東京の夏は蒸し暑かった! けれども・・・
8月に日本を旅した外国人に「東京の夏は蒸し暑かったですか?」と質問したところ、蒸し暑かったと感じた人は回答者全体で89%にのぼりました。
この89%の内訳はというと、「非常にそう思う」が46%「そう思う」43%です。「非常にそう思う」が思ったより低いと感じませんか?これは、北米、欧州・オーストラリアからやってきた人々は、「非常にそう思う」と答えた人々が80%程度だったのに対し、中国・北東アジア、東南アジアからやってきた人は、40%程度だったから。アジアの人々は、蒸し暑さに慣れていますね。
ちょっとこれらの数字を東京在住の日本人と比べてみましょう。ダイキン工業株式会社が、「令和元年 東京の夏の空気感調査」として、東京生まれ・東京育ちの男女500人(男女各250人)に対して「あなたは、最近の東京の暑さについて、どのように感じていますか。」と質問したところ、「命の危険を感じる暑さ」が21.6%、「耐えられないくらいの暑さ」が43.6%でした。つまり65.2%が「非常にそう思う」に該当するとすれば、日本人の暑さに対する敏感さや耐性は、欧米人と日本以外のアジア人の中間くらいに位置するとみることができそうです。
なおこのダイキン工業株式会社の調査によると、年代では特に40歳代、50歳代が、性別では女性の方が、東京の夏の暑さをきついと感じていることが分かっています。
東京の夏が暑いことは有名
「東京の夏が蒸し暑いことを今回来日する以前から知っていましたか?」という質問に対し、「知っていた」のは回答者全体で83%でした。やはり、事前に情報収集をして、認知していたのですね。SNSや個人のブログで知った人が多かったようです。
「蒸し暑さに関して得られると良いと思う情報」(複数回答)に関しては、「東京の気象情報」63%、「涼める場所」53%でした。「目的地まで外に出ないで行ける移動経路」なんていうのも40%もありました。これはあったらとても助かる情報ですよね。「熱中症の予防・対処方法」が気になっている人も多いようでした。
実際に蒸し暑さを感じた場所としては、「屋外を歩いていたとき」93%や「屋外でスポーツ観戦をしていたとき」70%はもちろんのこと、「鉄道やバスに乗っていたとき」38%、「屋内でスポーツ観戦をしていたとき」30%など、来年オリンピック・パラリンピック観戦でやってくる人々たちがちょっと心配になるような回答が並んでいました。
国や東京都が暑さに対してどこまで対策が取れる分かりませんが、個人としては情報を持つことがまずは重要のようです。
(参考)
国土交通省 観光庁 訪日外国人旅行者の夏の暑さに関する意識調査
ダイキン『第25回 現代人の空気感調査』
[All photos by Shutterstock.com]