おまじないや迷信ってあまり信じないという方もいるのではないでしょうか。不吉や不幸が訪れるというネガティブなイメージがどことなくつきまとっているからかもしれません。
しかし、今回はそういった不吉・不幸なカテゴリーは一切なし。ただただハッピーになれると言われているフランスのおまじないやジンクスを紹介したいと思います。
左足で犬の糞を踏むと・・・
今から何年か前でしょうか、お正月に道を歩いていると、足にグニャっという触感を感じました。犬の糞を踏んでしまったと、嫌悪感を感じていると、そこで一緒にいたフランス人に言われた一言。「左足で犬の糞を踏んだのだから、幸福が訪れるよ。それも1月1日という一年の始まり。今年一年は絶対いいことがあるよ」。そう、フランスでは左足で犬の糞を踏むと幸福が訪れると言われているのです。そのおかげかわかりませんが、確かにその年は筆者の人生において、今までにない大きな幸福が訪れたのでした。
ボトルを最後にカラにした人は・・・
フランス人は家でパーティーをすることが好き。その場にはワインなどのアルコールが必ずあります。パーティーも楽しく進み、アルコールの最後がグラスに注がれ、ボトルをからにした人が、年内に結婚できる! と言われているのです。そしてみんなから「今年結婚できるよ」と祝福されるのです。
木を触りながら・・・
以前、筆者の周りのフランス人で、辛い状況に置かれている女の子がいました。話をしているとそばにあった木を触り始めたのです。「何をしているの?」とびっくりした筆者が聞いてみると、「フランスでは木を触りながら、願い事をすると叶うと言われてるんだ」と話してくれました。日本の神社には「ご神木」があり、木には不思議な力があるという特別な謂れがありますね。もしかすると、木には私たち人間を癒してくれる不思議なパワーがあるのかもしれませんね。
白いお皿やコップを割ると…
大事なお皿なのに手を滑らして割ってしまった! と、悲鳴をあげてしまったあなたちょっと待ってください。それは白いお皿でしたか? フランスでは白いお皿やコップを割ると幸福が訪れると言われているのです。これからはお気に入りの白いお皿を割ってしまっても、これで幸福が訪れると考えると、少しは気持ちも晴れるかもしれません。
5月1日にすずらんを贈ると…
フランスでは5月1日に、街の至る所にすずらんを売る人たちが立っています。そうこの日にすずらんを贈られた人は幸福になると言われているのです。縁起担ぎもあって、この日は家族や恋人にすずらんを贈るという風習があります。この日、すずらんを贈られると嬉しいものです。幸福になって欲しいと願い、すずらんを贈るその人の心遣いが、幸福をもたらしているのかもしれませんね。この日は幸福が連鎖されているように感じます。
いかがでしたか。左足で犬の糞を踏んだり、大事な白いお皿やコップを割ったり、散々なことでも幸福が訪れるというのはユーモアのあるフランスらしいジンクスですね。ハッピーなおまじないなら、信じても損はありません。みなさんに幸福が訪れますように。
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Nanako Kitagawa ライター
2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。
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