(C)老松

ほのかに林檎が香る夏限定「ささのか 菓子 希水（きすい）」／紫野和久傳

(C)久保田康夫

明治3年（1870年）に創業し、高級料亭や料理屋を営む「和久傳」。「ささのか 菓子 希水（きすい）」は、そのおもたせ専門店「紫野和久傳」の夏限定商品です。青々と涼しげな笹の葉の包みを開くと、目にも涼やかな半透明の生菓子が現れます。口に含むと、つるんとなめらかな口当たり、ほのかに酸味のある林檎の風味がふわりと広がります。

(C)久保田康夫

日本の山奥に自生する笹を、林檎と共に圧搾して取り出した貴重な水と、薬草にも用いられるというオオバコから作られた生菓子です。『竹取物語』で翁が探し求める不老長寿の妙薬から名付けられ、無病息災の願いが込められています。ひとつひとつ手で丁寧に笹の葉で巻かれた品の良い一品です。

長く親しまれる老舗の初夏の逸品「夏柑糖」／老松

(C)老松

創業明治41年（1908年）、本店は北野天満宮にほど近い花街・上七軒に佇んでいます。名物「夏柑糖（なつかんとう）」は、毎年待ち望むファンが多い人気商品。萩や和歌山産の大きな夏みかんの中身をひとつひとつ丁寧にくり抜き、搾った果汁と寒天を合わせ、再び皮に注いで固めた水菓子です。

(C)老松

ほどよい酸味とほろ苦さ、口中でほろほろと崩れていくような寒天特有の食感。さわやかな香りとさっぱりとした夏みかんの後味が夏にふさわしい涼菓です。「今年は7月初旬まであるかどうか」とのことなのでお早めに！その後はグレープフルーツの「晩柑糖（ばんかんとう）」に替わります。見た目も涼し気で、手土産やギフトに喜ばれる初夏の逸品です。

上質なフルーツがたっぷり！「アイスバー」／クリケット

(C)クリケット

金閣寺のほど近くにあるフルーツパーラー「クリケット」。元々は京都中央卸市場で営んでいた店主が、「世界の果物をおいしく食べてもらおう」と昭和49年（1974年）にオープン。プロの目利きで厳選されたフルーツ、それらを活かしたゼリーやフルーツサンドが人気です。

夏におすすめなのは「アイスバー」（6本セット・3,085円・税込）。上質なフルーツをたっぷりと使用したバーは、果物をそのまま食べているようなフレッシュな味わい。

(C)クリケット

ヨーグルトベースの「マンゴーヨーグルト」、レモンベースのアイスに2種のベリーソースを合わせたさわやかな味わいの「レモンベリー」、ビターなチョコレートベースにバナナをトッピングした「バナナチョコレート」、グレープフルーツ、オレンジ、レモンに洋酒を加え、オレンジのスライス入りの「シトラスミックス」、イチゴづくしの「ストロベリー」、カシスと赤ワインのベースにフルーツを合わせた「カシスミックス」の6種。見た目も美しい多彩なアイスバーです。

麩専門店のさわやかな夏の味覚「レモン麩まんじゅう」／麩嘉

(C)麩嘉

創業150年余りの生麩専門店「麩嘉」。本店は京都御所の西側にあり、錦市場にもお店があります。昨年販売を開始して大好評だったという「レモン麩まんじゅう」が、今年も購入できます。笹にくるまれた名物「麩まんじゅう」の姉妹品、夏限定のレモン風味です。

(C)麩嘉

広島の三角島でとれた有機栽培のレモンをたっぷり使った麩まんじゅう。レモンの果汁と果皮を生地とあんに混ぜ込み、もちもちとした生麩でくるんでいます。さわやかなレモンの風味が口いっぱいに広がります。自宅でのおやつにはもちろん、初夏の手土産や贈り物にもおすすめです。

宇治茶の風味豊かな「生茶ゼリイ詰合せ」／中村藤吉本店

(C)中村藤吉本店

安政元年（1854年）、京都・宇治に茶商として創業した「中村藤吉本店」。日本茶専門店ならではの、上質なお茶を活かした抹茶スイーツを続々と生み出しています。初夏のおすすめは、清々しい味わいの「生茶ゼリイ」（抹茶・ほうじ茶）。

(C)中村藤吉本店

ひんやり、ぷるぷるとした食感が人気です。豊かな風味の抹茶、すっきりとした香りと余韻を残すほうじ茶の2種類を、一箱に詰め合わせています。あずきと白玉が添えられ、ボリュームと甘味もしっかり。異なるお茶の旨味を堪能できます。

ロザンベール葉

ロザンベール葉

主に横浜・東京で育ち、縁あって京都に在住。美術書出版社勤務を経て、フリーランスライター歴20年余り。フランス人のパートナーと共に、フランスとイタリアを中心に気ままな旅をする。海はどこも好きだけど、「地中海」という響きに憧れる。マイペースが好き。