じゃらん満足度ランキング1位!美しいにごり湯の「高湯温泉」って知ってる?

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Jan 14th, 2018

じゃらん満足度ランキングNO.1!福島【高湯温泉】って知ってる?

『じゃらん』が発表した2017年版の温泉ランキングで、満足度ランキングが発表されました。そうそうたる温泉地を抑えて、1位に輝いた温泉地は高湯温泉。

「ああ、やっぱり高湯温泉が選ばれたか、俺も(私も)そう思ってた」と感じる人は多い・・・とは言えないはず。むしろ「高湯温泉ってどこ?」という人も少なくないのでは?

満足度ランキングNO.1!福島【高湯温泉】って知ってる?

そこで今回は高湯温泉旅館協同組合などの情報をもとに、過去に訪れた筆者の記憶を加味して、高湯温泉とはどういった温泉なのかを紹介したいと思います。

 

高湯温泉は地元民も太鼓判の湯治場

満足度ランキングNO.1!福島【高湯温泉】って知ってる?

今から10年近く昔の話になりますが、筆者がテレビ番組作りの仕事をしていたころ、福島県の猪苗代湖近くにあるペンションに何度か取材に訪れた経験があります。

そのとき訪ねた施設にも小さな温泉はあったのですが、宿の主人に失礼ながら「この周辺で、お勧めの温泉街は?」と聞くと、高湯温泉という名前を教えてもらいました。その言葉を受け撮影後に訪れた経験があります。

この話からも分かるように、高湯温泉は福島県にあって、地元民からも愛される温泉街。磐梯朝日国立公園のすぐ近くで、県庁所在地である福島市から車で30分ほど磐梯山の方に走ると山間にひっそりと現れる、小さな湯治場になります。

 

環境大臣によって国民保養温泉地にも選ばれる湯治場

満足度ランキングNO.1!福島【高湯温泉】って知ってる?

現在、通訳案内士試験に向けて遅々たる歩みながら地道に勉強を続けている筆者ですが、試験対策でも「高湯温泉」は重要なキーワードとして扱われている様子。

理由は幾つかありますが、まず高湯温泉は医学的に効果が期待できる湯治場としてその存在が知られているからだと考えられます。実際に環境大臣によって「温泉利用の効果が十分期待できる保養地」として、温泉法に基づき国民保養温泉地に認定されているほど。

国民保養温泉地に選ばれるためにはさまざまな条件をクリアしなければなりません。全国の温泉地が全部で3,000か所以上とも言われる中で、国民保養温泉地は高湯を含み97か所。今風に言えば「選抜メンバー」と言った感じですね。

 

「日本一の硫黄泉」と称されるにごり湯が人気

満足度ランキングNO.1!福島【高湯温泉】って知ってる?

高湯温泉は「日本一の硫黄泉」と称されるほど、効能が豊かな美しいにごり湯が源泉かけ流しで楽しめます。高湯温泉旅館協同組合の公式ホームページによると、その効能として、

<高血圧症、動脈硬化症、末梢循環障害、リウマチ、糖尿病、慢性中毒症、にきび、しもやけ、やけど、切きず、婦人病、不妊症、水虫、あせも、胃腸病、神経痛、慢性湿疹、便秘、脱肛、皮フ病、手足多汗症、アトピー性皮膚炎>(高湯温泉旅館協同組合のホームページより引用)

の改善が期待できるのだとか。開湯の歴史は400年前。その間にも多くの人に湯治湯として親しまれてきた実績もあります。

江戸時代のころから「一切の鳴り物を禁じる」というローカルルールの下、にぎやかな温泉街の発展を許さなかった同地。その歴史を引き継ぐ現在の高湯温泉も、共同浴場「あったか湯」と13軒の宿泊施設が醸し出す落ち着いた雰囲気は変わっていないと、福島在住の知人も教えてくれました。

さすがに高湯の魅力が近年は「バレて」しまい、アジアの国々から来た団体客が押し寄せる時間帯もあると聞きます。特に共同浴場は人気のため、入浴制限が行われるタイミングもあるほどだとか・・・。

とはいえ基本的には今でも心穏やかに自然の中で入浴を楽しめるそうです。満足度第1位に輝いた理由を、実際に確かめに行きたいですね。

 

以上、人気温泉ランキングで満足度ナンバーワンに選ばれ、国民保養温泉地にも指定される高湯温泉について紹介しましたが、いかがでしたか?

「福島」と聞くと、あの大事故を思い浮かべる人も少なくないと思います。ですが高湯温泉は福島第一原子力発電所から遠く、山形との県境近くに位置しています。気兼ねなく訪れて、日本屈指の硫黄泉を心静かに満喫してください。

[Photos from 福島県観光復興推進委員会 and shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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