【世界のパスポートランキング 2019】日本の最強度がわかる体験談も

Posted by: 春奈

掲載日: Feb 13th, 2019

ヘンリー&パートナーズの「パスポートインデックス」。2018年版で単独世界1位に輝いた日本パスポートの順位は、どうなったのでしょうか。2019年最新版のランキング結果と、世界最強クラスの日本パスポートの威力を、体験談と共にお伝えしましょう。

これを見れば強力なパスポートがわかる、ヘンリー&パートナーズの「パスポートインデックス」。2018年版で単独世界1位に輝いた日本パスポートの順位は、どうなったのでしょうか。2019年最新版のランキング結果と、世界最強クラスの日本パスポートの威力をお伝えしましょう。

日本は単独1位を死守

パスポートインデックス

世界各国のパスポートについて、旅行の自由度を発表している「ヘンリー&パートナーズ」の「パスポート・インデックス」。2018年のグローバルランキングで単独世界1位に躍り出た日本パスポートは、2019年の最新ランキングでも単独1位を守りました。

日本パスポート保持者がビザなしで渡航できる国は、現地空港などでアライバルビザが取得できる滞在先も含め、190ヵ国。続いて、シンガポール・韓国(189ヵ国)、フランス・ドイツ(188ヵ国)、デンマーク・フィンランド・イタリア・スウェーデン(187ヵ国)、ルクセンブルク・スペイン(186ヵ国)・・・と続いています。

上位の国はいつも混戦模様で、いつ逆転が起きてもおかしくない状況ですが、その顔ぶれを見ると、圧倒的にヨーロッパの国々が多いことがわかります。

最下位はアフガニスタンとイラク

一方で、調査対象となっている199のパスポートのうち、最下位だったのが同率104位のアフガニスタンとイラク。アフガニスタンとイラクのパスポートをもつ人々が自由に渡航できる国は、アライバルビザが取得できる場所も含めてわずか30か国。日本パスポートの6分の1以下です。

治安の安定しない両国の人々が、気軽に海外旅行ができる状況にないことは容易に想像できますが、仮に海外旅行をしようと思っても、ビザを取得するための複雑な手続きや厳しい審査といったハードルが立ちはだかっているのです。

パスポートの自由度をあの国と比較

パスポートインデックス2

パスポート・インデックスは、単にパスポートの世界ランキングが見られるだけのサイトではありません。パスポート比較機能(Compare My Passport)を使えば、自分のパスポートと他国のパスポートの自由度を簡単に比較することができます。

パスポートインデックス3

自分のパスポートを日本に設定(「Select your passport」で「Japan」を選択)し、調査対象国中最下位のアフガニスタンと比較(「Compare my passport to」)で「Afghanistan」を選択)すれば、その違いは歴然。チェックがついている国が、ビザなしでの入国またはアライバルビザの取得が可能な滞在先なので、いかに両者のパスポートの信頼度に差があるのかが実感できます。

パスポートインデックス4
左が日本、右が中国

最近では、世界のいたるところで中国人観光客を見かけますが、中国パスポートのランキングは69位。ビザなしまたはアライバルビザで渡航できる国は74ヵ国と、やはり日本パスポートの半分以下です。

アジアには中国人がビザなしで渡航できる国もありますが、ヨーロッパを見てみると、ほとんどが空欄。一部の東欧の国がビザなし渡航を認めているだけで、ほとんどのヨーロッパ諸国は、中国パスポート保持者に対し、事前のビザ取得を義務付けているのです。

日本パスポートの威力を実感

これまで世界60ヵ国を旅してきた筆者は、何度も日本パスポートの威力を実感する出来事がありました。たとえば、東南アジアの小国ラオス。ラオス入国時にはビザが必要とされる国が多いなか、日本人は完全にビザが不要なのです。タイからラオスに陸路で入国した際、アライバルパスポートのカウンターに長蛇の列を作るヨーロッパ人を尻目に、ビザのいらない筆者はすぐに国境を越えることができました。

次に、中央アジアの国ウズベキスタン。筆者がウズベキスタンを訪れた2015年当時、事前のビザ取得が必要でしたが、日本人のビザ取得手続きはそれほど複雑ではなく、また費用も3000円程度と少額でした。しかし現地で出会ったカナダ人男性は、「インビテーションレターを含め、ビザの取得に100ドル以上かかった」とか。

ビザが必要な場合であっても、日本人はその費用や手続き内容の面で優遇されていることがあるのです。現在、日本パスポート保持者は、ウズベキスタンでの滞在が30日以内であればビザの取得が免除されています。

詳しくは、『あの国もビザなしで!近年日本人がビザ免除になった5か国って?』をどうぞ。

また、ビザの申請が複雑なことで知られるインドは、2017年4月から、主要空港でのアライバルビザの取得が可能となり、ぐっと手続きが簡素化されています。

世界的にみると、ヨーロッパの国々のパスポートは信頼度が高い傾向にありますが、日本と地理的にも文化的にも近く、日本が経済援助に力を入れてきたアジアでは、ヨーロッパ先進国のパスポートよりも、日本のパスポートのほうが有利な場合が多々あります。

当たり前のように日本で生まれ育つと、あまり意識することはないかもしれませんが、ランキングの上でも、実体験を踏まえても、日本パスポートは間違いなく世界最強クラスです。

自動的に信頼度の高いパスポートを持てることは、生まれながらにして大きなプレゼントをもらっているのと同じこと。「海外旅行をしなければ損」といってもいいくらいなのです。
 

ヘンリー&パートナーズ パスポートインデックス:グローバルランキング
https://www.henleypassportindex.com/global-ranking

[Photos by shutterstock.com]

パスポートについては、以下の人気記事もぜひご一読を。

『あの国もビザなしで!近年日本人がビザ免除になった5か国って?』
『期限切れパスポート、そのままにしておいちゃダメって本当?〜正しい処分法〜』
『有効期限内でも旅行中止に!?気をつけたいパスポートの残存期間とは?』
『知っておくと便利!パスポートを賢く使う裏技』

PROFILE

春奈

Haruna ライター

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

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