温泉県の大分。湯布院温泉、別府温泉をはじめ、良い温泉が豊富にあります。温泉だけでなく、瀬戸内海と太平洋の波がぶつかり合う豊後水道が育てたブランド魚を始めとして、地域で守っている素朴な魅力にあふれた郷土料理があります。
私たちが大分を訪れる際、食べるべき大分グルメ、持って帰るべき美味とはいったい何でしょうか。
大分の食
瀬戸内海気候に属し、温暖で自然条件に恵まれた大分県は、地域性を活かした美味しいものがたくさんあります。地産ブランドの食や、私たちが知らなかった素朴な郷土料理など。大分を訪れたら食べるべき、魅力的な食をご紹介しましょう。
大分のソウルフード 「鶏肉」のバリエーション
大分市の一世帯あたりの鶏肉消費量は、全国的にみてもトップクラス。大分県民は、美味しい鶏の食べ方を知っています。
とり天
昭和37年大分市内の食堂から誕生した郷土料理。見た目はからあげに似ていますが、食感はサクサク、ふんわり。アツアツの「とり天」は、薬味として添えられている辛子などと一緒に、酢醤油、ポン酢、天ツユなどの各店のタレでいただくのが一般的。大分特産のカボスが添えられていることも多いそうです。
とり天大好き! 一般社団法人 大分観光協会
https://www.oishiimati-oita.jp/food/toriten/
とり唐揚げ
日本唐揚協会によると、大分県中津市は「唐揚の聖地」。戦後の食糧難に備え政府の方針で養鶏場がたくさんあったため、「唐揚げ」の専門店が多いとも言われます。味付けは店によって異なり、それぞれのファンがついているようです。大分県中津市の市民及び出身者にとって、鶏のからあげはソウルフード。帰省客が多くなる正月や盆の時期には、食卓に唐揚げ専門店で買ってきた唐揚げが並ぶそうです。
から揚げマップ 大分県中津市
http://www.city-nakatsu.jp/kankodocs/2015032900134/
とり天と唐揚げの違いとは
見た目にはそっくりで、違いがよく分からない大分県のとり天と唐揚げ。さて、どう違うのでしょうか?「とり天」は下味をつけた鶏肉に水で溶いた衣をつけて揚げ、酢醤油と練りからしのタレにつけて食べるもの。「唐揚げ」は下味をつけた鶏肉に片栗粉(粉のみ)などをまぶして油で揚げます。
[一般社団法人大分市観光協会]
[あなたは「とり天」派?「から揚げ」派? 大分県民の愛する鶏グルメが熱い!九州うまかもんTV]
鶏めし
漫画「美味しんぼ」にも掲載され、ベスト混ぜご飯の名高い「鶏めし」はおもてなしの伝統料理。鶏とごぼうとお米で作ったシンプルな混ぜご飯が、どうしてこんなに美味しいのか不思議です。かくいう筆者も、九州出身者に手作りの鶏めしをご馳走になった時には、あまりの美味しさに絶句。大分を訪れたら、マストで食べるべき郷土食です。
吉野鶏めし
http://www.torimesi.jp
関あじ・関さば
関あじ、関さばは、大分県の佐賀関沖で一本釣りしたブランド魚。
瀬戸内海と太平洋の波がぶつかり合う豊後水道の荒波で育った魚は、運動量が多いため身が締まりプリプリ。冬場は特に脂がのり、垂涎の的。新鮮なお刺身で、ついついお酒もすすみますよ。
関さば
脂がのった「関さば」。新鮮な刺身は、身が引き締まり、格別の味と歯応え。噛めば口の中で溶けていきます。旬は10月~3月。
関あじ
透明さが、なんとも美しい「関あじ」。大分県名産のかぼすで一段と旨味が増します。旬は3月~10月。
関さば・関あじ(関サバ)(関アジ)について – 富士見水産
http://www.sekisaba.co.jp/map/index.htm
りゅうきゅう
「りゅうきゅう」はアジ、サバ、ブリ、カンパチといった大分で獲れた新鮮な魚の切身を、醤油、酒、ミリン、ショウガ、ゴマなどを合わせたタレに漬け込んだもの。元々は、漁師料理。また、刺身の残りを美味しく食べるためにも作られていたそうです。このままお酒のつまみにも良し、熱々ごはんの上にのせても美味しくいただけます。
りゅうきゅうPR大作戦
http://ryukyu.oitacity.info
津久見ひゅうが丼(津久見マグロ丼)
新鮮なマグロをゴマなどの入ったタレにつけご飯にのせた「津久見ひゅうが丼」。遠洋マグロ漁の基地がある保戸島(ほとじま)の漁師料理。
城下かれい
江戸時代、日出藩において特に珍重された歴史を持ち、当時は一般の人々が口にすることができなかった「殿様魚」が日の出産のマコガレイである「城下かれい」。4〜9月がシーズンで、5〜7月頃が最も美味しい時期と言われています。刺身、にぎり寿し、てんぷら、唐揚げなど、いずれも際立った美味しさ。
日出町観光協会ホームページ
http://hijinavi.com/food/shiroshita-karei/
麺類のバリエーションも豊富
魅力的な麺類が多い大分県。ぜひ食べてみたい美味がいっぱい。
ごまだしうどん
農林水産省の「農山漁村の郷土料理百選」に選ばれた、「ごまだしうどん」は元々漁師料理とも言われます。白身魚のエソと炒りごま、醤油、みりん、酒などの調味料を混ぜ合わせた「ごまだし」を加えたうどんは、ごまの香りと魚の旨みがしっかり味わえます。
佐伯ごまだし暖簾会
http://www.yappa-saiki.sakura.ne.jp/saiki-gomdasi/
日田やきそば
大分のご当地やきそばである「日田やきそば」。パリッと焼いた麺のパリパリ感、もやしのシャキシャキ感がクセになる美味しさ。焦げる寸前まで焼いた麺がポイント。うーん、食べたいですね。
日田やきそば研究会
http://hitayakisoba.com
やせうま
平安朝の頃、豊後大分に都落ちした貴族の子供のおやつとして、小麦粉で作った平たい麺にきな粉と砂糖をまぶして食べさせたのが由来。八瀬(やせ)という乳母に “八瀬(やせ)、うま”が欲しいとねだった言葉がそのまま「やせうま」になったそうです。郷愁を感じる素朴なおやつ、食べてみたいですね。
大分のお土産
大分の持って帰りたい美味。通販で取り寄せられるものも多いので、気軽に味わえますよ。
荒城の月(写真左)三笠野(写真右)
大分県で最も古い、1804年創業の老舗和菓子店「但馬屋老舗」。看板商品「荒城の月」は、黄身餡をあわ雪で包んだフワフワした食感のお菓子。「三笠野」は、焼き上げた生地に漉し餡を包んだしっとりしたお菓子。いずれも日本茶だけでなく、コーヒー・紅茶のお茶請けにも合いますよ。
販売価格 :三笠野 6個入り 1,080円(税込)〜
荒城の月 6個入り 1,080円(税込)〜
賞味期限 :製造日から10日間
販売店 :但馬屋老舗
http://www.tajimaya-roho.co.jp/
オンラインショップ:http://tajimaya-roho.co.jp/onlineshop/
ざびえる
和風の白餡と、ラム酒に漬けた刻みレーズン入りの餡の2種類をバター風味の皮で包んだ、大分の代表銘菓「ざびえる」。
販売価格 :ざびえる 6個入り 648円(税込)〜
賞味期限 :製造日から30日間
販売店 :ざびえる本舗
http://www.zabieru.com/
オンラインショップ:http://www.zabieru.com/xavier/index.html
チーズロール
看板商品の「チーズロール」は、生地もクリームも全部チーズで濃厚。軽いスフレ生地がさっぱりしているのでいくらでも食べられるとか。
販売価格 :チーズロール 2,620円(税込)
賞味期限 :冷蔵保存1週間
販売店 :豆田ロール 粋
Facebook: https://ja-jp.facebook.com/豆田ロール粋-110920745669486/
オンラインショップ:https://item.rakuten.co.jp/n-tsuhanshop/ooa008aa01/
地獄蒸しプリン
新鮮な鶏卵と牛乳、生クリームを使用、ひとつひとつ手作りの「地獄蒸しプリン」。硫黄分を含んだ高温の温泉噴気で蒸しあげています。
販売価格 :地獄蒸しプリン プレーン6個入り1,560円(税込)
賞味期限 :約10日
販売店 :明礬温泉 岡本屋
http://www.jigoku-prin.com
オンラインショップ: http://jigoku-prin.shop-pro.jp
柚子こしょう
さっぱりした辛さの「柚子こしょう」は、鍋物、うどん、お刺身、揚げ物、焼き鳥など万能な薬味。種類はたくさんあるので、お気に入りの一品を見つけ出しましょう。
販売価格 :柚子こしょう(青)486円(税込)〜
賞味期限 :6ヶ月
販売店 :川津食品 など
http://www.yuzu-kosyo.jp/index.html
オンラインショップ: http://www.yuzu-kosyo.jp/products/001/index.html
カボス醤油
(C)PR TIMES
カボスを手剥きして搾り、醤油とかつおや昆布のだしを加えた元祖「カボス醤油」。日本ギフト大賞2017大分賞受賞。鍋物はもちろん、餃子のたれ、酢の物、サラダにも相性抜群。
販売価格 :カボス醤油 360ml 540円(税込)〜
賞味期限 :1年半
販売店 :フジヨシ醤油 など
https://www.f244.com
オンラインショップ: https://www.f244.com/products/detail.php?product_id=10
麦焼酎
「麦焼酎」の出荷量が日本一の大分県宇佐市。飲みやすく、翌日に残らないのも焼酎の利点。大分グルメと共に、持ち帰りたいお土産です。
販売価格 :いいちこシルエット 720ml 1121円(税込)〜
賞味期限 :なし。冷暗所で保管。
販売店 :三和酒類ほか https://www.iichiko.co.jp
オンラインショップ: https://www.iichiko.co.jp/products/
大分県宇佐市役所 蔵元紹介 http://www.city.usa.oita.jp/site/kanko-product/88.html
大分県酒造組合 http://www.oita-sake.or.jp
このほか、豊後牛やだんご汁、ほうちょう(鮑腸)など、ご紹介しきれなかった大分のグルメがたくさんあります。
高価なご当地ブランドグルメも良いですが、古くから残る郷土料理は未知の美味が多く、旅先でぜひ味わいたいもの。日本の豊かな食文化は、世界一だと改めて思いますね。ツーリズムおおいたの「おすすめお土産一覧」も役立ちそうですよ。
http://www.visit-oita.jp/foragent/document/2017_miyage.pdf
写真提供:ツーリズムおおいた フォトギャラリー