ネット上で話題になっている、アメリカ発洗剤の「オキシクリーン(Oxiclean)」と「メソッド(Method)」。片や「オキシ漬け」という言葉を流行らせた、ゲキ落ち洗剤。片や「洗剤は、食器洗いからトイレ、バス、洗濯洗剤まですべてメソッド」と言わしめるほどの人気自然派洗剤。
日本でも生活ブロガーがこぞって各洗剤を持ち上げているので、その気になって購入し使用しています。一体、どちらが優れているのでしょうか。各洗剤の長所と短所とは。両方を使ってみたライターが、宣伝記事ではない、ユーザー記事としてあなたにお届けします。
メソッド
環境と人体に優しい自然派洗剤と謳っており、動物実験を行っていません。また、メソッドの創業者は従来の掃除洗剤のダサい外観にウンザリしており、もっとスタイリッシュで環境に優しい洗剤で掃除を楽しくしたいと考えていました。そこで生まれたのが、オシャレなボトルに入った自然派洗剤「メソッド」です。
食器用洗剤
(C) Sara Aoyama 食器用洗剤(Dish Soap)
メソッドの食器用洗剤は、外見では洗剤とは思えない可愛さ。カクテルのような色あいにウットリしますね。ピンクの「ピンクグレープフルーツ」、ライムグリーンの「ライム+シーソルト」、クリアブルーの「シーミネラル」など、女性の気を惹くオシャレなネーミング。
【使用感】:筆者は濃い食器洗剤が苦手なので薄めて使っていますが、少量ずつ薄めて使うほうが良いそうなので指示に従っています。手荒れは少なくなったように感じます。
【値段】:自然派洗剤は高いものが多いですが、メソッドは通常の洗剤と変わりません。むしろ安いかも。筆者の近所のスーパーでは、532mlで2.99ドル(税別)。詰め替え用もあり。
【香り】:「メソッド」は香りが売り物的なところもあるので、無香料を好む人には向かないでしょう。
Website:https://methodhome.com/product-category/dish-cleaners#dish-soap
万能洗剤(オールパーパス)
(C) Sara Aoyama
メソッドにハマったのは、この万能洗剤(オールパーパス)から。出しっ放しにしておいても、「洗剤」という存在感のない可愛さ。目に付いた時に、気軽に掃除できます。
【使用感】:キッチン、バスルーム、テーブル、鏡、床など何でも使えます。住居用洗剤にありがちな強いケミカル臭がなく、使用後がサラッとしているのがお気に入り。
【値段】:容量が大きく(828ml)、通常の洗剤より安いかも。筆者の近所のスーパーでは、828mlで2.99ドル(税別)。詰め替え用もあり。
【香り】:ピンクグレープフルーツはやや甘く、使用後は日本茶の香り。ハニークリスプアップル(honeycrisp apple)は、さっぱりした香り。
Website:https://methodhome.com/product-category/home-cleaning#all-purpose-cleaner
お風呂用洗剤
(C) Sara Aoyama
我が家のシャワールームは、窓なしで換気ができないのが困りもの。そんな時に救世主「デイリーシャワークリーナー」を知りました。
【使用感】:シャワーを使った後、ただシュッシュッとすれば良いだけの横着洗剤。その後は何もしなくても、バスルームがピカピカに。カビが生えにくくなってきたかも。
【値段】:容量が大きく(828ml)、毎日惜しげなく使えます。筆者の近所のスーパーでは、828mlで2.99ドル(税別)。詰め替え用もあり。
【香り】:ユーカリミントはさっぱりしたミントの香り。バスルームには向いています。
Website:https://methodhome.com/product-category/home-cleaning#bathroom-cleaners
メソッド洗剤の長所・短所
長所
●見た目にやられる可愛い色と良い香り、シンプルでオシャレなデザインのボトル。テンションが上がる。
●自然派洗剤なので、アメリカ洗剤特有の強い香りとケミカルの悪影響がない。使用で、手が荒れない。
●ボトルが目につくとことにあっても「掃除道具が出しっぱなし感」がないので、汚れが目についたら、気軽にシュッと一拭き。
●値段が安い。1リットル近くで、3-4ドル。(購入地域によって、価格は異なります)
短所
●香りは色々あるが、人によって好みが分かれる場合も。やや飽きがくる香りかもしれません。
●日常の汚れは落ちるが、カビや頑固な油汚れなどは落ちにくい。
●オキシクリーンのような、劇的な白さにはならない。
Method Website(英語):https://methodhome.com/
オキシクリーン
(C) Sara Aoyama
SNSや生活(主婦・主夫)ブロガーの間で話題になっているオキシクリーン。日本でも販売されているとあって、使用法を詳しく書いてある記事も多いですね。「こんなに綺麗に!」「何でも使える!」「漬けておくだけ!」「掃除が超簡単に!」「ズボラなあなたでも!」などの釣り言葉に、アッサリと釣られました。メーカーと記事はタイアップしているような気もしますが、訴求効果が高まります。特にズボラでも、超簡単とかは、筆者の性格にピッタリと訴えかけてきますね(笑)。見回せば、我が家も「要!大掃除」の有様・・・慌てて、近くのスーパーに駆け込みました。たっぷり使おうと思って2.67kgの大きさのものを買い、セールで12ドルほどでした。
アメリカ製オキシクリーン
(C) Sara Aoyama アメリカ製オキシクリーン
アメリカ製と日本で売っている中国製は、ちょっと違うという話ですね。筆者が買ったアメリカ製は、中にブルーの粒子が入っています。青いツブツブは「界面活性剤」と「香料」が含まれているらしいです。アメリカ人は分かりやすいものが好きですから、ブクブクと泡が立つ「界面活性剤」入りがアピールするのでしょう。
●強い洗剤なので、ゴム手袋要。
●お湯(40-60度)で溶く。
●泡立て器や撹拌できるもの(金属以外)でよく溶かすこと。
●酸素の泡(酸素洗剤)で汚れを浮かせるため、水洗いできないものには向かない。
オキシでビックリ、バスルーム編
(C) Sara Aoyama バスタブに
まず、汚れが気になっていたバスタブから。粉末のオキシを溶かすのは水ではなく、40〜60℃のお湯。60度に近い温度が良いそうです(やけどに注意)。バスルームの蛇口から出る最も高温の湯で、溶かしてみました。分量早見表では浴槽に付属の軽量スプーン5杯とありましたが、強い洗剤なのでスプーン2杯ほどにしました。モコモコに泡が立つのが、分かりやすいですね。オキシが効果を表すのは20分後〜6時間後(6時間以上漬けても効果なし)とのことですので、寝る前につけ置きのセットをするのが良いと思われます。洗い桶、洗面器、石けん入れ、スポンジ、バスマットもろもろお風呂まわりの小物を一緒に放り込んでしまいます。
翌朝、全てがピカピカと綺麗になっておりました。全てよくすすぎ洗いしましょう。驚いたのは、その後ワカメのようなものが浮いてきたこと(汗)。排水管の汚れですね、今までこのバスタブに浸かっていたわけですよ(涙)・・毎月1回はオキシ漬けをやろうと、心に誓いました。排水溝も短時間でよく流れるように。漬けおき水は再利用で、ついでにバスルームのタイルやフロアの掃除をしてしまいます。
オキシでビックリ、キッチン編
次にキッチンシンク。アメリカではキッチンハイターのようなものがなく、掃除用の強い漂白剤を食器に使うのがためらわれていました。オキシクリーンでは食器の漂白もできると知ったのが、購入のきっかけになった決め手です。キッチンシンクの排水口にキャップ、キッチンの蛇口の温度を最高にして、オキシクリーンを振り入れ(筆者の場合は計量スプーンの1/3程度)、20分〜数時間漬けます。茶渋の気になるコーヒーカップや曇ってきたワイングラス、ふきんやキッチンまわりの小物など。漬け置きは1時間程でOK、その後よくすすぎ洗いします。グラス類はピカピカに、茶渋も落ちて、気分もスッキリ。油やホコリをかぶっていたキッチン周りの小物も綺麗になりました。
コンロ周りの油汚れは力を入れなくても、オキシを溶かした溶液で簡単にスルッと落ちます。
オキシでビックリ、フロアタイル編
気がつけばキッチンタイルの目地が真っ黒。時々洗剤を付けて歯ブラシでこするのですが、思うように綺麗になりません。そこで、オキシクリーンに水を加えて練り、目地に擦り込みかつタイルにも塗りました。1時間〜2時間ほど放置の上拭き取ってみたら、ビックリするほど白くなりました。白いタイルが輝きを取り戻し、眩しいほど。明らかに違いが分かります。フロアタイルが違いが一番分かりやすい気がしますね。
オキシでビックリ、洗濯物編
オキシクリーンは元々衣類の漂白洗剤です。油汚れが付いてしまったエプロンや、料理中に小麦粉が付いてしまったTシャツなど、洗濯機に放り込んだだけでは綺麗になりませんね。手洗いしても十分落ちなかったものが、オキシの溶液に漬けておくだけで、油や付着物が簡単に落ちました。その後、洗濯機で通常通り洗濯します。
【オキシクリーン(OXICLEAN):酸素系漂白剤】オキシクリーン使い方「洗濯槽の汚れ落とし」篇/オキシクリーン
洗濯槽の汚れ落としもできます。
オキシクリーンの長所・短所
長所
●バスタブ、キッチン周り、タイル、冷蔵庫・レンジほか家電などが明らかにはっきりと綺麗になる。眩しい白さ。
●種類ごとの洗剤が必要なく、オキシクリーンひとつで万能。
●特に、シンク、バスタブにつけて流すと、意味不明のワカメのような汚れが取れる(排水管の汚れ?怖くなった)。
●磨くと大変な油汚れも、嘘のように簡単に落ちる。
●漬けっぱなしで良いので、楽チン。寝る前、外出前などに漬けておく。
●汚れのついた洗濯物、黒ずんだTシャツも白くなる。(元々は衣服用漂白剤)
●キッチンハイターがないアメリカでは、食器用漂白剤として利用できるのが嬉しい(今まで困っていた)。グラスなどガラスものもスッキリ綺麗に。
短所
●お湯(40-60度)で溶くことが必要。面倒。
●洗剤が強いので、手袋が必要。
●洗剤を使いすぎると、白い跡が残り、ふき取りが面倒。
●オキシ溶液は、汚れと反応するとあまり匂いが良くない。
●有効期限は2年以内。
●大量に使用すると、変色の可能性。
●金属製には向かない。
●ウッドフロアは材質により、浮き上がる可能性あり。
アメリカ製オキシクリーンの基本的な使い方(日本語)https://www.oxicleanjapan.jp/howtouse/how-to-use-oxiclean-ex.html
アメリカ製オキシクリーンの分量早見表(日本語) https://www.oxicleanjapan.jp/-/media/OxiClean/Content/pdf/oxicrean_ex_simplifiedchart.pdf
オキシクリーン(日本語):https://www.oxicleanjapan.jp/
Oxiclean Website(英語):http://www.oxiclean.com
メソッドとオキシクリーン比較
メソッドとオキシクリーンのどちらも使ってみた結果、
●油汚れや長年の汚れなど頑固な汚れには、オキシクリーン。
が良いのではないかと感じました。どちらもアメリカ発らしく、横着できる洗剤なのが好もしいです(笑)。掃除が好きでたまらない人は、少数派だと思いますしね。
メソッドはオキシクリーン並みにはいきませんが、自然派洗剤なので手荒れが少なく、掃除洗剤独特のきつい香りがないので、精神的な負担なく気軽に掃除できます。また掃除洗剤独特のベタベタ感がなく、使用感がサラッとしているのも好感度大。
方やオキシクリーンは明らかに綺麗になるのですが、強い洗剤なので毎日使うにはどうかなというところ。ゴム手袋をはめたり、高温のお湯で良く溶く、拭き取りが必要などの手順が面倒。また、あまり頻繁に使用すると、配水管などを傷める気もします。キッチンや洗濯物には週に1度、バスルームは1ヶ月に1度程度の使用が良いのではと思います。
2018年ももうすぐ終わり。年末はちょっと面倒でもスッキリと掃除して、新年を迎えたいものです。綺麗なお部屋には福が来るといいますから、筆者も掃除に取り掛かりたいと思います。
大掃除については、『【保存版】在住者が教える !掃除が楽しくなるアメリカの優秀洗剤・グッズ10選』『キレイにするのは部屋だけでいい?心の中も大掃除する3つの方法』なども合わせてどうぞ。
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