隠し味にエスプレッソを使うと、お肉がおいしくなるって本当？【実食ルポ】

隠し味はエスプレッソ！新感覚の肉系ガストロパブが恵比寿にオープン

COVER店内

全国の肉星人のみなさん、ニュースです。おいしい肉バルやステーキ屋、グリルレストランは数あれど、肉をエスプレッソに漬け込んだり、エスプレッソを混ぜ込んだBBQソースでいただく肉料理は、未経験なのではないでしょうか。

そんな新感覚の「エスプレッソグリル料理」が味わえる、肉系ガストロパブ「COVER（カヴァー）」が恵比寿にオープン。ガストロパブとは、レストラン型のパブのこと。バルより料理の比重が高いのだそうです。気になる「エスプレッソグリル料理」を実食ルポします！

いくつもの国の文化が融合した全く新しいスタイル「エスプレッソグリル料理」

2018年6月23日恵比寿にオープンした「COVER（カヴァー）」。イチオシメニューはもちろん先述の「エスプレッソグリル料理」です。

「バックリブ」というアメリカのBBQ文化とイタリアのエスプレッソ文化、さらに身体によい韓国の食文化という異なる文化が融合した新しい料理なのだそう。

体の中を“０（ゼロ）”にする、韓国の食文化

料理を手がける李 尚勲（イ サンフン）さんは韓国出身。韓国には、体内に熱を取り込むプラスのものと、体内から熱を逃がすマイナスのものを一緒にいただく、という食文化が根付いています。

プラスとマイナスを同時に摂取することで、体の中を“０（ゼロ）”にし、吸収と循環を促すと考えられているのだとか。

さらに、食材の色の取り合わせで身体のバランスを整えるという食文化もあります。赤は熱を取り込み、黒は熱を逃すというように、色によって体への作用が変わってくるのだそうです。

「エスプレッソグリル料理」のお味は？

冷たいのに“ホット”なスープとエスプレッソが隠し味のポークチップス

お通しの「ホットショット」と「自家製ポークチップス」300円

まずはお通しから。自家製の冷製トマトスープは、一口目はタバスコの“ホット”な風味に驚きましたが、飲みすすめていくうちにクセになりそうな、不思議と後をひく味。

こんがり揚がったポークチップスは、ほんのり甘みと苦味があり、スープにひたしてもおいしいし、お酒のおつまみにもぴったり。苦味の正体はエスプレッソに漬け込んだからと聞き、また驚きました。

体内に熱を取り込む赤い成分と、熱を逃がすポークを食前に摂取することで、体内のバランスを整えられるそうですよ。

「バックリブ」「ショートリブ」「アイスバイン」を4種の特製オイルで

ポークの「バックリブ」 ハーフ2,800円／フル4,800円

ビーフの「ショートリブ」5,800円

ポークの「アイスバイン」3,800円（数量限定）

おいしそうな肉たちがやってきました。「バックリブ」や「ショートリブ」は、オリジナルのエスプレッソBBQソースに付けてじっくりと焼き上げます。そうすることで、肉本来のうまみを引き出したり、外はカリッと中はやわらかく仕上げたりできるそうです。BBQソースというと、甘くて味が濃いイメージがありますが、COVERのエスプレッソBBQソースは甘さ抑えめ。だから2度塗りしていてもしつこくなく、深みのある味わいになるんです。

ちなみに「アイスバイン」は、豚のふくらはぎ部分。こちらはローズマリーやニンニクの風味豊かに塩で焼き上げています。

このままいただいても十分おいしいお肉ですが、さらにお肉のいろいろな表情を楽しむための名脇役になるのが、COVERオリジナルの4種のオイル。写真左から、セサミソルト／エスプレッソバルサミコ／ハーブ／ザクロの4種類。

筆者は、「バックリブ」「ショートリブ」「アイスバイン」それぞれに4種すべてをちょっとずつかけて試してみましたが、はっきりいって、どれもおいしい（笑）。

セサミソルトはごま油の香りが効いているので、和食や中華のような風味になります。ハーブは「THE イタリアン、フレンチ」という感じ。ザクロはちょっと変化を楽しみたいときに（こちらは好きかどうかは好みが分かれると思います）。

1/2に煮詰めたバルサミコソースとエスプレッソ、塩、オリーブオイルを合わせて作る

そして一番気に入った真打はやはり「エスプレッソバルサミコ」です。エスプレッソとバルサミコがこんなに合うなんて、またまた驚きでした。さらにこのオイルが、びっくりするほどお肉にも合うんです。正直、食べてみるまで「エスプレッソ×肉」というコンセプトに「本当においしいの？」と懐疑心を抱いていましたが（失礼！）、事実本当においしいのでした。

4種のオイルの中で「エスプレッソバルサミコ」が一番、お肉本来のおいしさを味わうとき邪魔にならずに、飽きずに楽しめる印象です。

ちなみに、「バックリブ」や「アイスバイン」はローズマリーの香りが強かったので、勝手ながら「ショートリブ」×「エスプレッソバルサミコ」が肉本来の味わいを最大限に味わう個人的な金賞とさせていただきます。

お店のおすすめペアリングは以下の通りですが、いろいろ試しながら、自分好みの組み合わせを探すのが、楽しい食べ方ではないかなと思いました。女子会でもデートでも、お互いの好みをシェアしながらいただくと、盛り上がりそう。

ランチもおいしそうです

「エスプレッソビーフカレー」セット（サラダ、ドリンク付き）1200円

「バックリブドック＋オーブンパスタ」セット（サラダ、ドリンク付き）1400円

今回はいただけなかったのですが、バックリブを豪快にはさんだドックや、2日目のカレーを意識したというエスプレッソ入りカレーも気になりました。こちらはランチでいただけるそうですよ。

そういえば、カレーの隠し味にインスタントコーヒーを入れること、ありますよね。そう考えるとおいしくないわけがない！と思いました。

というわけで、お肉とエスプレッソは合う、と納得した今回でしたが、それでもまだ「本当？」と思う方はぜひご自身の舌で検証してみてくださいね。

PROFILE

山口彩

Aya Yamaguchi 統括編集長

インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「イエモネ」を立ち上げる。現在は「TABIZINE（タビジン）」「イエモネ」「novice（ノーヴィス）」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。いつか宇宙に行きたい。

インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「イエモネ」を立ち上げる。現在は「TABIZINE（タビジン）」「イエモネ」「novice（ノーヴィス）」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。いつか宇宙に行きたい。