高層ビルやショッピングモールが林立するシンガポール。南国ながら、市内は東京都心部さながらの雰囲気です。そんな都会の喧騒を離れて、緑溢れる中で食事や散歩を楽しめるのが「デンプシー・ヒル(Dempsey Hill)」と呼ばれるエリア。現地在住の日本人にも人気の高い穴場スポットです。
イギリスと深い関わりのある「デンプシー・ヒル」
今も昔も、草木生い茂るデンプシー。その昔はナツメグプランテーションの一部だったそうで、ヨーロッパ郊外を思わせる穏やかな雰囲気が魅力です。今でこそオシャレなエリアとして知られていますが、実はこんな歴史が隠されていました。
長いことイギリスの植民地支配下にあったシンガポール。デンプシーエリアは1860年にイギリス政府の手に渡り、兵士たちの居住地として使われることになりました。その後、第二次世界大戦中の日本軍の占領を経て、1945年には再びイギリスの元へ。終戦後はシンガポールで暮らすイギリス兵たちの社交の場として賑わいを見せたと言います。数奇な運命を辿ったデンプシーですが、2007年にはレストランやアンティークショップ、アートギャラリーなどが立ち並ぶオシャレなスポット「デンプシー・ヒル」として生まれ変わりました。
それでは早速、デンプシー・ヒルを散策してみましょう。
入り口は「Dempsey Hill」の看板が目印です。市内から徒歩で訪れるには少し距離があるため、バスやタクシーを利用するのがおすすめ。
敷地内は40ヘクタールもあるので、お目当のレストランやカフェを探すのはちょっと大変です。敷地内にあるマップをチェックしながら散策をスタート!
シンガポール名物のチリクラブを筆頭にシーフード料理が味わえる「Jumbo Seafood」や「Long Beach」、フィッシュヘッドカレーなどシンガポールならではのインド料理が楽しめる「Samy’s Curry」、モダンチャイニーズ料理とカフェメニューに定評のある「Chopsuey Cafe」といったアジア料理のレストランから、メキシコ料理やヨーロッパ料理を提供するレストラン、アイスクリームショップにバーまで、豊富なラインナップ。オーストラリア発のカフェ「jones the grocer」は、気の利いたお土産探しにも最適です。
ヨーロッパやオセアニア、南アフリカ産のワインと美味しい料理がリーズナブルに楽しめる「The Wine Company」。ローカルフードとアジアンフュージョン、本格的な欧米料理が食べられる、なかなかユニークなレストランです。
手前から「チーズの盛り合わせ」「まぐろのたたき」「生ハムメロン」。The Wine Companyにて
料理もサービスも満足度の高い、イチオシのレストランです。開放感のあるテラス席で友人たちと、あるいはシックな店内で恋人とロマンチックな食事を楽しむのも良さそう。
ヨーロッパを訪れたかのような雰囲気が味わえるデンプシー・ヒル。誰を案内してもきっと喜ばれる、現地在住者オススメの素敵なスポットです。
[dempseyhill.com]
[All Photos by sweetsholic ]