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【実は日本が世界一】月に2000円も!「スマホゲーム・アプリの課金」が最高額

Posted by: 坂本正敬
掲載日: Jan 13th, 2022.

なかなか海外へ行けない日々が続いていますが、思い起こしてみれば海外旅行では、さまざまな場面で待ち時間がありますよね。飛行機への搭乗を待つ時間、荷物の受け取りを待つ時間、旅先でのバスや電車の移動時間、人気のレストランで入店を待つ時間などなど。そんな時間のために、筆者は必ず司馬遼太郎の長編小説を文庫で持ち込むようにしていますが、「スマホ」のアプリやゲームを楽しんで時間をつぶす日本人は少なくないはずです。スマホのアプリやゲームに対して、日本人が世界一課金しているとの情報もあるみたいですよ。

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空港でスマホを見る人


 


世界で一番スマホに課金する国民は日本人

スマートフォンを操作する

ゲームやアプリをスマホで使う際に課金しますか? しない人からすると(筆者もその部類に入ります)信じがたい話だと思いますが、スマホのアプリやゲームに世界で一番課金するのは実は日本人であると、アメリカのアプリ調査会社・SensorTowerが2021年(令和3年)に発表しています。

Google PlayとApp Storeのアプリ・ゲームをこの調査では対象としているため、比較対象から中国は除外されています。中国を入れるとまた結果は変わってくるかもしれませんが、2021年(令和3年)1月から9月までの間にアプリとゲームで課金した国民ランキングトップ5は次のとおりでした。

  • 1位・・・日本(149米ドル)
  • 2位・・・韓国(95米ドル)
  • 3位・・・アメリカ(90米ドル)
  • 4位・・・オーストラリア(62米ドル)
  • 5位・・・カナダ(50米ドル)

149米ドルは日本円にして約17,213円。9カ月間における金額ですから、1カ月に平均で2,000円くらいを使っている計算になります。2位の韓国の95米ドルは10,975円ほど。月々1,000円ちょっとといった感じですね。

しかも日本は、2020年(令和2年)にも世界で一番という結果を残しています。

課金を一切しない人からすれば「賃金が上がりにくい日本なのに世界で一番課金しているなんて、まったく無駄な金を使っている」とあきれるかもしれません。人のつくった土俵の上(プラットフォームの上)で踊らされているだけだとの指摘も現にあるようです。

しかし見方によっては、それだけ身銭を切って熱中している人が日本には多いということ。時間とお金の浪費にも見えますが、その一方で、何か新しいコンテンツを別の形で将来つくる次世代の担い手が育っている真っ最中と考えることもできるかもしれません。

お金がないのに課金ばかりしている「変な国」の「変な国民」の道へ突き進んだほうが、かえって日本の未来は明るいとう見方もありますよね。

男性×20代がボリュームゾーン

空港でスマートフォンを見る人

世界で最も課金しているらしい日本人。とはいえ課金した経験のない筆者の場合、同じ日本人でもどのような人が課金しているのかが気になります。

思い浮かぶ限り挙げてみると、筆者の通う理容店の30代の理髪師や50代の知人男性とその10代の息子の3人くらいしか知りません。

市場調査を手掛ける日本のアスマークが2021年(令和3年)に公開した「スマホゲームの課金に関する調査」を見ると、スマホでゲームしている人の約4割に課金の経験があり、課金経験者の属性としては「男性×20代」の組み合わせがもっとも多い層だとわかります。

さらに詳しく見ると、スマホでゲームをやりながら自分でお金を支払っている課金者のうち、8割近くの人がなかなかの時間(1時間未満は44.6%、1時間~2時間未満は34.0%)を平日からゲームに費やしているようです。大学生ならまだしも、回答者は全員が仕事を持つ社会人です。社会人の平日1~2時間未満となると結構な時間ですよね。

先ほどのSensorTowerの調査で、日本人は月に2,000円ほど課金しているとの情報がありました。アスマークの調査では月の平均課金額として、

  • 500円未満・・・34.8%
  • 500円~1,000円未満・・・17.8%
  • 1,000円~2,000円未満・・・11.3%
  • 2000円~3,000円未満・・・8.1%
  • 3,000円~5,000円・・・10.6%

といった細かい数字が出ています。しかも課金額が大きい人ほど、もっとお金を使いたいと考える傾向があるらしいです。また、課金する人ほどゲーム上でほかのプレイヤーとコミュニケーションをとる傾向にもあるようです。ある意味で二極化が進んでいて、はまる人は、それこそどんどんはまっているのですね。

ちょっとした(と言ったら失礼ですが)没入感や達成感、興奮と引き換えに多くのプレイヤーが時間とお金を浪費して何も残らないで終わる可能性ももちろん大いにあります。

子どものころに熱中したテレビゲームが何かの学びになったかと思い起こしてみると、残念ながら大部分がどこかへ消えてしまった感覚が筆者にはあります。しかし感受性の豊かな一部のゲームクリエーターには血となり肉となり、その後の傑作づくりに役立ったはずです。

スマホのゲームに熱中する若い世代からも、何か次の「変な創造」が生まれてこないとも限りませんよね。上述の調査では調べられていない10代の若者にはもっと期待できるはずです。

「ガラパゴス」と言われる変な状況を楽しみに日本へ来る外国人旅行者は多いとトラベルライターとして肌で感じますので、その立場から見ると「世界一の道をどんどん行け行け」なんて無責任に思ったりもします。

なんであれ意外な日本の世界一を紹介する連載。スマホのアプリやゲームに課金する金額が日本人が世界で一番という話を今回は紹介しました。知らないだけでいろいろ意外な世界一が日本にはあるのですね。

[参考]

Japan Leads Mobile App Spending Per Capita in 2021, Climbing 18% Over 2020 to Nearly $150 – SensorTower

スマホゲームの課金に関する調査 – ASMARQ

SensorTower

※ 「日本が世界一」のランキング事典 – 宝島社新書

[All photos by Shutterstock.com]

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。


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