旅にまつわるさまざまな費用や価格料金をとりあげるTABIZINE【リアルなお金の話】特集。今回は、マレーシアで1か月間のノマド生活をしてみた筆者が、実際にかかった旅の費用を明かします。
LCC(格安航空会社)の就航によりぐっと身近になったマレーシア。同じアジアとはいえ、さまざまな民族が共存するマレーシアには、日本にはない多様性とダイナミズムが感じられます。
訪問都市と滞在日数
1か月(35泊36日)という長めの滞在でしたが、ノマド生活ということで、訪問都市は、ジョホール・バル、クアラルンプール、イポー、ジョージタウン(ペナン島)の4都市。
まずシンガポールからマレーシア南部の都市、ジョホール・バルに入り、ジョホールバルで2泊、クアラルンプールで6泊、イポーで3泊、ジョージタウンで19泊した後、再びクアラルンプールに戻って5泊しました。
旅のスタイル
ゆったりと予定を組んで、ライターの仕事をしながら、気が向いたときに観光に出かけるという1か月でした。
「物価の安い国で、マイペースに仕事をしながら旅してみたい」というのが今回のノマド生活の動機だったため、低予算のバックパッカースタイルが基本。ジョージタウンでの最後の一泊を除き、すべてドミトリー(相部屋)に宿泊しました。
一方、「物価の安い国だからこそ、お得に贅沢をしよう」と考え、クラシックホテルでのアフタヌーンティやランチ、高級レストランでの食事などを楽しんだため、一般的なバックパッカー旅行よりも食費は高くつきました。自炊はせず、すべて外食です。
一日1000円で滞在できるマレーシア
マレーシアは、日本と比べると大幅に物価が安い国です。筆者の肌感でいえば、マレーシアの物価は、日本の2~3分の1程度でしょうか。
選り好みしなければ、ドミトリーであれば一泊600円くらいで泊まることができますし、屋台なら、一食150円前後で食べられます。極端に言えば、マレーシアでは一日1000円で滞在することも可能なのです。
筆者は宿泊施設にある程度の快適性を求めたため、宿泊費だけで一泊1000円前後かかりましたし、毎日のようにおしゃれなカフェに出かけていたので、一日1000円で滞在、とはいきませんでしたが・・・。
おしゃれカフェや高級レストランはやや割高
(C) Haruna Akamatsu
生活必需品や屋台での食事など、庶民が利用する商品やサービスは日本の3分の1程度で済むことが多いマレーシアですが、おしゃれなカフェや高級レストランなどはやや割高です。
例えば、屋台での麺料理が一品150円前後なのに対し、おしゃれなカフェでケーキを食べると、250~500円ほどかかります。飲み物代と合わせると、500~700円。日本より安いことに変わりはありませんが、物価の安いマレーシアでは、強気の価格設定といえるでしょう。
マレーシアでは、必需品や庶民向けの商品・サービスと、贅沢品やお金に余裕がある人向けの商品・サービスとの価格差が日本より大きいように感じられました。
街歩きを主体にすればお金をかけずに観光できる
(C) Haruna Akamatsu
マレーシア旅行のいいところは、街歩きを主体にすればお金をかけずに観光できるところです。今回の旅行で筆者が観光にかけた費用は、わずか4700円。いくら毎日観光していたわけではないといっても、1か月も滞在したことを考えると、驚くべき安さではないでしょうか。
マレーシアでの観光費用が安く済む理由として、マレーシアの観光名所は寺院やモスクが多く、入場無料の施設が多いことが挙げられます。また、ミュージアム等、入場料がかかる施設であっても、そもそもの物価が安いので、施設入場料も安いのです。
次は、1か月のノマド生活の総費用です!
マレーシアでの1か月のノマド生活にかかった費用
マレーシアでの1か月のノマド生活にかかった費用の総額は、日本円に換算しておよそ12万5700円。東京で一人暮らしをする生活費よりも安いかもしれませんね。
航空券:2万7000円(東京~クアラルンプールの往復航空券の参考価格)
宿泊費:4万4400円
現地交通費:7600円
観光:4700円
食費:4万2000円
総費用:12万5700円
※筆者はシンガポールからマレーシアへ陸路で渡ったため、航空券のみ実際にかかった費用ではなく、東京~クアラルンプールの往復航空券の参考価格を記載しています。航空券の価格は旅行時期等の諸条件によって異なります。
物価の安いマレーシアは旅行者のお財布に優しい国。低予算のバックパッカー旅行はもちろんのこと、物価が安いからこそ、高級ホテルに宿泊して、スパを受けたり、ホテルでアフタヌーンティーをしたりといった贅沢だって、お得に楽しめます。
異なる民族が共存しながら発展を続けるマレーシアには、訪れた誰もをあたたかく包み込んでくれるような懐の深さを感じました。
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