京都ゑびす神社 © b-hide the scene / Shutterstock.com
「えびす神」に商売繁盛を祈願する祭り
七福神の一神「えびす神」は、関西では「えべっさん」と呼ばれ親しまれています。右手に釣竿、左手に鯛を抱える「えべっさん」は、福をもたらす神、商売繁盛の神、漁業の神などとして信仰を集めています。
そのえべっさんに商売繁盛を祈願するお祭りが、毎年1月9日~11日に行われる「十日戎」です。9日を宵戎(よいえびす)、10日を本戎(ほんえびす)、11日を残り福といいます。
大漁と商売繁盛を祈願する献鯛神事の奉納や、大鮪(おおまぐろ)奉納が行われたり、笹に種々の縁起物をつるした福笹(ふくざさ)が授与されたりします。例年、大勢の人が参拝に訪れる行事ですが、2022年は新型コロナウイルスの感染防止のため、分散参拝が呼びかけられたり、さまざまな催しが中止されたりしています。
日本三大えびす神社の状況
大阪市の今宮戎神社、兵庫県西宮市の西宮神社、そして京都市の京都ゑびす神社の3神社が「日本三大えびす神社」とされています。
今宮戎神社(大阪市)
例年3日間で計約100万人の参拝者が訪れる今宮戎神社は、宝恵籠、献鯛行列、露店の自粛要請、福笹や祈祷の郵送を実施。延長期間が設けられ、分散参拝が呼びかけられています。十日戎期間(1月9日~11日)における福笹・御祈祷の受付は7時〜25時、お守り・御朱印の授与は9時〜22時、十日戎延長期間(1月12日~16日)は、福笹・御祈祷の受付、お守り・御朱印の授与、いずれも9時〜17時となっています。
詳しくは公式サイトをご確認ください。
http://www.imamiya-ebisu.jp/covid-19
西宮神社(兵庫県西宮市)
西宮神社は、1月10日早朝に開門と同時に境内を駆け抜け、3着の人まで福男の称号が与えられる「福男選び」があることでも有名ですが、2022年は福男の認証を中止。十日えびす限定の授与品や福笹は2月末まで授与しており、時期をずらしての分散参拝に協力を求めています。
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詳しくは公式サイトをご確認ください。
https://nishinomiya-ebisu.com/ebisu2021/
京都ゑびす神社(京都市)
京都ゑびす神社では、東映の女優が松竹梅と紅白に飾ったかごに乗りこんで神社に参拝する「宝恵かご社参」は行われますが、舞妓による福笹の授与は中止となりました。福笹やその他の縁起物の授与は、2月2日(水)(9時〜22時、13日以降は17時まで)まで行うとのことです。
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詳しくは公式サイトをご確認ください。
http://www.kyoto-ebisu.jp/tooka.html
例年通りの催しが見られないのは残念ですが、来年は通常通りに戻るよう祈りながら、密を避けて参拝したいものですね。
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