
海外ではあって、日本ではない「チップ」というルール。慣れないだけにややこしく感じますが、要領が分かれば難しくはありません。NYCビギナーのあなたにも分かる、チップの支払い方・簡単なルールをNY在住の筆者がご案内しましょうね。
NYCでチップってどんな時に必要なの?
チップとは、サービスに対して感謝の気持ちを示すお金で「サービス料」、「心づけ」とでもいえば解りやすいでしょうか。アメリカでは、サービス業全般にチップの支払いが必要になります。
カフェやレストランでの飲食時

マクドナルドやスタバなど列に並んでオーダーし自分で運ぶ店は除いて、カフェやレストランなど「サーバーがテーブルで注文を取り、テーブルまでオーダーを運んでくれる店」はチップが必要です
●カフェやレストランで
【チップの目安】飲食代金の15-20%。お会計の伝票の合計の下に書いてあるTax(消費税 8.875%)を2倍にした金額を丸めて(四捨五入)支払うのが簡単。
ただし、観光客が多いような店では、チップをすでにお会計に乗せているところもあるので、二重に支払わないようによく伝票を見ること。NYCの和食レストランの一部では、2016年3月よりチップ制度を廃止しているところもあります(価格は値上がりしています)。
クレジットカードで支払う場合はどうしたら良いの?

●クレジットカードで支払う際
1.お会計のブックレット(上記写真参照)にカードを挟んでサーバーに渡します。
2.サーバーがサイン要のレシート、客用のレシート控、そしてクレジットカードをブックレットに挟んで持ってきます。
3.レシートはチップ金額のみブランクになっていますので、15-20%(お会計の伝票の合計の下に書いてあるTax<消費税 8.875%>を2倍にした金額を四捨五入して支払うのが簡単)と合計金額を手書きで記入。
4.署名欄にサインをして、レシートをブックレットに挟み、そのままテーブルに残します。自分のレシート控は持って出ます。
クラブやバーなどのバーテンダーに

●バーカウンターでカクテルやビールをオーダーした場合
【チップの目安】バーテンダーに1杯につき1ドル
ホテルでサービスを受けた時

●ポーターに荷物(キャリーバッグやスーツケース)を運んでもらった時
【チップの目安】1個につき1ドル。2個だったら2ドル。重い荷物だったら状況に応じ、1個につき2ドル以上はあげましょう。
●ドアマンにタクシーを呼んでもらった時
【チップの目安】1回につき1ドル。
●メイドにベッドメイクをしてもらった時
【チップの目安】1回につきシングルなら1ドル、ダブルなら2ドル。ベッドメイクの担当者は毎日変わる可能性があるので、毎回置いてあげる方が親切。
●メイドにタオルや毛布など備品のエキストラを追加した時
【チップの目安】1回1個につき1ドル。
●ルームサービス・デリバリーを頼んだ時
【チップの目安】運んでくれた人に、1-2ドル。
タクシー乗車

●イエローキャブのタクシードライバーに(必ず正規の黄色いタクシーに乗ること)
【チップの目安】運賃の他に、10-15%。マンハッタン内の短い移動で運賃が5ドルほどの場合でも、最低1ドルはあげること。
重い荷物を運んでもらった・ギリギリの出発時間に間に合わせてもらったなど親切にしてもらった場合は、気持ち多めにあげましょう。
美容院・ネイルサロン

●ヘアカット、エステ、ネイルサロンなど。
【チップの目安】金額の15-20%。
お歳暮代わりのクリスマスチップ

クリスマス時期には、ドアマン、郵便屋さん、スーパー(管理人)に。日頃お世話になっている御礼が必要。日本のお歳暮のようなもの。詳しくは、過去記事「ニューヨーカーにもお歳暮の習慣があるって本当?」をご覧くださいね。
チップを渡す時は紙幣で

レストランなどのクレジットカード払いをのぞき、チップの支払いはキャッシュ(現金)が基本です。1ドル札以上が好ましく、硬貨は失礼です。ホテルのチェックアウトの時、不要の1セントや5セントなどの細かいコインをチップ代わりに山ほど置いていく客がいますが、逆に自分が1円や5円をもらったらどう感じるでしょうか。
サービス業はチップ収入で生活を立てている
ニューヨークでは、サービス業で働いている人にはチップが必要。チップが貰えると仮定して時給設定が低いので、彼らはチップ収入で生活しているのです。チップに慣れない日本人は忘れることがあるようですが、郷に入れば郷に従えで、ニューヨークのチップのルールに従ってくださいね。何もかもお金で解決がつくアメリカ、ましてニューヨークに無料のものはありません。サービス業の人があなたに親切にしてくれるのは、それが仕事だから。サービスの代価は、常に支払わなければならないのです。
常に1ドル札を何枚か用意しておきましょう。モタモタせずスマートにサッとチップが渡せて、お互いに気持ちが良いものです。
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sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
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