波多江 篤シェフ「Atsushi Hatae 代官山店」にて
「Atsushi Hatae」と聞いても、きっと知らない人がほとんどでしょう。しかし、「世界の巨匠から認められる波多江シェフが立ち上げる新スイーツブランド」。「代官山、高輪、用賀に3店舗を同時オープン」。と聞くと、一体どんなお店かと、気になるのではないでしょうか。
なぜ一度に3店舗もオープンするのか、なぜ波多江シェフがそれほど評価されるのか、そしてそのスイーツのお味は?
これから話題になりそうな新店舗を、一足お先に現地ルポ。
フランス料理の巨匠、アラン・デュカスが世界一と認めるセンス
アラン・デュカスグループのレストランで8年勤務経験のある波多江シェフ。3つ星シェフ、アラン・デュカス氏は、波多江シェフの作るピーチメルバとミルフィーユを“世界一”と認め、世界中の系列レストランにメニューとして取り入れたというエピソードもあるんです。
日本で唯一本物が食べられるのはここだけ!?
バニーユ・フレーズ(864円・税込)
上述のピーチメルバとミルフィーユは残念ながら「Atsushi Hatae」のラインナップにはないのですが、ピーチメルバと同じ技法を使ったスイーツが、お店の看板商品でもある「バニーユ・フレーズ」。バニラのバタークリーム、イチゴのエキスのジュレ、バニラのババロワ、ラズベリーの果肉などがハーモニーを奏でる、見た目も何とも可愛いスイーツです。
実際にいただいてみると、想像よりずっと軽く、味わいが複雑で飽きがこないので、一人で2個くらいペロリと食べられてしまいそう。
口に含んだときに弾けるようなイチゴの風味がするのは、イチゴピューレではなく、イチゴからエキスをとったジュレを使っているから。「自分が一番おいしいと感じるものを届けたい。コストがかかるので、他ではないと思います」と波多江シェフ。日本でこうした本物の生菓子が食べられるのは、唯一ここだけでは、とのこと。
誰かのマネではないお菓子を
トリアングル(648円・税込)
従来の製菓理論にとらわれないスイーツを次々と生み出す波多江シェフ。こちらの「トリアングル」も、他ではまずないタイプのケーキだそうです。
ショコラオレとキャラメルのムースとクリーム、ペカンナッツを使用したブラウニーとショコラのビスキュイ。ショコラやキャラメルの濃厚な風味や甘味を感じつつも、こちらもなぜか手が止まらなくなるおいしさ。ムースとクリームの部分が、食感といい、絶妙な風味といい、とにかく忘れられない味わいです!
波多江シェフは、スイーツ作りにおいて、誰のマネでもない、アイデンティティを大切にしていると言います。
「独立しても、修行していたお店の商品とあまり変わらないラインナップの店も多いじゃないですか。でも、それだと独立する意味はあるのかな?と思ってしまう。自分の店を出すからには、そこに並ぶ商品も、独自のものでないと意味がない」。
そんな、自分なりの何かを、この社会の流れの中で生み出したいという想いもあるのだそう。
新しい発想は、失敗から生まれることも多い
キャラメルノワ(594円・税込)
アーモンドとバニラの生地に胡桃のキャラメリゼとキャラメルのバタークリーム
例えば、こちらの「キャラメルノワ」。セオリー通りなら、溶かしバターは最後に生地に入れるもの。でもこのお菓子は、最初から入れて泡立てる方法でしか作れないのだそう。
こうした新しい発想は、基本的には試行錯誤の中で生まれますが、実は失敗から生まれることも多いそうですよ。面白いですね。
3店舗同時オープンの理由は、労働環境の改善のため
大きな看板などはなし、中を覗かないとスイーツ店だとはわからない
「Atsushi Hatae」は、3店舗同時オープンというだけでなく、実は、2年後にさらに4店舗のオープンがすでに決まっているそう。その背景には、認知度を広めるだけでなく、長時間労働で知られるパティシエの労働環境改善のため、という目的もあるそうです。
商品を作る工房は、用賀店のみ。代官山と高輪の店舗には、用賀から商品が運ばれてきます。工房をひとつに絞ることで、よりよい設備投資ができ、その分パティシエの作業が軽減できるのだとか。
記憶に残る、ハレの日に選ばれるお菓子を
お店には、ケーキ(プチガトー)のほかにも、焼き菓子やショコラ、パン(ヴィエノワズリー)などさまざまな種類、味わいのスイーツが並びます。
その味わいの印象の幅広さは、シェフの人柄そのものかも、なんて思いました。シェフの発言は文字にすると強い印象がありますが、お話してみるとシャイで軽やかなイメージなんです。
羽のように軽やかなスイーツから、重厚で余韻の長いスイーツまで。一度いただくと、「ああ、あのときのあのケーキ、また食べてみたいな」とまた後で思い出す、“ハレの日に幸せになれるスイーツ”たちです。
[All Photos by Aya Yamaguchi]
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Aya Yamaguchi 統括編集長
インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「
イエモネ」を立ち上げる。現在は「TABIZINE(タビジン)」「イエモネ」「novice(ノーヴィス)」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。いつか宇宙に行きたい。
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