるように思えます。
ですが海外の空港、とりわけ外資系の航空会社では、乗客自らが動いていかないとあっという間に放って置かれるように感じます。「サバイバル力」と言ってしまうと大げさですが、わからないことは航空会社のスタッフに積極的にどんどん聞いていった方がよいでしょう。
空の旅は何かとトラブルがつきもの。悲観的にならずに、「新しい経験や思い出が増える」とポジティブに考えれば、それもまた旅の魅力になるのかもしれません。
これから海外へ旅する方のご参考になれば、幸いです!
[All photos by Nao]