(C)Hafizzuddin / Shutterstock.com
これぞ!シンガポールグルメを代表する一品「シンガポールチキンライス」
しっとりと柔らかくボイルしたチキンと鶏の旨味がたっぷりのゆで汁で炊いたライスに、甘めのダークソイソース、チリソース、ショウガソースを添えるのが定番。この3種のソースを単独で使うもよし、ブレンドしてもよし、アレンジも多様です。
ホテルのレストランからおしゃれなカフェ、ホーカーズと呼ばれる屋台街、どこでも味わえますが、チキンの仕上げ方やソースにはお店独自のこだわりがあるので、いろいろ試してみて、自分の好みの店を見つけるのも楽しみです。
暑いところで食べる熱いスープが身体に染み渡る、スタミナ美容食「バクテー」
(C)HISATAKA
バクテーは豚のスペアリブをにんにくと様々なスパイス、ハーブで煮込んだスープ。移民労働者が朝に一日の活力源として食べていたという背景があります。がっつり系を想像してしまう方も多いと思いますが、素材が主張すぎることなくやさしく溶け合った繊細な味わいがクセになります。
バクテーには醤油ベースで漢方を多用したマレー式と、白胡椒をきかせたシンガポール式があり、どちらが好きか比べてみるのもいいかも。スープのおかわりは自由なお店が多いので、ライス、揚げパン、細麺など組み合わせを試せます。スペアリブは黒醤油、赤唐辛子のつけダレにつけて、骨ごと手に持って、しゃぶりつくのがおいしいです。食べ終わった後には、何か戦いにも勝ったような高揚感がもたらされます。
意外な名物「蝦(エビ)麺」
(C)MARI
海老の出汁の風味を余すところなくいただける蝦麺。真っ黒なスープに驚くも、見た目に反してさっぱりした味わいで、最後まで飲み干せるほど。白と黄色の卵麺によく絡みます。トッピングのフライドオニオンも香ばしく、これにチリソースを加えると、さらに深い味わいに。たっぷり入った主役の海老は大きさで値段が変わります。
シンガポールの歴史を味わう「ニョニャ料理」
移民が多いシンガポールには「プラナカン」という文化があります。15世紀後半に東南アジアに移住した中国系移民が現地の女性と結婚し、それぞれの文化を融合させ、子孫たちが独自の生活様式を作り上げました。彼らは西洋との国際貿易で成功した人も多く、暮らしぶりは豪華絢爛。美しい刺繍やビーズが施された衣服やパステルカラーの食器など、うっとりするようなものばかりです。
プラナカン料理(ニョニャ料理)も独特で、食材はアジア各国から集められ、マレーシアや中国の調理法を使って手間ひまかけて作られます。海老が使われることが多く、前菜やスープ、タルト生地に甘辛い切り干し大根や野菜を詰めた「クエ・パイティー」と呼ばれる代表的な料理にも海老が使われています。またレモングラスや香草などのハーブ、唐辛子や紫玉ねぎなども欠かせません。ココナッツやパンダンリーフを使ったカラフルな伝統菓子も特徴的です。
癒しのスイーツ「チャンドル」
(C)HISATAKA
1年を通じて30℃以上、湿度80%の常夏の国のスイーツといえば、かき氷!シンガポールにも氷スイーツはいくつかの種類がありますが、中でもチャンドルはおすすめ。
ココナッツミルクの氷をふわっと削った上にパンダンリーフのお餅、小豆がのっています。その初めて見るビジュアルに一瞬躊躇しますが、かき氷の上から黒蜜をかけて食べると口の中でやさしくほどけて止められないおいしさ。パンダンリーフのお餅の香りもいいアクセント。甘すぎず、ちょっと食べすぎたな、というときでもさっぱり食べられてしまうスイーツです。
シンガポールは訪れるたびに、新しい発見があり、ますますその魅力にハマってしまう場所です。MRTの路線拡張も進められており、移動もどんどん快適になってきています。新型コロナウイルス終息後、好きなところに自由に行ける日が来たら、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?
[Photos by Shutterstock.com]
TABIZINE Editors
「人生に旅心を」
TABIZINE(タビジン)は旅と自由をテーマにした、オフタイムWEBマガジンです。
旅の情報や世界中の小ネタを通して、日常に旅心をもてるようなライフスタイルを提案します。
TABIZINE(タビジン)を覗き込むと、世界地図を拡げた時のワクワクがあるような、はたまた旅する非日常を感じ、旅へ向かわずにはいられなくなるような、
そんな夢見心地にするパワーがあるメディアでありたいと思っています。
人生は一瞬一瞬が心の旅。
みなさんが何にもとらわれることなく、自由で、冒険に満ちた毎日になるような情報をお届けします。
TABIZINEスタッフ一同
【世界ひとり飯!人気ランキングTOP10】世界一有名なミシュラン屋台から
Mar 6th, 2023 | TABIZINE編集部
世界60カ国以上を一人旅した、旅するフードフォトグラファー 石黒アツシが、世界で出会い心に残った食べ物をつづる連載「世界ひとり飯」。これまで掲載した42回の中から、人気記事のランキングTOP10を紹介します。あなたのお気に入りの料理や、食べてみたい料理が入っているかもしれません。
【成城石井おすすめ惣菜】スープ麺ラクサをドライに!海老4尾で食べ応えあり
Nov 23rd, 2021 | 石黒アツシ
スーパーマーケット「成城石井」で、2021年11月30日(火)まで開催中の「シンガポールフェア2021」。目玉のお惣菜の一つが、「成城石井自家製シンガポール風ドライラクサ(海老の汁なしラクサ)」です。スープありの「シンガポール風ラクサ」は人気ですが、汁なしは初登場。味にこだわる筆者が実食レポートします。
【成城石井おすすめ惣菜】エビたっぷり「ピリ辛焼ビーフン」は今食べたい逸品
Nov 22nd, 2021 | 石黒アツシ
スーパーマーケット「成城石井」では、2021年11月30日(火)まで「シンガポールフェア2021」が開催中! 同フェアでは、お惣菜「成城石井自家製 シンガポール風ドライミーシャム(海老のピリ辛焼ビーフン)」(539 円・税込)が目玉の一つ。ということで、今回は、色合いも華やかな品を、グルメにうるさい筆者が実食レポートします!
【成城石井エスニック惣菜レビュー】鶏の煮込み「アヤムシオ」は隠し味が味噌
Nov 14th, 2021 | 石黒アツシ
11月30日まで開催中、成城石井の「シンガポールフェア2021」で登場した2つの「丼」のうちのひとつが、「シンガポール風アヤムシオ丼」。「Ayam Sioh」と書いて「アヤムシオ」。Ayamはチキンのことで、Siohはタマリンドとコリアンダーを使った煮込み料理のことのようです。今回は、これをいただきました!
【成城石井エスニック惣菜レビュー】ビーフルンダンはスパイシーでご飯に合う
Nov 7th, 2021 | 石黒アツシ
11月30日まで開催中、成城石井の「シンガポールフェア2021」の目玉お惣菜のひとつが「ビーフルンダン」。「シンガポール風ビーフシチュー」ともいわれる牛肉の煮込み料理ですが、そこはやっぱりシンガポール風ということで、9つのスパイスやココナッツを使ってあり、しっかりエスニック。今回はこれをいただきます!
成城石井「シンガポールフェア」に36品登場!駐日大使お墨付きの新作惣菜も
Nov 3rd, 2021 | Nao
なかなか海外に行けない今。せめて食で旅気分を味わいたい!という人におすすめなのが、現在開催中の成城石井「シンガポールフェア2021」。中華とマレー料理が融合した“プラナカン料理”など、現地さながらのグルメが勢ぞろい!さらにシンガポールの人気バーとコラボしたカクテルが登場するなど、前代未聞の充実ぶりと話題となっています。早速、その実態を調査してきました。
【成城石井エスニック惣菜レビュー】「シンガポール風ラクサ」はスープの旨さ
Oct 10th, 2021 | 石黒アツシ
世界中から選りすぐられた食品がそろうスーパーマーケット「成城石井」で人気のジャンルがお惣菜。中でも、エスニック系の惣菜が充実しているのが特徴です。そんな成城石井のエスニック惣菜を、世界中を食べ歩いたフードコーディネーターが実食ルポで紹介します。今回は「お弁当・お惣菜大賞2015」の麺部門で最優秀賞に輝いた「シンガポール風ラクサ」を、シンガポール現地で食べたラクサと比較してみました。
シンガポールの「バクテー」とは?現地の老舗の実食ルポ&家で簡単に作れる再
Jun 17th, 2021 | 石黒アツシ
シンガポールは食の宝庫!一流の三つ星レストランから、地元の人たちでにぎわうフードコート「ホーカーセンター」の毎日の食事まで、特徴があるレストランや屋台がいろいろ。中国系にマレー系、インド系に、その昔、中国からやってきた移民が現地の女性と結婚して、さまざまな文化を取り込んできたプラナカンと、多彩な食文化が息づいています。そんなシンガポールの人たちのソウルフードのひとつが「バクテー(肉骨茶)」です。「肉骨茶」と書きますが、もちろんお茶ではなく、お茶も使わず、スパイスがきいた豚のスペアリブのスープです。
【簡単レシピ】炊飯器で作る「シンガポールチキンライス」を3つのソースで激
Apr 12th, 2021 | 石黒アツシ
シンガポールに旅するならこれを食べないと!というリストに必ずと言っていいほど入っているのがシンガポールチキンライス「海南鶏飯(ハイナンチーファン)」です。「海南(ハイナン)」は今なら中国の海南省のことで、その昔シンガポールに渡ってきた海南の人たちが海南鶏飯を伝えたといわれています。世の中にシンガポールチキンライスのレシピはたくさんありますが、今回はシンガポールチキンライスに必須ともいわれる3つのソースを家でも簡単に作れるレシピを紹介します。
【世界ひとり飯17】世界一有名なシンガポール・チキンライスを、ミシュラン
Jun 21st, 2020 | 石黒アツシ
世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。今回は「シンガポール・チキンライス」。日本にもシンガポールレストランや、チキンライスの専門店などがあるので、食べたことがある人も多いと思います。また、炊飯器で作れるというレシピもWebにいろいろありますが、本場の味はどんななんでしょうか。