世界一過酷といわれるサハラマラソンを完走したり、ロバと旅をしたり、世界を約2年半かけて100か国まわった旅人、中村雅人さん。そんな奇想天外な旅を終えた旅のエキスパートがなんと帰国後に「世界一周学校」というものを開校しました。日本にいながらにして世界を知ることができると話題の学校をご紹介します。
世界一周学校って?
(C) Masato Nakamura
「世界一周学校」というのは世界をまわった中村さんが、社会のしがらみなどで一歩踏み出せない人へ「肩書や地位に縛られない、自分らしい生き方」を伝えたいという思いから発足したものです。世界一周前は安定した収入の入る仕事につき、はたから見たら順風満帆で完璧な生活を送っていた中村さん。
しかしどこかで自分の持つ幸せの形に首を傾げていた彼はある日仕事も地位も手放し、突然バッグパックの旅に出るのです。そんな彼が2年半の旅で学んだことは多く、旅に出る前よりもずっと視野が広がったと語る中村さん。そんな彼だからこそ出来ることは、自身の経験を生かしたキャンピングカーでの「移動式授業」でした。
頼るべきものは肩書きじゃない
(C) Masato Nakamura
旅中のたくさんの冒険を通して、「アイデンティティ」について深く考えるようになったという中村さん。とくにスペインの巡礼の道として知られる「カミーノ・デ・サンティアゴ」の約800キロにも渡る道のりを歩きその最中に世界中のたくさんの人との出会いのなかで、ある大きな気付きがあったといいます。
それは彼や彼女たちと会話をするとき、中村さんの所属している組織や仕事内容よりも、決まって中村さんという人間について聞いてくる人ばかりだったということです。「肩書きは肩書きでしかない」、そんなシンプルで揺るぎのない事実に気付いたのです。これは日本にいては気付くことができなかった、とても大きな気付きだったと言います。
資金調達はクラウドファンディングで!
(C) Masato Nakamura
大切なことに気付いた中村さんは「自分の限界を決めない」と無謀ともいえるチャレンジを次々と遂行していくようになりました。
ただひたむきに「やろうと思えば誰だって出来る」ということを伝え続け、諦めずに挑戦し続ける中村さんの姿勢はやがて多くの人たちの心を突き動かすようになるのです。
「自分に自信を持てなく、やりたいことができていない人の背中を押してあげたい」ーそれが世界一周学校設立の原点でした。当初は資金面での不安はあったものの、クラウドファンディングの「Makuake」で立ち上げ資金を募るとなんと148人からサポートの申し出があり、無事目標金額150万を超える177万5000円が集まったのです。中村さんの一途な思いが形になろうとしている瞬間でした。
講師は「自分らしく生きている人」
(C) Masato Nakamura
この世界一周学校で講師になるのは、中村さんが旅で出会った「自分らしく生きている人」。講師として在籍する人数はいま現在30人ほどで、そのなかには安倍晋三総理夫人の安倍昭恵さんや、竹あかりで地域活性化を行うアーティスト、中国の植林やフィリピンの台風被害の復興支援活動を行うNPO代表といった豪華メンバーが顔を揃えています。
「いろいろな生き方をしている人の話を聞くことで何か気付くことができれば」という中村さんの言葉通り、授業の内容は人それぞれで普通の学校では聞けないことばかり。
今後のルート
(C) Masato Nakamura
9月4日に世界一周学校開校式と称して記者会見を行い、新たな冒険をスタートさせた中村さん。今後のルートとしては、全国47都道府県を半年から約1年かけてゆっくり回ることを目標としているそうです。
すでにいろいろなところで授業を開講している彼ですが、「依頼があればどこでも行きますよ!」とのこと。「人生は一度きり!」という言葉が似合う中村さんは、もしかすると日本で一番人生を楽しんでいる、笑顔の素敵な校長先生かもしれません。
[MaSaTo 世界一周学校]
[All photos by Masato Nakamura]
Saya Meguro ライター
北海道出身。NZや日本をヒッチハイク縦断してみたり、ヒマラヤに登ってみたり、スペインで盗難に遭ってみたり。とにかくワクワクすることがすき。将来の夢は湖畔のちかくに家を建てて、動物と自然に囲まれて暮らすこと。
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