外が暗くなってくれば、一日の観光を締めくくるディナーの時間。「マカオ料理」と聞いてもあまりピンとこないかもしれませんが、いろいろおいしいものがありそうなんです。中国料理、ポルトガルやポルトガル人がアフリカなどの寄港地からもたらした料理に、インドや東南アジアの近隣諸国の食材やスパイスなどがマカオで出会って生まれたフュージョン料理がマカオ料理なんです。
そんなマカオ料理の絶対外せないマストメニューを、マカオ料理の老舗レストラン「Restaurante Litoral (リトラル)」で食べてみました。
100年以上ファミリーに伝わるレシピ
マカオ料理には、ポルトガル人がマカオにやって来た16世紀からの長い歴史があります。マカオの古くからの貨物埠頭(内港)に近いリトラルのレシピは、その家族に100年守られてきたものだそうですよ。
店内に入ると、ポルトガル風のインテリア。奥の部屋からもわいわいと楽しい雰囲気が伝わってきました。
マカオで絶対食べたいメイン料理は3つ!前菜は?チャレンジャーには?
まずはビールとサラダで乾杯したい
マカオのビールと言えば「Macau Beer」。しっかりとコクがあるのに、飲み口がまったりせずに飲みやすいんです。暑い気候にはぴったりです。
「Squid w/vinegar (イカの酢の物サラダ)」(HK$98)がそのビールに合います。新鮮なイカと野菜を、シンプルなドレッシングで和えています。暑い体を冷ましながら、メインの料理を待ちます。
メイン①|African Chicken (アフリカン・チキン)
「アフリカン」という名前ですがアフリカでこの料理そのものはないようで、「アフリカの影響を受けた」というほうが正しいようです。揚げた鶏肉をココナッツベースのカレーソースで煮込んだもの。チキンの旨味が、刺激的なスパイスと一体化すると、ライスが欲しくなります。(HK$200)
メイン②|Baked Duck Rice (ダックライス)
鍋に入れてオーブンで炊きこまれたダックライスは、シンプルそうに見えて、その作り方もおいしさもなかなか奥深い料理です。
一般的な作り方は、カモとチョリソをあらかじめフライパンで焼いて、鴨から取った出汁と、玉ねぎ・香辛料を合わせたものに漬けます。蒸しておいたご飯とカモとチョリソをレイヤーになるように鍋の中に重ねて、オーブンでベイクします。
肉の旨味がご飯にしっかりと入って食べ応えがあります。ポルトガルで米料理と言えばリゾットのようにすることが多いのですが、炊きこむというところがマカオ流です。(HK$160)
メイン③|Minced meat with rice (ミンチィ)
日本でもひき肉を「ミンチ」ということがありますが、マカオの「ミンチィ」は豚か牛のひき肉をしょうゆベースのそぼろにし、そこにフライドポテトを合わせて目玉焼きをのせたもの。
作り方はとっても簡単ですが、それだけにお店によってさまざまな特徴があって面白いんです。こちらのミンチィはしっかり目の味付けで、ポテトが肉と混ざっています。他のお店で食べたものは、もっとあっさりとした優しい味付けで、ポテトはクリスプさをキープするために脇に添えてありました。ミンチィの食べ比べも楽しそうです。(HK$128)
チャレンジャーには|Stewed Pork with Shrimp Paste(豚⾁のエビペースト煮込み)
チャレンジャー向けというと構えてしまうかもしれませんが、実はそうでもないかもしれません。エビのペーストが発酵食品なので独特な香りがします。そもそも日本人なら様々な発酵食品の味には慣れているので、おいしく食べることができると思います。
軟らかく煮こまれた豚肉に、ちょっと酸味があるような味付け。こちらもごはん必須ですね。もちろんビールにもよく合います。
まとめ|どこでも見つかるでもどこで食べるかが問題!
ご紹介した料理、マカオを歩いていればあちこちのレストランで食べることができます。そうなるとどこで食べるか決めるのが大事ですよね。リトラル以外にも、クオリティーの高いお店はまだまだあるはず!色々試してみたくなりますよね。でも、迷ったらリトラルに行ってみてくださいね!
そして、お店を決めたら、これらの料理をぜひ食べてみてください。そして口に広がる古くからのフュージョン料理の味の中に、いろんな歴史があったんだろうなぁと、ちょっと思えばもっとおいしくなりますよ。
住所:Rua do Almirante Sergio,261-A,r/c,Macau
電話:+853-2896-7878
営業時間:【月〜日 (祭日を除く)】12:00~15:00、17:30~22:30
HP:http://restaurantelitoralmacau.com/
協力:マカオ政府観光局 http://www.macaotourism.gov.mo
[All photos by Atsushi Ishiguro]