トルコ最大の都市イスタンブールで、ここ最近注目を集めているシリア料理。トルコ料理よりも素朴でどこか懐かしく、日本人にも食べやすい味付けが魅力なシリアの料理を、イスタンブールで試してみませんか?おすすめの料理とお店をご紹介します。
どんどん増えるシリア人
数年前までは街でアラビア文字の看板を見かけることは少なかったイスタンブールですが、ここ最近になってシリア人が経営するレストランやホテル、ホステルなどが増えてきています。
シリア国内や周辺諸国の情勢の悪化を受け、国外で生活することを望むシリア人の一部は、自国と国境を接するトルコに流入しました。イスタンブールの中でも物価がやや低い、ファティフ地区のアクシェムセッティン付近には、多くのシリア人が住みつき、コミュニティーが形成され、瞬く間に「イスタンブールのアラブストリート」になりました。どうにか生計を立てていこうと考えた彼らは、シリア料理のレストランやアラブ人向けのツアー会社を経営したりしながら、異国の地で暮らしているのです。
「ザ・ガイド・イスタンブール」というイスタンブールの流行りやカルチャーを紹介する雑誌でシリア人が経営するレストランの料理が紹介されてから、徐々にその存在が知れ渡り、シリア料理ブームがやってきたイスタンブール。そんなイスタンブールで挑戦したい、「おすすめのシリア料理3品とローカルで人気の2店舗」をご紹介します。
行列必至の人気店「Buuzecedi」
旧市街のお店があまりにも人気になり、旧国際空港よりさらに西のエセンユルトにまで店舗を構えるようになった「Buuzecedi」は、開店直後から常連客で込み合う人気店。アラブ系の人やトルコ人が入り混じりながらこじんまりとした店内で食事を楽しんでいます。
ほくほくのコロッケのような食感!「ファラフェル」
すり潰したひよこ豆にパセリやコリアンダーなどの香辛料を混ぜ合わせ丸めたものを、油でさくっと揚げた食べ物がファラフェルです。コロッケよりも小ぶりですが、あつあつほくほくの食感が妙に懐かしく、香辛料を使っているのにクセのない味がクセになります。
注文が通ってから揚げてくれる「Buuzecedi」のファラフェルは、一度食べるとやみつきになる美味しさ!
パンやサラダとの相性が抜群!「フムス」
もう一つの名物料理がフムス。ゆでたひよこ豆に練りごま、レモン汁などを加えてペースト状にしたもので、パンやサラダ、野菜の漬物にもよく合います。このお店のフムスは盛り付けが美しいだけでなく、上にかかっているオリーブオイルが新鮮なので、フムスの味や風味をさらに引き立ててくれます。
Buuzecedi
Akşemsettin, Akşemsettin Cd. No:23, 34080 Fatih/İstanbul
地図
異文化が交わるハセキ駅周辺の「Salloura Oğlu Restaurant」
旧市街の旧市街のトラムT1線ハセキ駅周辺は、アラブ系の人やロシア系の人が多く住んでおり、どこかトルコ離れしているエリアです。異文化が混在するこの辺りでシリアスイーツが有名なお店が、駅から徒歩5分ほどのところにある「Salloura Oğlu Restaurant」です。
意外とさっぱり!「ハラウェテルジブン」
トルコのお菓子やスイーツは想像以上に甘いものが多いのですが、シリアのスイーツはそうでもありません。見た目はかなりヘビーなのですが、チーズとレモン果汁が練りこまれているため、意外なほどさっぱりとしているスイーツが「ハラウェテルジブン」。
ほどよくひんやりとしているので、暑い季節でも食べやすいスイーツです。ロールケーキのような棒状で売られているのですが、注文すると一口サイズに切り分けてくれます。スイーツは食べたいけど甘すぎるのは苦手!という方にもおすすめです。
Salloura Oğlu Restaurant
Molla Gürani, Molla Gurrani Mah. Turgut Ozal Cad, Turgut Özal Millet Cd No 60/a, 34093 Fatih/İstanbul
地図
トルコにいながらシリアを体験しよう
情勢が安定しないため、なかなか足を踏み入れることができないシリアですが、異国の地に出てきたシリア人の経営するお店に行けば、きっとその文化を肌で感じ取れるはず。トルコに旅行に来たら、ついでにシリアの食文化もつまみ食いしてみてはいかがでしょうか。
[All photos by Zon]
zon ライター
トルコ イスタンブールの魅力を発信しています。奈良に近い大阪で育ち、神戸で学び、ロシアに留学し、色んな国に旅した末、イスタンブールに辿り着きました。ガイドブックには載らないけれど魅力的なスポットなど、歴史もトレンドも交えてご紹介していきます。
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