日本国内にあるヨーロッパ!?テーマパークで海外旅行気分のすすめ

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Oct 21st, 2020

新型コロナウイルス感染症の影響で、海外旅行に出られない日々が続いています。そこで今回は、日本人に人気のヨーロッパの国々TOP3をテーマにした、全国のテーマパークをまとめてみました。

長崎ハウステンボス

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ドイツを題材にしたテーマパークは多い

ドイツの古城

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少し古いですが、日本旅行業協会がまとめた「旅行統計」(2016年度版)によると、日本人にとって最も人気の旅先は、ハワイとグアムを含めたアメリカであり、近場の韓国や中国、台湾、タイ、香港だとわかります。

そうした国々を除いて、単純にヨーロッパ勢で上位を争う国を見ると、常に上位に来る国はフランスとドイツ。2016年度版に関していえば、1位はドイツでした。TABIZINEでも繰り返し、ドイツの記事は配信されています。それだけ日本人の関心は高いといえるかもしれませんね。

そのニーズを反映してか、ドイツを題材するテーマパークは日本にいくつもあります。例えば、

  1. 東京ドイツ村(千葉)
  2. おかやまフォレストパーク ドイツの森(岡山)
  3. うえのドイツ文化村(沖縄)

などが挙げられます。

最初の「東京ドイツ村」とは、東京といいながら実際は千葉県の中心にあり、住所は袖ケ浦市になります。

「東京ドイツ村」のイルミネーション(2015年撮影)image by Xser21(画像はWikipedia内のCC表示がされた画像です)

パーク内には遊園地、フラワーガーデン、レストラン&ショッピング、各種の体験コーナーが用意されており、イルミネーションの美しさは、特に関東に暮らしている人だと、知っているのではないでしょうか。

東京ドイツ村
住所:千葉県袖ケ浦市永吉419
電話:0438-60-5511
HP:https://t-doitsumura.co.jp/

2番目の「おかやまフォレストパーク ドイツの森」(岡山)は、街エリア、村エリアなど、ドイツの暮らしを再現したエリアと、牧場やお花畑など、自然をテーマにしたエリアが併存した農業公園になります。

改名前の「岡山農業公園ドイツの森クローネンベルク」の入口。現在は「おかやまフォレストパーク ドイツの森」image by Phronimoi(画像はWikipedia内のCC表示がされた画像です)

「アルプスの少女ハイジ」が公認したブランコがあるなど、SNSで自慢すれば多くの人が食いつきそうなスポットもありますから、近くに暮らしている人は、出掛けてみてもいいかもしれませんね。

ちなみに、この農業公園はもともと「岡山農業公園ドイツの森クローネンベルク」といいました。現在は「おかやまフォレストパーク ドイツの森」と改名されて、内容もいろいろとリニューアルされています。

おかやまフォレストパーク ドイツの森
住所:岡山県赤磐市仁堀中2006
HP:https://www.farmpark.co.jp/doitsunomori/

最後の「うえのドイツ文化村」については、沖縄の宮古島にあるドイツ文化村です。

沖縄の宮古島にドイツのテーマパークといわれると少し意外な感じがしますが、かつて台風で座礁したドイツの船を地元の住人が助けた縁があり、その歴史を踏まえてつくられたテーマパークなのだとか。

「うえのドイツ文化村」博愛記念館(画像はWikipedia内のCC表示がされた画像です)

干潮時に敷地から岩礁の一部にハート形の空洞が見られるハート岩が、ちょっとした知名度を持っています。もしかしたらSNSか何かで、写真を見た覚えのある人もいるかもしれませんね。

うえのドイツ文化村
住所:沖縄県宮古島市上野宮国775-1
電話:0980-76-3771
HP:http://www.hakuaiueno.com/index.html

ほかには、ドイツを正面から取り上げたテーマパークではありませんが、磁器の産地として有名な佐賀県有田市に「有田ポーセリンパーク」があります。

ドイツのマイセンと姉妹都市の関係を結んでいる関係から、有田焼の展示施設でありながら、マイセンにある宮殿を模倣した公園と建物があるなど、ドイツを感じさせてくれる施設です。

本場ドイツに行けない場合は、こうした場所に訪れてみてもいいかもしれませんね。

フランスを題材にしたテーマパークは意外に少数派?

フランス・パリ

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ヨーロッパといえば、ドイツよりフランスを思い浮かべる人も少なくないのではないでしょうか?それくらい、日本人にも安定して人気の旅行先です。日本旅行業協会がまとめた「旅行統計」でも、年度が異なれば、フランスがヨーロッパで最も日本人に人気だった年もあります。

そのフランスに行けない今、国内にあるテーマパークで、気分だけでもフランスを感じたいところです。しかし残念ながら、日本国内にはドイツと比べると、それほどフランスをテーマにしたテーマパークは見当たりません。

それでもあえていえば、フランスのテーマパークとして、

  • リサとガスパールタウン(山梨)

が挙げられるかもしれません。同テーマパークは、山梨県の人気遊園地「富士急ハイランド」にあり、世界で初めて「リサとガスパール」をテーマにしたエリアです。

施設内の様子(写真は富士急行のプレスリリースより)

「リサとガスパール」はフランスの人気絵本シリーズで、日本でも有名ですよね。その世界観を表現したテーマパークのため、施設内のつくりもフランスを模した雰囲気になっています。

施設内にはエッフェル塔をコピーしたタワーが建っていて、フランス庭園らしく、花壇の奇麗な噴水もあります。もちろん、フランスの街角を再現したエリアにはカフェやレストランもあります。遊園地らしく、屋内型迷路アトラクションなどもあります。

あくまでも富士急ハイランドの一部として楽しむ場所ですが、富士山とエッフェル塔を背景に記念撮影を撮れるなど、ユニークなロケーションにありますから、フランス好きの人は要チェックですね。

リサとガスパールタウン
住所:山梨県富士吉田市新西原5-6-1
HP:https://www.fujiq.jp/area/lisagas/

スペインを題材にしたテーマパークといえば

スペイン・マドリード

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日本人に人気のヨーロッパ、第3位はスペインになります。スペインにはサッカーやアート、美しい景観など、見どころはたくさんありますから、日本人に人気の理由はわかりますよね。

そのスペインをテーマにしたテーマパークといえば、真っ先に思い浮かぶ場所があるはずです。きっと、

  • 志摩スペイン村 パルケエスパーニャ(三重)

ですよね。「志摩スペイン村」は総合リゾート施設の名称で、その中でもテーマパークにあたるエリアは、パルケエスパーニャと呼ばれています。

テーマパーク内のエスパーニャ通り image by Yanajin33(画像はWikipedia内のCC表示がされた画像です)

そもそもなぜ、国立公園である志摩半島にスペイン村ができたのかといえば、スペインは世界的な観光立国である上に、志摩半島にスペイン村をつくろうと計画していたころ、バルセロナオリンピック、セビリア万博など、日本人の関心がスペインに向かっていたからなのだとか。

さらにスペインの明るさと志摩半島の気候的な明るさが合致するなどの理由から、スペインがテーマに選ばれたみたいですね。

志摩スペイン村 パルケエスパーニャ
住所:三重県志摩市磯部町坂崎
電話:0599-57-3333
HP:https://www.parque-net.com/

ちなみに志摩といえば、同じスペインを含んだ地中海をテーマにする宿泊施設「志摩地中海村」もあります。

こちらはテーマパークではなく、地中海のまちなみを再現したリゾートホテルですが、三重県に訪れる際には、スペイン関連の施設をはしごしても楽しいかもしれません。

以上、日本人の人気の渡航先をテーマにした国内テーマパークを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

もちろん、ほかにも、スイスをテーマにした「ハイジの村(旧山梨県立フラワーセンター)」(山梨)、オーストリアをテーマにした「信州塩尻農業公園チロルの森」(長野)、イギリスの世界一美しい村をテーマにした「湯布院フローラルヴィレッジ」(大分)、オランダをテーマにした日本一広いテーマパーク「ハウステンボス」(長崎)、ポルトガルをテーマにした「ポルトヨーロッパ」(和歌山)、デンマークをテーマにした「ふなばしアンデルセン公園」(千葉)、「安城産業文化公園デンパーク」(愛知)など、ヨーロッパを題材にしたテーマパーク(あるいは準じた施設)は国内にたくさんあります。

やはり日本人にとっては、永遠の憧れのヨーロッパ。行けない今だからこそ、国内にある「ヨーロッパ」を旅して楽しんでみる、いい機会かもしれませんね。

[参考]

保存版 旅行統計 2016 – 日本旅行業協会

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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