【特集 スイスの隠れ世界遺産】「魂の薬局」と呼ばれる修道院図書館から、地球の歴史を逆さにしたマジックラインまで。まだ知らないスイスの穴場へ

Posted by: TABIZINE編集部

掲載日: Oct 29th, 2026

雪をいただくアルプス、青く澄んだ湖、絵葉書のような街並み。スイスと聞いて、そんな景色を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。でも、少し足を延ばすと、まだ知らなかったスイスの穴場世界遺産に出合えます。「魂の薬局」と呼ばれるザンクト・ガレン修道院図書館。約1,200年前の壁画と今も続く祈りの暮らしがあるミュスタイアの「聖ヨハネ修道院」。地球の歴史がひっくり返ったような境界線を映し出すサルドナの山肌。そして、列車に揺られながら楽しむ、レーティッシュ鉄道と風景が一体となった世界遺産も。旅の途中に立ち寄りたいスーパーのお土産や、日本とスイスを結ぶフライトの搭乗記も合わせた全7記事でお届けします。

ザンクト・ガレン修道院図書館 スイスの隠れ世界遺産〜「魂の薬局」と呼ばれる修道院図書館から、地球の歴史を逆さにしたマジックラインまで。まだ知らないスイスの穴場へ〜

美しいだけでは終わらない。心打つスイスの隠れ世界遺産を訪ねて

修道院図書館の入り口「魂の病院」

  • 世界遺産というと、どこか歴史的な建造物を見に行くものだと思いがちですが、今回訪れた「隠れ遺産」では、それが今の街や日常と自然につながっていることがとても印象的でした。

    ザンクト・ガレンでは、約1400年の歴史を持つ修道院と街が地続きにあり、ミュスタイアでは中世から続く修道院のすぐそばで、今も人々の暮らしが営まれています。100年以上前につくられた鉄道でアルプスを駆け抜けたり、太古の地殻変動によって地層が大きく押し重なった山々を目の前にして、地球の途方もない時間を感じたり。世界遺産を通じて「こんなスイスもあったんだ」と何度も驚かされました。

    もちろん、スイスといえばなアルプスの美しさも期待以上! 歴史や文化、人々の暮らしにも触れたことで、「美しい国」だけでは語れないスイスの奥深さを知る旅になりました。

「魂の薬局」へ。熊の街で出合う、壮麗なザンクト・ガレン修道院図書館

ロココ様式の最高傑作と呼ばれる修道院図書館

チューリヒから列車で約1時間、スイス北東部の街ザンクト・ガレン。中世ヨーロッパで「知の聖地」として名を轟かせた、世界遺産「ザンクト・ガレン修道院」や、世界屈指の美しい修道院図書館があります。この図書館はなぜ、「魂の薬局」「魂の病院」などと呼ばれているのでしょうか。

大切に保管されている本や資料

図書館には膨大な数の貴重な書物や装飾写本が納められています。本を読むことで心を癒やし、知識を得る。知性と精神を豊かにする「薬局」「病院」のような存在として親しまれているのです。

修道士たちが1文字1文字書き写した写本に、知への祈りのような真摯さを感じつつ、書物を読むという行為について、改めて考えさせられる場所です。

ザンクト・ガレンの路地
ザンクト・ガレンの伝統的お菓子Biber

旧市街へ出れば、装飾豊かな出窓や歴史ある建物での食事も待っています。熊や修道院がモチーフになった伝統菓子「Biber(ビーバー)」も見逃せません。常温で持ち帰りやすく、お土産にも選びやすい一品です。

>>【スイスの隠れ世界遺産】美しすぎる「魂の薬局」へ。熊の街ザンクト・ガレンで出合う修道院図書館

約1,200年前の壁画と、今も続く祈りの暮らし。ミュスタイア「聖ヨハネ修道院」へ

イタリアとの国境近く、アルプスの山々に囲まれた小さな村・ミュスタイア。聖ヨハネ修道院では、約1,200年前の壁画を見上げ、かつて約200年にわたって修道女たちが使っていた生活空間を見学することができます。

イエス・キリストの生涯を描いたフレスコ画
ベッドと机、小さな窓が設けられた個室

そしてここは、歴史を展示するだけの場所ではありません。実は、修道院博物館として公開されているプランタ塔以外の居住区では、今も修道女たちが暮らし、祈りの時間が受け継がれているのです。実際に使われていた部屋や家具などを見学しながら、昔と今がつながる修道院の営みに触れる、ひと味違う旅へ。

>>2026年10月30日掲載 【スイスの隠れ世界遺産】1200年前へタイムトラベル!?今も修道女が暮らすアルプスの小さな村・ミュスタイアへ

山肌の一本線が景色の見方を変える。サルドナの絶景ハイク

テクトニック・アリーナ・サルドナ(Swiss Tectonic Arena Sardona)

美しい山岳風景をよく見ると、岩壁を横切るように一本の線が走っています。その境界を挟み、若い岩石の上に古い岩石が重なる世界自然遺産・サルドナ。

ラズベリーを使ったタルト

山あいの村・エルムから小さなロープウェイで山へ向かい、アルプスが生まれた歴史を感じるハイキングを楽しみます。山小屋でのタルト休憩や、山々を望むホテルでの滞在も。「地質は難しそう」という印象が、山を見る面白さに変わる体験です。

>>2026年10月31日掲載 【スイスの隠れ世界遺産】“逆さの地層”を見にサルドナへ!ロープウェイで絶景ハイク

車窓を眺める時間も、旅の目的に。レーティッシュ鉄道の世界遺産

ランドヴァッサー橋

今回の旅では世界遺産のアルブラ線・普通車両に乗車

移動時間そのものが世界遺産になる旅も、スイスの魅力。こちらは穴場というより、スイスを代表する観光スポットですが、レーティッシュ鉄道「アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観」は、優れた鉄道技術とアルプスの自然が調和する世界文化遺産です。

世界遺産 レーティッシュ鉄道

レーティッシュ鉄道・ベルニナ線 © RudiErnst / PIXTA

鉄道が世界遺産に登録されるのは世界的に見てもかなり珍しいこと。さらに鉄道だけでなく、周辺の自然景観や高架橋、ループ橋といった環境全体が評価されているのは非常に特異で貴重です。

グルミーノ食堂車

普通車両での旅でも、ゆったりした1等車やクラシカルな食堂車「グルミーノ」、窓が大きく開けられる撮影用スペースを備えた車両など、多彩な楽しみ方があります。

>>2026年11月1日掲載 【乗って楽しむスイスの世界遺産!】アルブラ線・ランドヴァッサー高架橋を巡る絶景鉄道旅

スーパーで見つける、誰かに渡したいスイス土産

caillerの板チョコ

スイス土産といえばチョコレート。でも、それだけではありません。現地のスーパー「Coop」の棚をのぞくと、ワインやビール、ハーブティー、チューブ入りの調味料など、気になるものが並んでいました。

スイスのスーパーCoopで買ったお土産

職場で配るお菓子、自分で楽しむ一本、料理好きな人に渡したい一品。現地で見つけた商品を中心に、スイス土産7選を紹介します。幻のスイスワイン、お酒を持ち帰るときに知っておきたい免税情報もぜひチェックを。

>>2026年11月2日掲載 【スイスお土産7選】ばらまき土産は何を買う?現地スーパー「Coop」で選んだお菓子から幻のスイスワインまで

空にいることを忘れてしまうほど居心地がいい。SWISSビジネスクラス機内食&搭乗記

王様シート

チューリヒから成田へ、約13時間のフライト。SWISS(スイス インターナショナル エアラインズ)のビジネスクラスでは、空港ラウンジで過ごす時間から、空にいることを忘れる機内食、ゆったりとしたシート、センスの光るアメニティ、到着前の朝食まで体験しました。

スモークサーモンのタルタルに、アンダルシア風ガスパチョ、キムチマヨネーズ、ウズラの卵、素焼きアーモンドを合わせた一皿
スイス生まれの「Mövenpick(モーベンピック)」のアイスクリーム

独立感のある「王様シート」はどんな席? スイスらしさを感じる料理や飲み物は? 食べて、くつろいで、横になって休む、長距離便での過ごし方を実際の搭乗体験から紹介します。

>>2026年11月3日掲載 【SWISSビジネスクラス機内食&搭乗記】王様シートとは?約13時間のチューリヒ〜成田線から空港ラウンジまで徹底ルポ|スイス インターナショナル エアラインズ

次のスイス旅は、「気になる場所」を目的地に

SWISSエアライン

美しい図書館に見惚れ、人々の魂を癒やしてきた書物たちに胸を震わせる。
古い壁画の前で足を止め、昔から今に続く修道士や修道女の暮らしを想像する。
山肌の線をたどり、遥かなる地球の歴史に想いを馳せる。

同じスイスでも、何に目を向けるかで旅の楽しみは変わります。

有名な景色に加えて、心に残る場所をもう一つ。気になった記事から、次のスイス旅を思い描いてみてください。

※各記事の内容は取材・搭乗時点の情報です。施設の営業時間や料金、交通機関の運行、登山道の状況、商品・機内サービスなどは変更される場合があります。訪問・利用前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
©Chiharu Kubota

取材協力
スイス政府観光局
スイス インターナショナル エアラインズ
スイストラベルシステム

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「人生に旅心を」

TABIZINE(タビジン)は旅と自由をテーマにした、オフタイムWEBマガジンです。

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