
旅の情報収集に最適!米子まちなか観光案内所

(C)鳥取県西部活性化協会
「米子観光まちづくり公社」は、城下町米子の魅力を発信する団体として2018年に設立。まち歩きガイドツアーや物販の開発、町家のリノベーションなどを展開しています。
ツアーの拠点となるのが城下町の中心部にある「米子まちなか観光案内所」。歴史まち歩きとして「米子城跡コース」「城下町満喫コース」「寺町銀座コース」「加茂川・中海遊覧船コース」のガイドツアーを実施しています。
いずれのコースとも1~2時間程度で、スタートやゴールの場所、時間帯、行き先なども希望に応じてカスタマイズ可能です。さらにツアーオプションとして「和文化体験メニュー」も用意。1名での参加や当日申し込みもOKなのでぜひ気軽に利用したいところ。

案内所が入るのは江戸時代の町屋をリノベーションした建物。古い梁や天窓、はしご階段がそのまま残されており、立ち寄るだけで米子の風情が感じられるのも魅力です。
オリジナルグッズやお土産を販売するほか、お弁当やコーヒーなども提供。イートインスペースも用意されているので、散策中のひと休みにも最適な場所と言えるでしょう。
米子の新名物!?石垣をご飯で表現した米子城カレー

フードメニューで話題を呼んでいるのが、毎月第3土曜日限定で販売される「米子城カレー」。米子城の特徴である「登り石垣」をご飯とスティック状のパンで表現。かつて米子周辺を支配していた伯耆国(ほうきのくに)が18万石であったことから18穀米を使用するというこだわりぶりです。

(C)米子市観光協会
ちなみにこちらが実際の米子城跡。石垣の形が忠実に再現されているのがわかります。聞けば、特注の型でご飯を盛り付けているのだとか。

ルーとお米以外の食材は全て鳥取産を使用。器は地元の陶芸家によるもので、藍色は米子城南西に広がる中海を表しているとのこと。カレーは鶏肉と野菜のコクが引き立っており、もっちりしたご飯と絶妙にマッチ。米子城観光の後に食せば、思い出もより一層深まりそうですね。
米子を知り尽くしたガイドと巡る、歴史まち歩き

(C)鳥取県観光連盟
今回ガイドしていただいたのは、米子観光まちづくり公社理事長の川越博行さん。まずは加茂川沿いを散策。江戸時代から北前船の寄港地として繁栄した米子では、物資を運ぶために外堀から続くこの加茂川が活用されていたのだそう。川沿いには当時建てられた白壁土蔵や連子窓の町屋が立ち並び、商人の街として栄えた風情が漂います。
「米子は大きな区画整理がされなかったこと、災害や空襲に見舞われなかったことから、古い町並みが奇跡的に残されている。現在、米子には700軒ほどの町家が現存しており、観光などに利用して地域の活性化に繋げていければ」(川越さん)

(C)鳥取県観光連盟
江戸時代に海運業を営み、藩の米や鉄を運んでいた回船問屋の屋敷「後藤家住宅」。本瓦葺の切妻屋根や家紋入の白壁など、栄華を偲ばせる凝った造りに当時の財力を感じることができます。米子の町家で一番古く、昭和49年(1974年)に国の重要文化財に指定。
現在15代目が居住しているため見学は外観のみですが、商人の街・米子の繁栄を今に伝える建物は一見の価値ありです。

一般的な観光名所だけでなく、個人の住宅などに訪問できるのもまち歩きガイドツアーの特徴。その代表格ともいえるのが「鹿島本家」の内部見学です。
上述の後藤家と並ぶ豪商として名を馳せた鹿島家は鳥取藩への献金をはじめ、米子城修繕費など数万両(今の貨幣価値で10億円以上)を拠出。その功績が称えられ、米子城修繕の際に小天守閣から下ろされたしゃちほこが鹿島家に贈られたのだそう。

ガイドの川越さんと共に中庭に進んだところ、見事なしゃちほこが出現!これはおよそ400年前に作られたもの。お城に飾られていたしゃちほこが民家にあるのは全国的に例がないとのこと。現在でも当時そのままの形で残っており、実際に手で触れることも可能です。

米子まちなか観光案内所の体験ツアー「抹茶御点前体験」の開催場所である「長田茶店」にも案内していただきました。創業は享和元年(1801年)。代表を務める長田吉太郎さんは7代目という老舗茶舗です。

鳥取県内にある自社農園で育てた有機栽培の緑茶や抹茶、お茶を使った菓子や麺類などを販売。さらに抹茶茶碗などの茶道具のラインナップも充実。聞けば、品ぞろえは山陰一の規模なのだとか。

店舗内にはテイクアウト専門の和カフェ「NAGACHA Café 1801」を併設。こだわりの有機栽培茶を使ったオリジナルドリンクやスイーツを提供しています。一番人気は、茶畑をイメージした「茶畑ラテ」(M490円、L600円)。茶畑の土をココア、畝をクリームチーズと抹茶で表現。ティラミス感覚で味わえる魅惑の逸品でした。
古き良き日本が今に残り、ノスタルジックな気分に浸れる城下町米子。街を知り尽くした観光ガイドと歩いて、歴史の糸を紡いでみてはいかがでしょうか。
[Photos by Nao]

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Nao ライター
メーカー、ITベンチャー勤務を経てフリーランスに。
学生時代から旅を続け、渡航国は現在50カ国。
特技は陸路国境越え。グルメレポート翌日に大学の最先端研究を取材したり、ロシア州知事にインタビューしたり。幅広い対応力とフットワークの軽さが自慢。日本ソムリエ協会認定資格ワインエキスパート保有。
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