南仏には、ガイドブックにもあまり紹介されない小さな美しい村があります。エクサンプロバンスからツアーが出るなど、南仏の村巡りは、この地方を訪れる醍醐味の一つ。作家カミュも愛したという、のどかで美しい村、ルールマランを紹介します。
作家カミュも眠る、のどかで美しい村
ルールマランは、澄み渡るような青空のもと、南仏建築の美しさが存分に堪能できる村。どこを歩いても絵になるルールマランは、南仏の時間軸の中で、ゆったりとした時を刻んでいます。
ノーベル賞を受賞したフランス文学の作家カミュも、この村を愛したそうです。ここで小説を執筆をし、この地に現在も眠っています。慌ただしい世間の喧騒から解放されたこの村では、ひととき身を置くだけでも、ストレスから解放されて、ゆったりとした気分になることができます。
ルールマランの中世の城
ルールマランの歴史は古く、15世紀のお城が現在も残っています。立派な外観は、思わず見とれてしまうほど。またこのお城には、美しい庭もあり、小さいお城ではありますが、なかなか見応えがあります。
次は花のある美しい街並みを見てみましょう。
花のある美しい街並み
ルールマランは、街全体が美しい花で彩られています。筆者が訪れた5月は、薔薇を街のあちらこちらで見ることができました。花の効果でしょうか。花を愛でながら、街を歩くと、心も安らぎます。
テラス席で気持ちのいいひとときを
ルールマランには、テラス席のあるカフェが多くあります。初夏に、きりりと冷えた南仏のロゼワインを飲みながら、過ごすひとときは、大変気持ちが良いものです。南仏を訪れた醍醐味が感じられる瞬間です。
雑貨のお店が多くある村
ルールマランは、雑貨のお店が多くあるとして、密かに日本人にも人気があるそうです。南仏のテキスタルを使った雑貨や服、小物のお店を見かけました。どのお店も、こだわりを持ってセレクトされています。
ルールマランは、電車も通らないことから、決してアクセスがいい村とは言えません。その分、現代社会のめまぐるしさからはほど遠く、30年前にも訪れた人は、「ここはそんなに変わっていない」と話していました。何十年後も、ゆったりとした時の流れと美しい街並みがいつまでも残る村であって欲しいものだと思いました。
[provenceweb.fr]
[All photos by Nanako KITAGAWA]