春のニューヨーク旅行に行く予定があるあなた。ホテルもフライトも決まったけど、決まっていないのは服装。だって、春のニューヨークって気温はどのくらい?防寒具は必要なの?気候はどんな感じ?旅に出る時に、不安なのが現地の天気や気温。無駄な荷物は極力減らしたいけれど、寒くては旅を楽しめませんね。
そこでニューヨーク在住の筆者が、ニューヨークの天気や気温についてアドバイスします。今回は、実は年間で最も難しい3〜5月。旅支度の目安になる、ニューヨーカーの季節の服装も掲載しますね。気温・天候は毎年異なりますので、目安としてご覧くださいね。あなたの旅の参考になれば幸いです。
ニューヨークは青森県と同じ程度に寒い
都会というニューヨークのイメージから、ニューヨークの気候は東京と同じ程度と思っている方がいますが、実際には違います。ニューヨークの緯度は、日本の青森県と同じ40度。気温は青森県を想定してください。年間のうち半分(11〜4月)は冬と考えて良いでしょう。
ニューヨークの3月はまだ冬
暦の上では春なのですが、ニューヨークではまだ冬。雪の降ることも多いです。現在(2018年3月上旬)は雪が降っています。3月の最低気温は氷点下ですから、しっかりした冬仕度が必要です。
上記の写真は、2016年3月28日のタイムズスクエアで撮影したもの。3月末なのに、気温は華氏49度。摂氏にすると9.4度です。日本と比べて寒いですね。
同じく3月末のニューヨーク。暖かい日が1〜2日ある年もありますが、例年まだまだ寒いです。防寒のダウンジャケット、帽子、ブーツが必要です。 2018年3月気温は最高気温摂氏4度から13度と予想されています。 最低気温は氷点下。
気温は低いにも関わらず、3月第2日曜日(2018年は、3/11)からサマータイム(夏時間)に変更されます。夏時間仕様に時計を1時間進めますので、旅行者は飛行機に乗り遅れないように注意。日本との時差は14時間→13時間になります。
【3月中旬】
まだ雪の降ることも多いので、防寒はしっかりと。
●軽くて折りたためるスカーフ、ニットキャップはおすすめ。
風の強いニューヨークでは、首元、頭を防寒していると、暖かさが全く違います。また服の印象も変えられますよ。ニットキャップやスカーフは現地調達して、ニューヨークでトレンドのものを身につけても良いでしょう。
【3月下旬】
3月末でもジャケットやコートが必要。ただし、屋内はどこも暖かいので、上着の下は軽めで。屋内(建物内・地下鉄車両内)はヒーターが効いているので、上着の下に厚手のセーターや重ね着をしていると、暑くて堪らなくなります。1日中セントラルパークを歩き回るのでない限り、下はシャツや薄手のセーター1枚で大丈夫です。ジャケットの下は半袖の人も多いです。
●祭日なし
●3月第2日曜日から時計を1時間早めるサマータイム実施
(日本との時差14時間→13時間へ)
●3月第3日曜日は、セント・パトリックデー(聖人を祝うアイルランドのお祭り)。5番街ではパレードが行われ、パレード中は通行止め。
●防寒はしっかりと。ニューヨークは、まだまだ寒い。雪が降ることも。
●2018年3月の気温予想は、3月中ほぼ1桁(摂氏10℃未満)
●軽くて折りたためるスカーフ、ニットキャップはおすすめ。
●上着の下は軽装で。セーターや重ね着などしっかり着込まない。
●屋内はどこも暖房が効いている。
雨が多い4月。桜の開花は中旬以降
ニューヨーカーが待ち焦がれているイベントといえば、「イースター・ボンネット・パレード(Easter Bonnet Parade)」。冬の長いニューヨークで、春を迎える喜びが満ち溢れます。元々はイエス・キリストの復活祭(イースター)で、十字架にかけられて亡くなったキリストが3日後に甦ったとされる、キリスト教では重要なお祝いです。この特別な礼拝後に、ドレスアップした信者が自分の帽子(ボンネット)とファッションを見せびらかすため、5番街を歩いたのがパレードの始まりと言われています。現在は信者でなくてもオシャレさんや目立ちたがりさんが、セイント・パトリック大聖堂(St. Patrick’s Cathedral)付近で現れます。2017年は4月16日(イースターは毎年異なる)でした。
まだ寒い4月でも、イースター・サンデーは晴れて気温が上がることが多いです。皆ウキウキと浮かれて、音楽を演奏したり、踊りだしたり。やっと、冬が終わったという喜びでいっぱいなのです。写真はバレエを踊る女の子。
ニューヨークにも桜があります。開花は4月中旬以降ですね。寒いからまだまだかなと思っていると、気温が上がった日に一気に咲き出しますので、目が離せません。セントラルパークのシープメドウ(Sheep Meadow)で見る桜は、摩天楼とともに眺められるニューヨークスタイルのお花見。しかしながら桜を好むのは日本人を始めとするアジア系で、欧米系はマグノリアなどの派手で大きな花を好みます(苦笑)。上記の写真は2015年4月18日で、桜の開花が若干早かった年です。
【4月上旬】
4月は朝晩の温度差が大きく、暖かい日があっても気は許せません。気温が摂氏26度くらいまで上がり、翌日は1桁台に下がるということも多いです。ニューヨークでは20度くらい気温が上下するのは珍しいことではありません。上に羽織る厚めのカーディガンやニットキャップは、まだ必要。
【4月中旬】
昼間は暖かい日もありますが、夜は気温が下がり、基本的にはまだ寒いです。天候が不安定で雨が多く、観光するにはお天気のご機嫌を伺う時期でもあります。ニューヨークは風が強いため、折り畳み傘など煽られてあっというまに壊れます。壊れても諦めがつく傘を持参しましょう。お気に入りは持ってこないこと。
●祭日なし
●キリストの復活祭イースター・サンデーあり(年により異なる、2018年は4月1日)。
例年 St. Patrick’s Cathedral前5番街50丁目付近から57丁目で、イースター・ボンネット・パレード(Easter Bonnet Parade)が行われる。
●日中暖かい時もあるが、基本的にはまだ寒い。朝晩は冷える。
●軽めのコートやフリースのジャケット、首元や肩を覆うスカーフ、帽子があると暖かい。フードのついたジャケットやパーカーは、風や雨よけに便利。
●雨が多い(ニューヨークは意外に雨が多い)。
●まだ雪が降る年もあり。
やっと暖かくなる5月。上旬はまだ上着が必要
ゴールデンウィークにニューヨーク旅行を予定されている方もいるでしょう。参考になさってくださいね。
日本のようなぽかぽかまったりの春は、本当に一瞬しかないニューヨーク。寒いか暑いか、YesかNoか、中途半端は嫌いだよ!って感じの極端さ。いきなりボン!と気温が上昇して、春というよりもはや夏。冬はマイナス20℃近くになり、夏は35℃くらい。年間の気温差の激しさには、ニューヨーカーだって翻弄されます。5月上旬はまだ冷える場合もありますが、中旬にもなると気候も安定します。気温が上昇すると、皆はアウトドアで気候を楽しみます。レストランはオープンエアのテラス席が始まり、アイスクリーム屋さんには行列が出来るシーズンです。写真は5月中旬頃、新緑のニューヨーク公共図書館。
【5月上旬】
まだ冷える時もあります。この日はちょっと暖かくて、アイスクリーム屋さんに行列が出来ました。ただ日陰や日が落ちると寒くなるので、まだ軽めのジャケットは必要。
【5月上旬】
SOHOにいたカップル。日差しは強いのですが、風が冷たく上着がないと不安。革ジャンを羽織っている人も多いです。
【5月下旬】
5月下旬フィフスアベニュー(5th Avenue)で。5月下旬は暖かくなりますが、急に気温が下がる時もあるので、ジャケットがあると安心かも。
【5月下旬】
5月下旬フィフスアベニュー(5th Avenue)で。30℃を越すような真夏日になる時も。夏の装いで大丈夫ですが、屋内や地下鉄車両はクーラーがガンガン効いているので、カーディガンをバッグに入れておきましょう。
●祭日 5月最終月曜日メモリアルデー(この日から夏の始まり)
銀行、郵便局、一般企業、 オフィス街の飲食店などは休み
●5月初旬はまだ寒い時もある。カーディガンや大判のストールなど畳んで携帯すると安心。
●5月後半は夏のように暑くなる。屋内はどこもクーラーが強いので、気温が上がってもカーディガンや大判のストールなど畳んで携帯することをお勧め。
●5月下旬から6月までは雨が多い(日本の梅雨のライト版)
春のニューヨークを楽しもう
ニューヨークの春は短いのですが、桜やマグノリア、クラブアップルツリー、チューリップなどが一気に花開く様は本当に美しいです。公園やストリートには花が溢れ、街はウキウキした雰囲気が漂い、ニューヨーカーの顔も明るくなります。春には優しく、柔らかな印象のニューヨークに出会えますよ。
■ニューヨーク25日間の天気
https://www.accuweather.com/ja/us/new-york-ny/10018/month/3713_pc?view=table
■ウェブCAM タイムズスクエア
(ニューヨークを歩いている人がオンタイムで見られます)
https://www.earthcam.com/cams/newyork/timessquare/
■摂氏華氏換算(アメリカでは華氏℉表示が一般的)
https://摂氏華氏.aimary.com
【注意】
■1年の中で一番気温差が激しい季節。日本の春より寒いと思ってください。
■最高気温に達するのは日本ではお昼頃ですが、ニューヨークでは3PM頃と時間が遅いです。
■白人は体感温度が高く、寒さに強い。彼らは寒い時でもTシャツに短パンの薄着でOKなので、服装を参考にしないこと。アジア系アフリカ系は、体感温度が低め。
[All photos by Hideyuki Tatebayashi]
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