フランスの家庭でもレストランでも、スープは前菜の定番です。暑い時期には冷製スープ、秋から冬にかけては温かいスープをよく飲みます。
お土産にするなら軽くてかさばらない、現地のスーパーで購入できる粉末タイプがおすすめ! 先日TABIZINEでお伝えした当地のインスタントみそ汁は不発でしたが、奇をてらわないスープなら、おいしいものもたくさんあります。
そこで、フランスらしいフレーバーのグルメな粉末スープをセレクトしてみることにしました。お土産にオススメ度を星(三ツ星)で、勝手に評価しちゃいます! それでは早速、アレ・オニヴァ(※フランス語で行ってみようの意味)。
スープ・ド・ポワソン ★★★
お魚の旨味がギュッと詰まった、とっても濃厚な「スープ・ド・ポワソン」。お魚のスープというと、マルセイユ名物の豪華なブイヤベースが有名ですが、こちらのスープはご存知ない方も多いのではないでしょうか? ブイヤベースと似ており、岩礁の小魚と野菜を煮込んでピューレ状にしたもの。
どちらも味は似ているのですが、スープ・ド・ポワソンの方がずっと庶民的です。フランスの家庭やレストランでは、バゲットにピリ辛マヨネーズ「ルイユ」を塗ったバゲットを浮かべていただきます。
【味の評価】お湯を注ぐと、磯の香りがふわり。魚のコクと旨味が凝縮されていて、とても美味! とろみのあるテクスチャーと本格的な味わいは、粉末スープよりも高価な瓶入り「スープ・ド・ポワソン」のよう。
フォレスティエ ★★★
キノコをベースにしたスープやソース、炒め物などを意味する「フォレスティエ」。キノコたっぷりでとてもクリーミーなスープ「フォレスティエ」は、人気の高いフレーバーのひとつです。
【味の評価】お湯を注ぐと、セップ茸(ポルチーニ茸)の香りがふわ〜っと漂う本格派。とろりとした、キノコの濃厚スープです。そのままでもおいしいけれど、生クリーム大さじ1ほど加えて味わうと、レストランに負けない味に!
ポワロー・ポム・ド・テール ★★
煮込み料理にスープ、タルトにサイドメニューなど、フランスの冬場の食卓を彩る西洋ネギ「ポワロー」。国産のネギよりも甘みが強く、バターやクリームとの相性がよい肉厚のネギです。このポワローとジャガイモたっぷりのスープが「ポワロー・ポム・ド・テール」。フォレスティエやかぼちゃのスープと同じく、人気のフレーバーです。
【味の評価】ポワローとジャガイモを煮込んだときのトロトロ感が再現されていて、とってもグッド! 味はよいものの、本物のポワローのような豊かな香りが感じられないので星2つです。
オニオン・グラティネ ★
あめ色になるまで炒めた玉ねぎをビーフストックで煮込んだ、世界的に有名なパリ名物の「オニオン・グラティネ(オニオングラタンスープ)」。フランスパンにチーズをのせて、オーブンで焼き上げたリッチな味わいにファンも多いのでは?
【味の評価】ホンモノのオニオングラタンスープと比べると、サラリとしています。カリカリのクルトンは、チーズの味がして美味。本音を言うと、現地のレストランでそのおいしさを味わっていただきたいのですが、粉末スープでも雰囲気は楽しめる……と思います。
スープ・オ・ピスト ★★
南東部プロバンス名物の「スープ・オ・ピスト」。いんげん豆にジャガイモに夏野菜、オリーブオイルとパスタなどが入った食べ応えのあるスープです。元々はイタリアのジェノヴァ生まれのスープで、近郊のプロバンスでも広く親しまれています。本場では、バジルと松の実やチーズをペースト状にしたバジルソース「ペスト」を浮かべていただきます。
【味の評価】こちらの粉末スープは、1リットルの熱湯にサシェ一袋を加えて手鍋で8分間煮るタイプです。フランスのスーパーにはこの手のタイプも多く、たいてい一袋3〜4人前。野菜がゴロゴロ、パスタもたっぷりで食べごたえがあります。地中海料理が好きな人には、きっと喜ばれる味。仕上げに良質なオリーブオイルを回しかけていただくと、よりおいしくいただけます。
今回ご紹介した粉末のカップスープは個包装で3〜4袋入り、「スープ・オ・ピスト」は一袋4人前。個包装のカップスープには、クロスワードや数独などのゲームが印刷されているので、できあがるまでの約2分間の暇つぶしにうってつけ。
お値段はいずれも180〜230円程度とプチプラなので、ばらまき土産にもおすすめです。
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