南エーゲ海に浮かぶ、ギリシャのシロス島をご存知でしょうか。つい最近、この美しいシロス島でとある求人が発表されました。その夢のような業務内容と待遇が話題を呼び、世界中から応募が殺到しているのです。一体どんな仕事なのでしょう？
55匹の猫と暮らせる仕事
その「夢のような求人情報」をFacebookで公開したのは、シロス島在住の女性、ジョアンさん（Joan Bowell）。デンマーク出身のアーティストで、ご自身の健康維持の目的で9年ほど前にシロス島に移住してきました。
ジョアンさんは元々、デンマークの野良猫保護センターでボランティアをしていたそうですが、そんな彼女に吸い寄せられるように次々とシロス島の家にも猫が集まってきたのだとか。ケガや病気の兆候がある野良猫を世話しているうちに、気が付けば55匹の元野良猫たちがジョアンさんの自宅で暮らすように。
そして今では正式に「野良猫保護の慈善団体」の「God’s Little People Cat Rescue」として団体登録も済ませています。ちなみに、活動資金はジョアンさんのアート作品（ポストカードなど）の売り上げがエサ代などの活動資金に充てられているそう。
そんなジョアンさんは、この秋からシロス島の家を最低でも半年間は離れなくてはならなくなり、55匹の猫の面倒を見ることができません。そこで彼女は、期間限定の猫のお世話係を雇おうと考えたのです！
その仕事内容や応募条件は、以下のようになります。
・55匹の猫のごはんや薬の世話
・猫に愛情と関心を与えること
・必要な場合は、獣医に猫を連れていく
・信頼できる、実直な猫好きであること（なるべく45歳以上）
・猫の気持ちを理解できること
・マニュアル自動車を運転できること（獣医に連れていく際に必要）
・アニマルナースなどの経験がある場合は特別ボーナスあり
・窓からエーゲ海を眺められる美しい家に無料で宿泊可（電気ガス水道なども負担なし）
・実働1日4時間
・期間は6か月以上
・8月末にインターネット電話経由で面接。
・合格者は、10月に数週間の無給研修期間あり（ただしシロス島の家には無料で泊まれる）
・11月1日より正式勤務スタート
勤務は1日4時間！残りは自由時間
なんて素敵な仕事内容でしょうか！ちなみに、11月1日からは毎日の給与も支払われるようですが、ジョアンさんは額面を明らかにしていません。その代わり給与水準をギリシャの標準に合わせることと、1日の勤務時間は4時間程度と明言されているので、給与自体は決して高給ではなさそうです。
けれどその4時間以外は好きなことをして過ごせるわけですから、余った時間はビーチでくつろいだり美しいエーゲ海でダイビングなどに興じることもできるわけです。まさに夢のような仕事じゃありませんか？
あまりにも素晴らしくて夢のような求人なので、ジョアンさんは投稿時に「これは本物の求人であり、冗談ではありません」と付け加えています。
この夢のような求人情報はFacebook上で最初の1週間で2万6千回以上シェアされ、世界中から数千の応募が来ているのだとか！選ぶほうも大変そうですね。
申し込み方法は、メールでジョアンさんに写真とプロフィールなどの関連情報を送信するという簡単なもの。また、PayPal（ペイパル）経由で寄付も受け付けているそうなので、ご興味あれば「God’s Little People Cat Rescue」のページをのぞいてみてください。
[All Photos by Shutterstock.com]
[God’s Little People Cat Rescue]
[AMAZING RESCUER JOAN BOWELL: GOD’S LITTLE PEOPLE ARE HER TREASURES]
[Wanted: ‘Cat whisperer’ to live for free on a Greek island with 55 cats]
[Dream job? Get paid to live on a Greek island ‘paradise’ and care for 55 cats]
PROFILE
Naoko Kurata ライター
オランダ在住ライター。元バックパッカーの旅行愛好家。2004年に映画ライターとしてデビュー。2008年、北アフリカのリビアへ移住後に海外在住ライターとして活動スタート。2011年から4年間のUKスコットランド生活を経て、2015年夏にオランダへ再移住。著書「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間」
https://www.amazon.co.jp/dp/B0758JCDTM/
https://www.amazon.co.jp/dp/B0758JCDTM/
SHARE
