【1】休日の食事時間が長い
フランス人の食に対するこだわりは強く、家族や友人たちと食を通しての交流がとても大切にされています。その大事さはどれぐらいかというと・・・。「Gastronomic meal of the French(フランス人の美食術)」として、ユネスコ無形文化遺産に登録されているほど!
冠婚葬祭の場面だけでなく、休日に家族が集まるときにも、時間をかけて食事を楽しみます。アペリティフ(食前酒)タイムから始まり、前菜、メイン料理、チーズ、デザート、コーヒー、ディジェスティフ(食後酒)という流れ。
時間をはかってみたところ、筆者のフランス人夫家族との食事は平均で3〜4時間。長い、長い、長すぎる・・・!
【2】普段着のごはんはシンプル
休日にご馳走を用意することはあっても、普段の日のごはんはシンプル。日本のご家庭のほうが、平日でもずっと品数が多いと思います。
そんなわけで、平日の夜は前菜とメイン料理の2品のみの家庭が多いです。ひとり世帯だと、メイン料理のみのことも。ところがデザートは別腹の模様! どこの家庭にも、ムースやプリンにチョコレートなど、市販のデザートがほぼ確実にあります。
【3】ご飯の日でも、パンは欠かせません
肉または魚料理と一緒に食べるために、ご飯を用意した場合。(※この場合、当地ではごはん茶碗を使う習慣がないので、メイン料理と同じプレートにのせます)。炭水化物はご飯だけで十分だと、思いませんか?
ご飯は野菜料理と同じく、付け合わせ的な存在。なので、炭水化物の取り過ぎが気になったとしても、フランスの食卓にはパンが欠かせないのです。
ご飯と一緒にパンを食べることに、カルチャーショック・・・!
【4】パンをテーブルに直おき!?
先にお伝えしたように、パンはフランス人の主要炭水化物。当地にはさまざまなパンがありますが、どこの家庭でもよく食べられているのが、焼きたてのバゲット(フランスパン)です。
毎日のようにお気に入りのベーカリーにバゲットを買い求める、フランス人のみなさんのこだわりにもびっくりですが、本当に驚くのはここから。
日本のフレンチレストランなら、小皿の上に置かれるパン。当地ではカットしたバゲットを、テーブルの上に直置きする人が多いのです! また、長いバゲットをナイフで切らずに、手でちぎりながら食べる人も。どこの家庭にもナイフはあるのに・・・。
【5】チーズを食べるタイミング
チーズは、ワインと共に楽しむおつまみとしてのイメージがあるかと思います。当地でもアペリティフタイムにつまむこともありますが、正式な食事の席では、チーズはメイン料理のあと。そして、チーズの後にはデザートが待っています。
(C)sweetsholic
こうして改めて振り返ってみると、フランス人は本当によく食べる! 食後にチーズだなんて、考えただけでも胃が重くなる話・・・ですよね。
ところが慣れとは恐ろしいもので、在仏中に胃が大きくなったのか、デザートの前にチーズがないと物足りなくなってきました。ご飯の日でもパンがないと、物足りなくなる日がいずれやってくるのだろうか・・・と、ちょっと不安です。
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