アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を

Posted by: トゥルーテル美紗子

掲載日: Dec 13th, 2016

アメリカ北西部、シアトルの約50キロ北に浮かぶウィッビーアイランド。「アメリカで一番南北に長い島」と言われています。

島では、シアトルの喧騒が嘘のように穏やかな時間が流れています。都会のビル群に疲れたら、ちょっと足を延ばしてみませんか。シアトルから日帰りで行ける、楽しい島旅をご提案します。

島へはフェリーで。ムキルテオ波止場から約20分の船旅

アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を

島への移動手段は車が一番便利です。旅人はレンタカーで向かいましょう。シアトルのダウンタウンからハイウェイI-5を北上し、ムキルテオ波止場へ。30分に1本出ているフェリーに乗り込みます。

フェリーの船旅はたったの20分ほど。フェリーを囲む波しぶきやカモメに見とれていると、いつの間にか島のクリントン波止場に到着しています。

フェリーの運航スケジュールはこちら

運転は難しい、という方もご安心を。シアトルの空港からシャトルバスが出ています。詳しくはこちら

内海のビーチでまったり

アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を

ウィッビーアイランドは、入り組んだ湾(ピュージェットサウンド)の中に位置しています。そのため波が穏やかで、海が荒れることはありません。ゆったり波に揺られたい、という方にはぴったりのビーチがたくさんあります。

アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を

ビーチに流れ着く流木で工作をしてみたり、石ころや貝殻を集めてみたり。童心に返って楽しむことができます。3月~4月頃にはホエールウォッチングができ、7月頃にはボートレースも開催されるそう。

(次のページに続く)

チャーミングな港町、クープビル

アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を

ワシントン州で2番目に古いと言われる港町、クープビル。水際にへばりつくように家々が並びます。とれたてのムール貝を食べられるレストラン、地元アーティストの作品が鑑賞できるギャラリー、手のひらより大きいシナモンロールを売るパン屋さん。小さな町に、素敵なお店がぎっしり。

お昼時になると、評判のお店には行列ができます。でも、店員さんは慌ててお客をさばくようなことはしません。「席があくまで気長に待っててね」と、あくまでマイペース。これが島時間なのかもしれません。

ケイシー砦国立公園から夕陽を見下ろす

アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を
(C) Whidbey and Camano Island Tourism

ケイシー砦国立公園も、見どころのひとつです。ケイシー砦は、1890年代にピュージェットサウンドを守る要塞として築かれました。現在はアメリカ海軍のキャンプ場になっています。

公演は高台にあり、かつ西に面しています。つまり、湾に沈む夕陽を見るのに絶好のロケーションなのです。夕陽が沈むのを待っていると帰路に就くのがかなり遅くなってしまいますが(フェリーは深夜12:30まで運航しているので安心)、時間が許すなら、そして天候に恵まれているなら一見の価値があります。

アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を

国立公園の中にある灯台も、重要なアイコンです。現在の姿は再建されたものですが、元は1858年に建てられた歴史的な灯台です。

(次のページに続く)

陸橋の上から日本を思う

アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を

島をぐるりと一周し、クリントン波止場に戻る道中。ハイライトになるのがこの見事な陸橋です。車2台がやっと通れる幅なので、つい運転のスピードが緩まります。

アメリカ一長い島。知る人ぞ知る「ウィッビーアイランド」で穏やかな時間を

スピードを緩めてしまう理由はもうひとつあります。橋の上からの眺めが素晴らしいのです。
前述した通り、ウィッビーアイランドは入り組んだ湾の中にあるため、たいていのビーチは目の前に陸地が迫っています。ただ、この場所は太平洋に向かって湾が開けているため、遠く水平線が見渡せるのです。
この綺麗な海の向こうは日本。そう思うと、なんだか胸がじんと熱くなります。

シアトルを訪れる際は、ぜひウィッビーアイランドへも足を延ばしてみてください。豊かな自然、温かい島の人々に触れ、心がゆるりとほどけます。

[Photos by Shutterstock.com]

PROFILE

トゥルーテル美紗子

Misako Treutel ライター/翻訳業

1986年生まれ。大学では英米文学・英語学を専攻していたが、授業そっちのけで留学、国際インターンシップ、旅に明け暮れる。大学卒業後は出版社に入社し、約80点書籍を制作。2015年に退社し、現在は米国シアトル在住。

1986年生まれ。大学では英米文学・英語学を専攻していたが、授業そっちのけで留学、国際インターンシップ、旅に明け暮れる。大学卒業後は出版社に入社し、約80点書籍を制作。2015年に退社し、現在は米国シアトル在住。

SHARE

  • Facebook