現地渡航者が教える、ペルーで気をつけたいドロボーの手口【ペルー治安情報】

Posted by: わたなべ たい

掲載日: Nov 28th, 2017

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】

空中都市マチュピチュをはじめ、ナスカの地上絵やインカ帝国の首都クスコ、プレインカ時代のチャンチャン遺跡など、数多くの世界遺産を抱えるペルー。死ぬまでに一度は目にしたいと思っている方も少なくないのでは。そんなペルーを安全に旅する方法を紹介します。

セントロ・メルカード・バスターミナル・・・ スリや置き引きに注意

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】

ペルーに限らず、コロンビアやエクアドル、メキシコなどの中南米で気を付けたいのが、スリやひったくり、置き引きなど。自分の荷物から目を離さないのが大原則。とくに首都のリマやマチュピチュへの起点となるクスコなどの大都市では、事件発生率も高いので注意が必要です。

相手はプロの犯罪者! 言葉巧みに気を引いて注意をそらし、グループで連携してあっという間に貴重品などを奪うマジックのような手口や、たどたどしい日本語で「二ホン、イッタコトアリマス」「カラテ」などと、アミーゴ感を出して近づきスキをついて犯行におよぶなど、その手口も多彩。

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】
(C)Shutterstock.com

人が多く集まるセントロ(ダウンタウン)やバスターミナル、空港、メルカード(市場)はとくに注意が必要です。夜間のひとり歩きや興味本位でのスラム街への立ち入りは厳禁。人の少ない路地裏なども避けたほうが無難です。ペルー国内の足となる長距離バスなどで移動する場合は、目的地に暗くなる前までに到着して、明るいうちに街の全体像をつかんで、気分的な余裕をもって宿探し・街歩きすることをおすすめします。

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】

ペルーにいる旅行者専門の観光ポリス

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】

ペルーにはこうした旅行者が巻き込まれやすい犯罪に目を光らせている、観光客専門の観光ポリスなる警察官がいます。旅行者が多く訪れる主要都市に配されていて、スペイン語のほか英語やフランス語、ごく僅かですが日本語が理解できる観光ポリスも。トラブルにあったときはもちろんのこと、観光インフォメーションにも対応しているので、積極的に利用しましょう。

道を尋ねられて現れるニセ警官にご用心

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】

街を歩いていると、突然、声をかけられることがあります「コンペルミッソ、〇△博物館はどこ?」などと。旅の開放感や多少わかるスペイン語も手伝って、親切心から応じてしまうことも多いですが、ちょっと待った! ペルーを旅している日本人(アジア人)に、道を尋ねるでしょうか。答えは“NO”。日本で外国人にわざわざ道を尋ねませんよね。

これは罠です。「ここをまっすぐ行って・・・」などと会話を始めると、いつしかもうひとり男が現れます。偽造したIDカードなどを見せ、私は警察官だと名乗り「偽札の検査をしている」などといってきます。「あなたのお札も調べてあげる」となって、お札を渡してしまったら最後。警察署に行って調べてくるといったのち、待てど暮らせど戻ってきません。

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】
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街で声をかけられて、それを無視するのは旅行中なのに何となく残念な思いもしますが、相手にしないのが基本。日本で声をかけられても、ホイホイ着いていきませんよね。悪い人は一部ですが、足を止めずに無視することで犯罪に巻き込まれないことも多いのです。

首絞め強盗に注意を高級ホテルへ逃げ込む

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】
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観光で街歩きなどをしていると、何となくつけられているような嫌な感覚を味わったことありませんか。その直感を信じたほうがいいことも少なくありません。後ろを振り返り、「注意している」という警戒心を表すことも大切ですが、そのようなときは、高級ホテルや高級デパートなどに入り、様子を見るのもひとつの対処方法。犯罪者はそのようなところまで追ってこないことがほとんどです。

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】

人気の少ない路地や夜間には、いきなり背後から首を絞め、身動きができない状態で金品などを奪われる「首絞め強盗」も。複数人で行われことも多いので、そのような場所には近づかない、夜間の移動はタクシーを利用するなどして注意してください。

仲良くなりたいけど睡眠薬キャンディにご注意

ペルーで気を付けたいドロボーの手口【ペルー治安情報】
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個人旅行でペルーを旅行するときに大活躍するのが長距離バス。各都市間をいくつものバス会社が縦横無尽に走っています。その中でも信用度の高いのが「CRUZ DEL SUR(クルス・デル・スール)」や「ORMEÑO(オルメーニョ)」など。2階建ての乗り心地のよいデラックスな車両を運行しています。

そのような長距離バスを利用するときに注意したいのが、睡眠薬入りキャンディーや睡眠薬入りジュースなど。プリメーラクラス(ファーストクラス)を利用していれば、その心配はほとんどありませんが、都市や時間帯によっては、信用できるバス会社が運航していないことも。

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隣り合わせた乗客と仲良くなり、キャンディーやチョコレート、ジュースなどをもらう。旅の醍醐味ともいえる光景ですが、そこには落とし穴も。お菓子などに睡眠薬が入っており、眠ったところを襲われ、気が付いたら身ぐるみはがされて病院のベッドの上ということもあるのです。とくに男性の場合は、相手が女性だったりすると気を許しやすいのでご注意を。

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バスに乗車するときに、自分の荷物がしっかり積み込まれたか確認することも大切です。バスの側面にあるキャリーボックスの場合ももちろんのこと、屋根の上に乗せるタイプもあるので注意が必要。途中のバスターミナルなどで、荷物の積み下ろしが行われ場合もあるので気を付けましょう。

※2017年11月現在、ペルーには外務省より渡航注意情報が出ております。渡航の際は必ずご確認ください。

[外務省海外安全情報]
[在ペルー日本国大使館]
[ペルー政府観光庁]
[All Photos by shutterstock.com]

PROFILE

わたなべ たい

TAI WATANABE ライター・エディター・ディレクター

10代のころ、自転車でメキシコ・グアテマラを縦断し多くのことを学ぶ。それをきっかけに情報誌・旅行誌の取材を通じて、中南米・カリブ海を中心に世界各国で豊富な取材を経験。海外を見てきたからこそ日本は大好き! 紙とWEB、ふたつの媒体特性に精通した複眼的視点を持っている。
https://taijin.mystrikingly.com

10代のころ、自転車でメキシコ・グアテマラを縦断し多くのことを学ぶ。それをきっかけに情報誌・旅行誌の取材を通じて、中南米・カリブ海を中心に世界各国で豊富な取材を経験。海外を見てきたからこそ日本は大好き! 紙とWEB、ふたつの媒体特性に精通した複眼的視点を持っている。
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