ユニクロがスウェーデンチームの公式サポーターに !
2018年に北欧初の店舗をオープンしたUNIQLO(ユニクロ)が、スウェーデンオリンピック・パラリンピックチームのメインパートナー兼選手のウエアを提供するオフィシャル・クロージング・パートナー契約を結んだというニュースが飛び込んだのは、今年の1月。それから約1年が経った今、スウェーデンのストックホルムの店舗では、競技用ウエアなどが一般展開されているとか。早速、現地でチェックしてきました。
スウェーデンらしい自然美を体感できる、ユニクロのストックホルムの店舗に潜入
繁華街の中心部という好立地にも関わらず自然を肌で感じられる空間が住民から愛されているユニクロのストックホルムの店舗は、スウェーデンのモダニズム建築を代表する建築家、スヴェン・マルケリウス氏によって1969年に建設された歴史的建造物をリノベートしたもの。
地下1階から3階の4フロアにわたる広々とした店舗の壁や階段には、元の建造物のパーツが残されているなど、歴史や自然を大切にするスウェーデン人の精神性が生きた建築デザインが際立ちます。
国土の80%が森など自然にあふれているというスウェーデン。そのムードを肌で感じられるようにと、通常床材にはナチュラルウッドを用いるところ、ユニクロとしては初の試みでもある白い床材をあえて搭載しているのも、こだわりのひとつだといいます。
ストックホルムの店舗は、ユニクロが掲げる「ライフウエア=究極の普段着」を体現したお店?
シンプルだけどディテールにこだわっているものを好むスウェーデン人の価値観と、ユニクロが掲げている企業テーマ「ライフウエア=究極の普段着」は、驚くほどマッチしているとか。
海外から入ってくる情報の影響もあり、オープン前からウルトラライトダウンの知名度は高かったとのことですが、シャツやカシミヤなどの商品に人気が集中しているのもこの土地ならではの特徴です。
カシミヤの商品に至っては、ストックホルムの店舗オリジナルのスタイルを作るほど、需要があるといいます。寒さが厳しい北欧ならではの売れ筋傾向がリアルに分かって面白いですね。
サステナブルへの意識の高さに共鳴!
同店では、オープン早々に「STEAMERY」というスチームメーカーとコラボレーションしたアイテムを展開し、「洗濯回数を減らす=服が痛まないようサポートする」施策を積極的に打ち出すほど「サステナブル(持続可能な)」に対する意識が高いといいます。
現在だけでなく、将来に渡りこの社会と地球環境を保持し続けるために、いいものを長く使う、その考え方が基盤となっているユニクロの商品とスウェーデンの文化が共鳴し、今回のパートナーシップが叶ったといっても過言ではなさそうですね。
スウェーデン人のアクティブなライフスタイルにもフィット
また、自転車で通勤する人も多いほど健康志向なスウェーデン人のライフスタイルにユニクロの「アクティブウエア」がフィットしたというのも、面白いポイントです。週末も外に出かけることが多いという地元民の日常に、機能的で傷みにくい特性のあるユニクロのアイテムが早くも馴染んでいるというのは、面白い発見でした。
2020年の東京五輪オリンピック・パラリンピックの公式ウエアが一般販売へ
店内2階には、オリンピック・パラリンピックのコラボレーションアイテムを扱うスペースが! Tシャツやスウェット、パーカやダウンジャケットなど、さまざまなアイテムが並びます。
数あるブランドのなかからユニクロが選ばれた理由としては、サステナブル、イノベーション、クオリティというキーワードを持って服作りをしているユニクロの価値観と、オリンピック・パラリンピック協会の価値観がマッチしたことで叶ったこのスペシャルコラボレーション。その背景には、日本の気候への不安要素を解消するという大きなテーマもあったといいます。
やはり、連日放送されている日本の温暖化など気候に関するニュースを目にする度に警戒心が強くなるのは否めませんので、日本の気候に慣れた服作りをしている、経験値の高いユニクロなら、選手たちも安心して競技に集中できるのでは、ということも、決め手だったとか。現在も尚、パフォーマンスを上げられるような商品開発を引き続き行っているといいます。今後の展開が楽しみですね。
リアル地元民に人気なのはこちら!
スウェーデン人の日常に取り入れやすい、アクティブウエアの「ドライEXクルーネックT 14.9€(約1,800円)。
そして、スウェーデンを代表する色味のひとつである「黄色」の「ストレッチフリースフルジップパーカ 29.9€(約3,600円)」が特に人気とか!
こちらは、ストックホルムの店舗のみで販売されており、店舗で売り切れの際は購入できない場合もあるとのことですので、興味のある方は早めにチェックしてみてくださいね。
選手を起用したキャンペーンビジュアルにも注目が集まる
店内には、オリンピック・パラリンピックの選手をモデルに起用したキャンペーンビジュアルも掲げられていました!早くも2020年東京五輪への期待を感じさせます。
今回は、2020年の東京五輪オリンピック・パラリンピックのスウェーデンチームの公式サポーターを務めるユニクロ・ストックホルムの店舗、TABIZINEライターが調査してきました。
先を見据えて常に革新を続けるユニクロ。日本だけでなく世界各国を動かす影響力の高さを、この旅を通して肌で感じました。2020年東京五輪をはじめ、これからの未来がどのように変わっていくのか、楽しみでなりません。
それにしても、スウェーデンのサスティナビリティへの意識の高さには、正直驚くとともに、個人的にはとても反省しました。私たちが暮らす世界が少しでも美しくあるために、そして、これから生まれてくる未来の子供達のために、私たちにできることは何か。少しずつでも考えながら進んでいけるといいですね。
住所:Hamngatan 27, Stockholm, Sweden
公式HP:https://www.uniqlo.com/se/en/collaborations/sweden-olympic-paralympic-collection
[All photos by Ayano Ishihara]