「ゲゲゲの鬼太郎」の知られざる秘密も!妖怪の世界観をテーマとした「水木しげる記念館」【鳥取県】

Posted by: Nao

掲載日: May 20th, 2021

「ゲゲゲの鬼太郎」の作者、水木しげる氏の出身地で“妖怪の町”として名高い鳥取県境港市。町の中心にある「水木しげるロード」は177体もの妖怪ブロンズ像が点在し、まさに妖怪ワールド。今回はこのエリアきっての人気名所「水木しげる記念館」をご紹介。歴代の漫画から妖怪のオブジェ、水木氏の人生など、多彩な角度から作品を体感できるコンテンツが満載です。

水木しげる記念館 一反木綿 鬼太郎

水木しげるの作品や人生観を知れる記念館

水木しげる記念館

水木しげるロードの東端に佇む「水木しげる記念館」。オープンしたのは水木しげる氏81歳の誕生日にあたる、2003年3月8日。鬼太郎やねこ娘などお馴染みのキャラクターが現れる日もあり、記念撮影にも気軽に応じてくれます。筆者が訪れた日はねずみ男がお出迎え。

水木しげる記念館

見学順路は2階から。「水木しげる漫画ワールド」では水木氏の漫画作品から選りすぐった30点が展示されています。漫画を開いたようなディスプレイがユニーク。妖怪漫画だけでなく、戦争や幻想など多彩なジャンルを描いていたことにも驚かされます。

水木しげる 墓場鬼太郎

さまざまな職を経て、紙芝居作者や貸本漫画家として活動していた水木氏。1960年に「墓場鬼太郎」を生み出します。そう、これこそ後の国民的漫画となる「ゲゲゲの鬼太郎」の前身です。

1965年には「墓場の鬼太郎」とタイトルを変更して「少年マガジン」で連載スタート。ちなみに鬼太郎は幽霊族の父と人間の母から生まれたハーフで、母親が鬼太郎をお腹に残したまま亡くなり、土葬されたお墓から這い出てきたという実はかなりダークな設定。漫画時代の鬼太郎はタバコを吸うなどダーティーヒーロー的存在でしたが、1968年のアニメ化と同時に正義の味方にキャラ変することになります。

またテレビ放送では、“墓場”はイメージが悪いという話になり「ゲゲゲ」に変更されたとのこと。これは水木氏が幼少期に「しげる」を上手く発音できず、「げげる」と言っていたことに起因しているのだそう。

水木しげる ヒトラー

アドルフ・ヒトラーの生涯を描いた長編評伝「20世紀の狂気 ヒットラー」も展示。

情熱と行動力に脱帽!世界各地への冒険旅行歴

水木しげる 冒険 旅

漫画家にして冒険旅行家でもあった水木しげる氏。生前、世界約60カ国を巡り、各地で妖怪研究をしていたのだとか。世界中で集めた妖怪コレクションも紹介されており、水木氏の熱意をうかがい知ることができます。

忠実に再現された書斎やオブジェ

水木しげる記念館 書斎
1階には水木氏が漫画家として大成するまでの人生の歩みを紹介する資料や、妖怪のオブジェが展示されています。東京・調布市にあった水木氏の仕事場を忠実に再現したコーナーも。一旦部屋にこもると凄まじい気迫と集中力で漫画を描き続け、奥様が気軽に声をかけられなかったほどだったのだそう。

ゲゲゲの鬼太郎 妖怪アパート

ゲゲゲの鬼太郎のキャラクターたちが暮らす「妖怪アパート」。実はこのアパート自体も妖怪という設定。管理人は砂かけ婆と子泣き爺で、茶飲み友達という間柄のようです。

ぬり壁 水木しげる記念館

多数ある妖怪のオブジェの中で抜群のインパクトを放つのが、等身大はありそうな「ぬりかべ」。ただの立体像かと思いきや、突然まばたきするなど衝撃的な妖怪感!あまりのリアルさに泣き出す子どももいるのだとか。

水木しげる記念館 妖怪洞窟

水木氏の漫画でもお馴染みの、日本各地に伝わる43の妖怪が凄む「妖怪洞窟」。光と音がゆっくり変化するミステリアスな演出もあり、さながらお化け屋敷の様相に。

記念写真は一反木綿と

水木しげる記念館 一反木綿 鬼太郎

一反木綿に乗って飛んでいるような記念写真が撮れるトリックアートも設置。ぜひ鬼太郎気分になって、ポーズを決めてみたいところ。

さらに、水木しげる氏の波乱に満ちた人生をテーマとした「ねぼけ人生の間」など、知れば知るほど魅力に引き込まれるコンテンツが充実。ゲゲゲの鬼太郎ファンならずとも一見の価値あること間違いなしです。水木しげるロード散策の際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがしょうか。

水木しげる記念館
住所:鳥取県境港市本町5
電話:0859-42-2171
営業時間:9:30~17:00(入館受付は閉館30分前まで)
休館日:年中無休
料金:一般700円、中高生500円、小学生300円
URL:http://mizuki.sakaiminato.net

[All photos by Nao]

PROFILE

Nao

Nao ライター

メーカー、ITベンチャー勤務を経てフリーランスに。
学生時代から旅を続け、渡航国は現在50カ国。
特技は陸路国境越え。グルメレポート翌日に大学の最先端研究を取材したり、ロシア州知事にインタビューしたり。幅広い対応力とフットワークの軽さが自慢。日本ソムリエ協会認定資格ワインエキスパート保有。


メーカー、ITベンチャー勤務を経てフリーランスに。
学生時代から旅を続け、渡航国は現在50カ国。
特技は陸路国境越え。グルメレポート翌日に大学の最先端研究を取材したり、ロシア州知事にインタビューしたり。幅広い対応力とフットワークの軽さが自慢。日本ソムリエ協会認定資格ワインエキスパート保有。


SHARE

  • Facebook