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冬の秘湯は最高のパワースポット(1)乳頭温泉鶴の湯<秋田県>

Posted by: 阿部 真人
掲載日: Nov 15th, 2019.

まもなく雪の季節。凍えた心と体を温めるには温泉が一番です。しかも秘湯で。旅の期待と不安感。胸の高鳴り。宿に到着した安堵感。しんしんと降る雪の露天風呂。そして夕餉の鍋料理・・・心と体にじわりとエネルギーが満ち溢れていきます。大地の恵み、温泉はまさにパワースポット。まずは秋田県の山あいにある人気の宿・乳頭温泉鶴の湯を旅しました。

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鶴の湯入口


旅の途上の胸の高鳴り

秋田平野雪景色
羽田を発った飛行機は1時間もかからずに秋田平野の上空にやってきました。雲の合間から雪に覆われた地上が見えてきましたが、平野部はうっすらと雪が積もっている程度。東京から田沢湖駅まで新幹線を使って、バスに乗り換えるルートもあるのですが、今回はJALのマイレージを使って秋田空港にやってきました。

乗り合いタクシー
秋田空港からはエアポートタクシーに乗車します。予約制の乗り合いタクシーで乳頭温泉まで一直線(今年からひとり6000円になりました)。最近では中国や韓国の方も一緒になることがあります。さあ、いよいよ雪の乳頭温泉へという期待感で胸が高鳴ってきました。

道中の雪景色
平野部はそれほどの積雪ではありませんが、田沢湖を抜けて山あいに入るとみるみる雪の量が増えていきます。車窓から山の木立を覆う純白の世界を垣間見るのも楽しみ。そして2時間ほど雪に覆われた乳頭温泉鶴の湯の玄関前に到着です。

鶴の湯温泉入口
入口に立つと宿は宿場町のような風情で、まるで時代劇のセットにやってきたように感じるかもしれません。江戸時代から続く木造の建物は歴史を感じさせてくれます。

ホッとする秘湯・鶴の湯

雪の佇まい
記録によれば寛永15年(1638年)には秋田藩主二代目の佐竹義隆公が、そして寛文1年(1661年)には亀田藩の岩城玄蕃公が鶴の湯に湯治に訪れています。そして元禄時代(1688~1704年)には一般の温泉宿として営業を始めていますから、少なくとも300年以上もの歴史があるわけです。

雪の佇まい②
こんな山のなかの秘湯ですが、冬場こそが大人気なのです。日本人だけでなく、雪の露天風呂を味わいたいと外国の方々、特に中国や韓国、東南アジアから大勢の観光客がやって来ます。

客室
今宵の宿は事務棟にも近い1号館。とはいえすべての客室にはテレビがありません。つい2年前まではネットも携帯電話も使えませんでしたから、ずいぶんと便利になりました。荷物を降ろすとホッとします。

お茶とお菓子
お茶請けに置いてあるのは秋田名物のもろこし。小豆粉を使った和菓子で落雁に似ています。ひと休みしたらさっそく入浴しましょう。

温泉と食事で心と体を癒す

白湯
まずは体を温めるために白湯に入浴。鶴の湯には5か所の温泉があり泉質はそれぞれ異なります。この白湯の泉質は、硫化水素型の含硫黄ナトリウム・カルシウム塩化物・炭酸水素泉。別名冷えの湯と呼ばれる美人の湯なのです。

黒湯
続いて黒湯。別名・子宝の湯、ぬくだまりの湯と呼ばれ、泉質はナトリウム・カルシウム塩化物・炭酸水素泉で、白湯と比べるとやや黒っぽいかもしれません。個人的には黒湯のほうが温まる気がします。

露天風呂
そして体が温まったところで、大きな露天風呂に入りましょう。(写真の雪の積もった屋根の下にあります。)ここはまさに大地の恵みが湧き出るパワースポット。混浴ですが女性専用の露天風呂も別にあるのでご安心を。白湯と同じ泉質です。ちなみに脱衣場から露天風呂に出る手前に中の湯という小さな湯船も重要です。じつは中の湯は目に効く温泉なのです。泉質は含重曹・食塩硫化水素泉で別名・眼っこの湯。目がスッキリして視力が上がったような気がします。

夕食
そして夕食。お膳で配膳されます。地元の野菜や山菜、きのこ、岩魚を使った郷土料理は食べきれないほど。ごはんでもてなすのが東北の流儀。食事はどこに行っても分量が多いのです。

芋の子鍋
鶴の湯名物の料理・山の芋鍋です。秋田では山芋と呼ばれるつくね芋をすり潰し団子状にしたもので、具材には豚バラ肉や牛蒡・シメジ・エノキ・葱・シラタキ・セリなどが入る郷土色豊かな鍋なのです。

雪の戸外
夜になって吹雪いていなかったら外に出てみてください。温泉と食事で体が温まっているので寒さは感じないはず。宿の建物の前にずらっとかまくらが並び、火が灯されます。夜の美しいかまくらの風景を見て、秋田に来たのだなと痛感します。

朝の窓外
そして翌朝。窓の外のつららは昨日より長くなりました。よく眠れましたか。外は冷え込んでいるのでしょうね。

洗面所
ありがたいのは、洗面所の蛇口からお湯が出ること。

朝食会場
そして朝食。一階の大広間でいただきます。

朝食
昨夜も満腹になったのですが、温泉に入るとお腹がすきます。またまたご飯をお代わりしました。こうして英気が養われていくのでしょうね。

書斎スペース
ちなみに1号館から新本陣と呼ばれる建物に行く途中にはのんびりとくつろぐことができる書斎スペースもあります。

絶対オススメ 乳頭温泉の湯めぐり

湯めぐり号
余裕があるのでしたら、宿泊者専用の湯めぐり号の手形を購入(1800円)して、乳頭温泉の7つの湯を味わってみてはいかがでしょう。(黒湯温泉は冬期休業していますが。)この手形をドライバーさんに見せればバスは無料で乗車できます。

大釜温泉
こちらは廃校となった木造校舎を宿にした大釜温泉。こちらの浴室も露天風呂も広々として気分爽快です。泉質は酸性含砒素ナトリウム塩化物硫酸塩泉。日帰り入浴の時間は9時~16時半で、単独での入浴は600円です。

乳頭温泉休暇村
そしてこちらは鉄筋の頑丈な建物の休暇村乳頭温泉。リニューアルされてきれいです。浴室には単純硫黄泉とナトリウム炭酸水素塩泉の2種類の浴槽があるので、交互に入るのがおすすめです。立ち寄り入浴は11時~17時で単独での入浴は600円。

鶴の湯俯瞰
ちなみに鶴の湯の立ち寄り入浴時間は11~15時で料金は600円。秘湯にゆっくりと浸れば心と体に明日へのエネルギーが静かに満ち溢れてくるに違いありません。

乳頭温泉郷 秘湯鶴の湯温泉
住所:秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林50
電話番号:0187-46-2139
HP:http://www.tsurunoyu.com/

[All Photos by Masato Abe]

阿部 真人

Masato Abe 還暦特派員
大学を卒業後、およそ30年間テレビ番組を作ってきました。57歳の時に、主夫となり、かつ自由人として旅に生きることを決意して早期定年退職。登山を始め、東京の街歩きガイドや温泉めぐり、豆大福探訪などなど60歳の還暦を迎えて好奇心が高まっています。


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