郷土色溢れる魅力がいっぱいのドイツ。特に人気の南ドイツを中心に、ドイツ旅行をもっと楽しむためにしたい12のことをご紹介します。
メルヘンチックな木組みの街並みにときめく
ローテンブルク
ドイツといえば、木組みの街並みをイメージする人も多いことでしょう。実際に、南ドイツにはカラフルな木組みの建物が並ぶメルヘンチックな街がたくさんあります。
その筆頭が、ロマンティック街道の街・ローテンブルク。中世の面影をほぼ完全に残していることから、「中世の宝石箱」の異名をもつおとぎの国のような街です。
ディンケルスビュール
(C) Haruna Akamatsu
ディンケルスビュールや、ネルトリンゲンも城壁に囲まれた可愛らしい中世の街。メルヘンチックな街並みが好きな方は、たっぷりと時間をとってロマンチック街道の小さな街を訪ねてみてください。
中世の街並みを歩く
ドイツには、木組みの街並み以外にも中世の姿をとどめる美しい街々があります。南ドイツで特に訪れてほしい街が、ハイデルベルク。
古城街道沿いに位置するハイデルベルクは、ドイツ最古の大学を擁する大学町で、ゲーテやショパンといった多くの芸術家にも愛された、ノスタルジックな情緒あふれる場所です。
街を見下ろすハイデルベルク城と旧市街、ネッカー川が織りなす景観は、まさにドイツを代表する絶景。
世界遺産を訪ねる
バンベルク
ドイツの世界遺産で真っ先に思い浮かぶのはケルン大聖堂でしょうか。日本ではそれほど知られていませんが、南ドイツにもヴュルツブルクのレジデンツや、ヴィースの巡礼教会、僧院の島ライヒェナウといった世界遺産があります。
なかでもおすすめなのが、歴史的な街並み全体が世界遺産に登録されている古都バンベルクとレーゲンスブルク。
レーゲンスブルク
ドイツには第2次世界大戦の被害を受けた街が多く、中世の面影を残す街でも実は戦後に修復された例が少なくありません。ところが、戦災を免れたバンベルクとレーゲンスブルクは本物の中世の街並みが残る場所。1000年以上の歴史をもつ古都の情緒にきっと感動するはずです。
ドイツが誇る名城に感動
ノイシュバンシュタイン城
ドイツ三大名城と呼ばれるノイシュバンシュタイン城、ハイデルベルク城、ホーエンツォレルン城。これらはすべて南ドイツにあります。
ホーエンツォレルン城
「シンデレラ城」を彷彿とさせるノイシュバンシュタイン城、なかば廃墟のような姿が味わい深いハイデルベルク城、「天空の城」と呼ばれるホーエンツォレルン城、それぞれがかまったく異なる魅力をもっています。
三大名城を制覇するもよし、見たい城を選んで行くのもよし。ハイデルベルク城以外の2城は、アクセスが便利とは言えませんが、わざわざ訪れる価値は十分あります。
古城ホテルに泊まる
ハイデルベルクからハイルブロンへといたるネッカー渓谷は、美しい古城が次々と現れる古城街道のハイライト。古城のなかには、ヒルシュホルン城をはじめ、現在はホテルとして使われているものもあります。
古城に泊まるなんて、ヨーロッパならではのロマンティックな体験ですね。アンティークの家具で調えられた部屋に、高台からの眺望・・・近代的なホテルにはない趣と、ワンランク上の優雅な滞在が楽しめます。
ローカルビール飲み比べ
ドイツといえば、やっぱりビールですよね。確かにドイツはそのイメージに違わぬビール大国。その数はなんと5000種類といわれ、街ごとに独自のローカルビールがあるといっても過言ではありません。一口に「ドイツビール」といっても、地域によって、またビールの種類によってまったく風味が違うのです。
そんなドイツで楽しいのがビールの飲み比べ。スーパーマーケットでは、500ミリリットルのビールが1ユーロ前後で買えますし、レストランやカフェでは、ソフトドリンクと同等か、場合によってはそれより安い値段で注文できます。
日本に比べてビールが圧倒的に安いドイツは、ビール好きにとってはまさに天国なのです。
ドイツワインの魅力に開眼
ビールのイメージが強すぎるせいか、日本ではあまり知られていませんが、ドイツはワインの産地でもあります。
ドイツには13のワインの生産地があり、そのうち代表的なものがラインワイン、モーゼルワイン、フランケンワイン、バーデンワインの4種類。なかでも白ワインは世界的にも高く評価されています。
口当たりが良く、フルーティーなものが多いドイツワインなら、今までワインが苦手だった人にも挑戦しやすいはず。ビールだけではなく、おいしいワインもじっくりと味わってみて。
ソーセージ食べ比べ
ドイツと聞けばソーセージを思い浮かべる人も多いことでしょう。ドイツ人がソーセージばかり食べているわけではありませんが、ドイツがソーセージ大国であることは間違いありません。
ドイツには1500種類ものソーセージが存在するといわれ、ミュンヘン名物の白ソーセージや、ドライソーセージ、さらには血のソーセージまで、日本ではそうそうお目にかかれないようなソーセージのバリエーションに驚きます。
地域ごとに名物のソーセージがあるので、食べ比べてみてお気に入りを見つけてはいかがでしょうか。南ドイツでは、ミュンヘンの白ソーセージや、ニュルンベルクの焼きソーセージなどが有名です。
プレッツェルにハマる
ドイツのパンといえば、プレッツェルが有名。ドイツで味わう焼きたてのプレッツェルは本当においしいですよ。
ドイツのプレッツェルには、ハート型をしたプレーンのものだけでなく、チーズをのせて焼いたものや、バターをはさんだもの、細長い形をしたものなど、たくさんのバリエーションがあります。
とりわけ、バターをたっぷりはさんだバタープレッツェルは筆者のイチオシ。バターのコクと、プレッツェルの塩気が相性抜群です。ただし、そのまま食べると塩辛すぎることが多いので、プレッツェル表面の粗塩は取り除いてから食べたほうがいいかもしれません。
本場の「シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ」を味わう
南ドイツを旅行したらぜひ食べてほしいスイーツが、「シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ」。「黒い森のさくらんぼ酒ケーキ」という意味で、ドイツ南西部、バーデン=ヴュルテンベルク州の名物です。
ドイツ南西部の「黒い森」をイメージしたケーキで、ココアを練りこんだスポンジ生地に、さくらんぼの蒸留酒をしみこませ、生クリームやさくらんぼなどをはさんで層にします。
クリームたっぷりで見た目はかなり甘そうですが、意外にも見た目ほどは甘くありません。むしろ、お酒の風味がきいたケーキは、大人の味わい。一度食べるとハマってしまうかもしれません。
珍しい種類の「ハリボーグミ」にトライ
(C) Haruna Akamatsu
ドイツは、世界で愛される「ハリボーグミ」の本場。そのため、カエルの形をしたものや、タイヤの形をしたもの、ヘビをイメージした細長いものなど、日本ではあまり見かけないような変わり種がたくさんあります。
ドイツに行ったら、ぜひスーパーなどで珍しい種類のハリボーグミをチェックしてみてください。1ユーロ程度で買えるハリボーグミはばらまき土産としてもおすすめです。
オーガニックコスメを大人買い
(C) Haruna Akamatsu
ドイツ土産として女性におすすめしたいのが、ドイツが誇るオーガニックコスメ。日本にも進出している「ラヴェーラ」「アンネマリーボーリンド」をはじめ、数えきれないほどのオーガニックコスメブランドがあります。
ドイツのオーガニックコスメの魅力は、高品質なのに価格が手ごろなこと。日本のオーガニックコスメの相場と比べると、驚くほど安く買えてしまいます。日本に進出しているブランドの場合、ドイツで購入すれば日本価格の2~3分の1ほど。日本でも大人気のスイスブランド「ヴェレダ」もドイツで買えば格安です。
リップクリームやハンドクリームはそれほどかさばらないので、家族や友人へのおみやげにもぴったり。少し大きめのスーツケースを持っていって、大人買いといきましょう。
超定番からちょっと通な楽しみ方まで、南ドイツでしたい12のことをご紹介しました。魅力満載の南ドイツの旅をめいっぱい楽しんでくださいね。
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