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利用者満足度ランキング【11】みんなが支持する旅にも必須の携帯電話会社は?

Posted by: 坂本正敬
掲載日: Apr 29th, 2021. 更新日: Apr 29th, 2021

旅に関連するアイテムやサービスの顧客満足度を紹介するこの連載。今回は旅の移動や予約、調べ物に必要な携帯電話会社の顧客満足度ランキングを、2020年版「JCSI 日本版顧客満足度指数第1回調査」から紹介します。

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スマートフォン


満足度が高い携帯電話会社は?

スマホを見る人

そもそも「JCSI日本版顧客満足度指数第1回調査」とは、公益財団法人日本生産性本部サービス産業生産性協議会が毎年発表する日本最大級の顧客満足度調査で、百貨店から住設機器サービスに至るまで、各業種において最も高い顧客満足度を実現している企業やサービスをランキング化する試みです。

今回紹介する顧客満足度ランキングは、携帯電話業界のブランドランキングです。調査対象はau、SoftBank、ドコモ、Y!mobileとなります。

顧客満足度調査に協力した回答者は、前述したサービスを3カ月以上利用(継続)していて、自腹でお金を払っている、あるいは自腹で払っていなくても自分の利用料金を知っている人となっています。個人の好みが強く反映されないように、各携帯電話会社に対する評価の意見が300人以上集まるような制度設計もされています。

各ブランドに対する知覚品質(全体的な品質評価)、顧客期待(企業ブランドへの期待)、知覚価値(コスト・パフォーマンス)、推奨意向(クチコミ)、ロイヤルティ(将来への再利用意向)が算出され、最終的に顧客満足度ポイントが明らかにされています。最新の2020年版調査で最も顧客満足度の高かった会社(ブランド)は、どこだったのでしょうか?

携帯電話業界全体の満足度は他業種と比べると低い

スマホを見る人

個別の顧客満足度ランキングを紹介する前に、ケータイ・スマホ分野の満足度調査の結果については、もうちょっと補足が必要かもしれません。

この顧客満足度調査では、百貨店やスーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの小売店から、カフェ、レストランなどの飲食店、さらには銀行や生命保険、損害保険、証券など金融業など、各業界における満足度調査を調べています。その結果を見れば、業種ごとの業界全体の顧客満足度スコアも、明らかになります。例えば、コンビニエンスストア業界全体とドラッグストア業界全体の顧客満足度はどちらが高いのかという比較もできるのです。

その業種別の顧客満足度において、携帯電話業界は、最も満足度が低い業種の1つとなっています。2019年の調査結果でいうと、携帯電話会社と地方銀行が最下位とブービー賞を争っています。まがりなりにも全国区のビジネス展開をする携帯電話業界の満足度は、地方銀行と大差ないと評価されているのです。さらにその携帯電話会社全体の満足度は、2020年度の調査結果でも低いまま横ばいです。「日本の携帯電話は高い」「料金設定がわかりにくい」などとさまざまな場所でいわれています。そうした不満が、業界全体の満足度を押し下げているのかもしれません。

各部門でほぼ1位を独占した携帯電話会社は?

スマホを操作する手

以上の前提を踏まえ、評価の低い業界の中でも満足度の分野で健闘しているブランドは、どこになるのでしょうか。2020年「JCSI日本版顧客満足度指数第1回調査」は、以下の結果となっていました。

  • 第1位・・・Y!mobile(スマホ)(68.8)
  • 第2位・・・au(スマホ)(64.0)
  • 第3位・・・ドコモ(スマホ)(62.7)
  • 第4位・・・au(ケータイ等)(61.0)

(カッコ内は顧客満足度ポイント)

1位のY!mobileは、過去数年ずっと1位の顧客満足度を獲得しています。評価の内訳の詳細を見ると、顧客期待(企業ブランドへの期待)で第1位、知覚品質(全体的な品質評価)でもauと並んで第1位、知覚価値(コスト・パフォーマンス)も第1位、推奨意向(クチコミ)は第2位ながら、ロイヤルティ(将来への再利用意向)も第1位です。

いわば各部門でほぼ1位を独占しながら、総合的な顧客満足度も2位に差をつけて、1位を獲得しています。

利用者のシェアにおいても、MMD研究所(東京都)の調査(2020年)によると、

  1. docomo・・・32.4%
  2. au・・・26.0%
  3. SoftBank・・・18.4%
  4. Y!mobile・・・6.3%

と、かなりのシェアを拡大しているとわかります。

ただ、そもそもの疑問として、Y!mobileとは何なのでしょうか?「ソフトバンクショップでロゴを見かける謎のブランド」という感じで見ている人も多いはずですが、実はSoftBankとY!mobileは、同じソフトバンクが運営する携帯電話ブランドです。

ソフトバンクの社長は過去に、

<SoftBankブランドは「大容量プランを使いこなしたい人向けのブランド」で、Y!mobileブランドは「スマホをあまり使わないので小容量だが低価格でいい」>(Engadget 日本版より引用)

と発言しているそうです。Y!mobileの安く、わかりやすい料金プランが目立つ理由は、そもそものブランドの狙いがSoftBankとの差別化にあったからなのです。

もちろん、各社の買収によって生まれた、異なる歴史と背景を持つ2ブランドなのですが、現状で知名度が低めでも統合しない理由は、Y!mobileの手軽さやわかりやすさが、一方で確かに高く評価されているからかもしれません。

以上、旅にも不可欠な携帯電話の顧客満足度調査を紹介しました。同じソフトバンク社が出すブランドでも、Y!mobileのほうが圧倒的に顧客満足度が高いとわかりました。この圧倒的な高評価は、携帯大手3社(ブランド)に対する「高い、わかりにくい、過剰なサービス」という評価の裏返しなのかもしれません。

[参考]
JCSI 日本版顧客満足度指数第1回調査 – 公益財団法人日本生産性本部サービス産業生産性協議会
メイン利用のMVNOシェア、2020年は14.0%、(昨年3月は12.3%)、MVNOとY!mobileを合わせると格安SIMメイン利用シェアは20.4%に – MMD研究所
宮内社長「ソフトバンクとY!mobileは一体」──統合しない事情 – Engadget 日本版

[All photos by Shutterstock.com]

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。


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