ニューヨークやパリなど、世界の大都市の旅行も楽しいですが、美しい自然に囲まれた雰囲気のある田舎町を巡る旅も、また格別ですよね。田舎はその国、その国の独特の文化が色濃く残っていて、他の場所では得られない喜びを満喫できる場所でもあります。

そこで今回は世界で最も美しい村連合に加盟する町村の中から、特に景観に優れた場所を10か所紹介したいと思います。舞台はカナダ、フランス、イタリア、スペイン、ベルギーの5か国。海外旅行に近く出かける予定のない人も、写真を見るだけできっと満たされた気持ちになれるはずですよ。

美しい村その１：カナダのガスペ半島

最初はカナダのケベック州にあるガスペ半島から。世界で最も美しい村連合に加盟するカナダの村は全部で38か所。その中でもガスペ半島の海沿いを通る国道132号線には、連合に加盟する美しい村が6か所も連なっています。

セント・ローレンス川の河口にあるガスペ付近は、フランス人の探検家が初めて上陸したカナダの記念すべき土地。半島にはミグアシャ国立やフォリヨン国立公園があり、美しい海岸線が続いています。

美しい村その２：フランスのリクヴィル

次はフランスのアルザス州にあるリクヴィル。「ブドウ畑の真珠」と呼ばれるほど、美しいブドウ畑が広がっている村ですね。アルザス地方伝統の家屋が残されており、世界中からの観光客ににぎわう農村となっています。

美しい村その３：フランスのエギスハイム

同じくアルザス州にあるエギスハイムも世界で最も美しい村連合に加盟する村になります。この町は、ヨーロッパ屈指の花の町として知られており、広場、民家の窓辺、路地、公園などの至る所に花が溢れています。

美しい村その４：フランスのゴルド

もう1つ、世界で最も美しい村連合に加盟するフランスの村。南フランスのアビニョンからほど近い、リュベロン地方にあるゴルドですね。丘の上に立つルネサンス時代の城を中心に、斜面に石造りの家々が密集する美しい村です。

美しい村その５：イタリアのオルタ・サン・ジュリオ

今度はイタリアに目を向けてみましょう。イタリア北部の湖水地方にあるオルタ湖に突き出した東岸の町、オルタ・サン・ジュリオも世界で最も美しい村連合に加盟しています。湖の真ん中にはサン・ジュリオ島も浮かんでおり、その美しい景観を求めて世界中から人が足を運んでいます。

美しい村その６：イタリアのヴェルナッツァ

次は同じイタリアの町、ヴェルナッツァになります。中世の雰囲気を完全に残している海辺の美しい村は、世界遺産にも登録されているほど。まさに絵葉書のような景色とは、この村を指すのですね。

美しい村その７：イタリアのオトラント

イタリアの国土は、ブーツのような形をしていますよね。そのかかとのヒールの先端、オトラントも世界で最も美しい村連合に加盟する村になります。アドリア海と地中海をつなぐオトラント海峡の名前になっている村で、青い海がまぶしい場所です。

美しい村その８：イタリアのスビアーコ

もう1つイタリア。ローマの近くにあるスビアーコも世界で最も美しい村連合に加盟しています。聖なる洞窟は有名な観光地ですね。

美しい村その９：スペインのモレッラ

スペインに目を向けてみましょう。美しい村が多いスペインの東岸、モレッラという町も人気です。ちょうどバレンシアとバルセロナの中間くらいに位置しています。丘の上に石造りの町が広がっていて、傾斜と路地の雰囲気がたまりませんね。

美しい村その１０：ベルギーのワロン地方

最後はベルギー。首都のブリュッセルを大まかな境に、国土の南をワロン地方と呼びます。この地方全体が世界で最も美しい村に加盟しているのですね。中でも「世界で一番小さな町」と呼ばれるデュルビュイの美しさは、画家や詩人にインスピレーションを与えているのだとか。

以上、世界で最も美しい村連合に加盟するフランス、イタリア、カナダのケベック州、ベルギーのワロン地方、スペインの村の中から、特に景観の美しい、観光客にも人気の村や町を紹介しましたが、いかがでしたか？

ヨーロッパの主要都市は回りつくしたという人は、こうした田舎に足を向けてみると、また違った発見ができるかもしれませんね。

[世界で最も美しい村連合]
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坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家／ライター

1979年東京生まれ、埼玉育ち、富山県在住。成城大学文芸学部芸術学科卒。国内外の媒体に日本語と英語で執筆を行う。北陸３県を舞台にしたウェブメディア『HOKUROKU』の創刊編集長も務める。 https://hokuroku.media/