
98年以前の商品にはワケがある

テレビ『Saturday Night Live』の衣装を手がけたブルックリンのデザイナー、Karie Laksのツーピース(95ドル、135ドル)
アルマーニ、ヴァレンティノ、ミッソーニ、バーバリー、アン・クライン… 。このお店で扱っているものは、主に1940年代から1998年ごろまでに作られた、ワン・オブ・ア・カインド(1点モノ)の価値ある衣類と小物が中心です。
触ってみたり腕を通したりすると実感しますが、どれも質感が良く上質であることがすぐにわかります。また、ヴィンテージ商品などを置くセカンドハンド店特有の匂いもしません。
「うちで出しているものは、全部洗濯しているものだけよ」とレキシィ。
通常ヴィンテージの定義は最低20年必要と言われていますが、レキシィがなぜ1998年までの商品にこだわっているのかというと、「ファストファッションは買わない」というポリシーがあるからです。
おおよそ90年代後期から世界中に拡大していったと言われるファストファッションは、環境に与える汚染や生産地の劣悪な労働環境が深刻な問題となっています。
「中国で大量生産された衣類は繊維の質が悪いから、すぐ毛玉ができて耐久性がないの。それ以前のメイド・インUSAの衣類は、毛玉などできなかったでしょ?」。確かにそうです!
世界中のファッショニスタに支持される理由とは?

オーナー、レキシィ・オリヴェリさん。高校時代の友人からもらったノベルティの招き猫が店頭に飾られている。「売ってとよく言われるんだけど、これだけは売れないの〜」。
2011年のオープン以来、世界の「目利き」がたくさんこの店を訪れては、もうどこでも買えない「お気に入り」をゲットしました。HBO『The Deuce』の衣装スタッフが番組用に、また 有名ブランドのデザイナーがヴィンテージ・デザインを参考にするために、商品を購入しに来たりもするそうです。
「日本人の顧客も多いわよ。ローラさん、米倉涼子さん、大島美幸さん、舟山久美子さん、松岡モナさん、植野有砂さんたちも来てくれたわ」
レキシィは以前ギャップ・ジャパンで働いていたこともあり日本が好きで、彼女がお店に立てない時に店番を手伝っているスタッフも全員日本人です。接客中に、「これは日本のデザイナーによるものよ」という会話も時々聞こえてきました。
商品の中にも、もう日本では生産されていない日本製ヴィンテージがあることもあります。商品は動きが早くどれも100ドル前後と手に入れやすい価格帯なので、気にいったら即ゲットが鉄則です。
[All photos by Kasumi Abe]
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a.kasumi ライター・編集者
雑誌、ウェブ、ラジオを通して、グルメから社会問題まで、幅広くアメリカ&NY情報を発信中。著書に『NYのクリエイティブ地区ブルックリンへ』がある。日本の出版社勤務を経て、NYに移住したのは2002年のこと。アメリカ(出版社時代)でも街ネタ取材でNY中を駆け回った後、14年に独立。物書きとしては、今では信じられないがメジャーミュージシャンのインタビュー含む音楽評論が原点。
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