日本にはさまざまな神社仏閣がありますよね。近所の小さな神社から、世界遺産に選ばれるお寺までいろいろ。では、数ある神社仏閣の中で、日本人や外国人旅行者はどこが一番好きなのでしょうか?
厳島神社
そこで今回は世界最大の旅行口コミサイトのトリップアドバイザーが行った「行ってよかった!日本の神社仏閣ランキング2016」などをもとに、日本人が好きな神社仏閣、外国人が大好きな神社仏閣の違いをまとめてみたいと思います。
日本人が好む神社仏閣TOP5は?
伊勢神宮
まずは日本人の好きな神社仏閣。上述のトリップアドバイザーは「行って良かった日本の神社仏閣は?」を毎年調査して発表しています。2016年版のランキングでは以下の神社仏閣が上位に入りました。
第1位:伊勢神宮(三重県)
第2位:高野山(和歌山県)
第3位:厳島神社(広島県)
第4位:三十三間堂(京都府)
第5位:永観堂禅林寺(京都府)
トップ3の伊勢神宮と高野山、厳島神社は、日本人なら誰もが知っている神社仏閣。伊勢神宮は2000年以上、高野山は1200年以上の歴史を誇り、厳島神社は世界文化遺産に登録されて20年を超えています。
第4位の三十三間堂は通称で、京都駅から清水寺のある東山区方面に向かい、鴨川を越えた先にある蓮華王院が正式な名前。京都国立博物館などが近くにあります。
「なんとなく名前は知ってるけど・・・」と言う方も、堂内にある1,000体の千手観音の写真を見れば、「ああ、これか」とピンとくるはず。
第5位の永観堂禅林寺は、京都御所から見て平安神宮や京都市動物園のさらに東側にあるお寺ですね。永観堂禅林寺と言えばやはり秋の紅葉。京都で紅葉を楽しみたいと思えば、外せない観光地になりますね。
では外国人の好きなTOP5は?
外国人が好む神社仏閣TOP5は?
伏見稲荷大社
一方で外国人旅行者は、日本の神社仏閣の中で、どこを最も評価しているのでしょうか?
上述のトリップアドバイザーは「外国人に人気の日本の観光スポットランキング」も毎年リリースしています。その2016年版のトップ10から神社仏閣だけを引き抜いてトップ5にすると、
第1位:伏見稲荷大社(京都府)
第2位:宮島と厳島神社(広島県)
第3位:東大寺(奈良県)
第4位:金閣寺(京都府)
第5位:清水寺(京都府)
となりました。厳島神社は日本人、外国人ともに高く評価されていますが、それ以外のランキング結果は全く異なります。
例えば外国人に第1位として評価された伏見稲荷大社は、日本人の好む神社仏閣ランキングで19位。東大寺は11位、金閣寺と清水寺はトップ30にも入っていません。
この違いはどうしてなのでしょうか? もちろんその理由として、神社仏閣の立地が挙げられるかと思います。
外国人に評価された神社仏閣は全て京都と奈良、さらに広島です。国土交通省などの資料を見ても、関西圏と広島は外国人旅行者が多く訪れている人気の観光地。
一方で日本人に評価された神社仏閣は、三重、和歌山などを含んでいます。なかなか外国人が最初に訪れる場所としては選ばれにくい立地ですよね。単純に訪れた経験がないから評価のしようがないといった背景もあるのかもしれません。
また、外国人に評価された伏見稲荷大社は真っ赤な鳥居、東大寺は巨大な大仏、金閣寺(鹿苑寺)は金色のお寺、清水寺は清水の舞台など、歴史や成り立ちを詳しく知らなくても、単純に見た目で楽しめる神社仏閣が目立ちます。その意味で、外国人旅行者には分かりやすく評価しやすいといった意味もあるのかも!?
清水寺
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