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【実は日本が世界一】和歌山の企業がファッション業界を席捲!シェア6割の物とは?

Posted by: 坂本正敬
掲載日: Jun 22nd, 2022.

日本ではこれから夏になりますが、梅雨の時期は冷え込む日も多く、旅先に薄手のニットを持参することもあるかもしれません。そこで皆さんに質問です。そのニット、どこのニットですか? このニットづくりにおいて、日本が世界一を誇る分野があるのです。

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ニットのイメージ

 


世界シェア6割の「ニット編み機」

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冒頭の「どこのニット?」という質問、ユニクロやZARA、グッチやルイ・ヴィトンなどのブランド名を聞いたのではありません。「ニットを編んだのは、どこの企業の編み機か」という質問です。

「島精機製作所」のコンピューター制御自動編み機がつくった製品である確率が高いはずです。その理由は、世界中のニット編み機のトップメーカーとして、世界シェア6割を確保する優良企業が日本の「島精機製作所」だからなのです。

島精機製作所とは、2022年(令和4年)に創立60年を迎える世界的な企業で、和歌山市に本社を構えています

ニット編み機のトップメーカーであり、手袋編み機の分野では世界シェア80%超を誇っています。要するに、世界の人の半数以上が着る大量生産の市販品ニット製品は、島精機製作所の編み機によってつくられた可能性が高いというわけなのです。

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ちなみに、先ほど説明したユニクロやZARA、グッチ、ルイ・ヴィトンは、同社の「完全無縫製型コンピューター横編み機(ホールガーメント横編み機)」も採用しているそうです。この完全無縫製型コンピューター横編み機は、同社によって1995年(平成7年)に世界で初めて開発されたことも知られていますよね。

1枚のセーターをデザイン通りに全自動で丸ごと糸から編み上げるので、裁縫の必要もなくなり、縫い代もなくなって、着心地やシルエットも向上する上に、生地のロスもなくなります。

言い換えれば、魔法のような全自動編み機。ヨーロッパでは「東洋のマジック」と称賛されたのだとか。

倒産寸前から世界的成功への逆転劇

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世界的な成功を収めている島精機製作所ですが、実は紆余曲折を経て現在の地位を築き上げたと、同社の公式サイトや毎日新聞経済部による『日本の技術は世界一』(新潮社)に書かれています。

手袋編み機の開発などで特許を取得した同社の創業者・島正博さんは、世界で初めてとなる全自動手袋編み機開発を目指して1962年(昭和37年)に会社を設立します。

しかし、実用化が困難となり、累積赤字が増えて、1964年(昭和39年)12月には、年末の60万円の手形決済に困り、倒産寸前まで追い込まれます。同社の専務から「一緒に自殺して保険金で借金を返そう」といった提案まで出たのだとか。

ところが年末、まったく面識のなかった大阪の会社社長から不意に支援がやってきます。創業者の島さんは、その恩に報いるために全自動手袋編み機を1週間の不眠不休で開発、翌年の展示会で大量の注文を勝ち取り、一気に業績を好転させました。

その後、手袋だけではなくニット製品の編み機に取り組み、革新的な編み機を次々と投入して、現在の成功を勝ち取ったのです。

そんな島精機製作所の編み機がつくったニットが、ブランド名を問わず世界中に流通しているわけです。世界を旅する際には、旅先で出会う世界の旅人が着用するニットに注目してみてください。

もしかするとそのセーターは、日本の和歌山にあるメーカーが開発した完全無縫製型コンピューター横編み機によってつくられた製品かもしれません。そう思うと、ちょっと目の前の外国人旅行者に親近感がわきませんか?

編み物のイメージ
[参考]
歴史 – 島精機製作所

※ 毎日新聞経済部『日本の技術は世界一』(新潮社)

ユニクロ柳井とZOZO前澤が頼る、知られざる「黒子企業」の正体 – マネー現代

[Photos by Shutterstock.com]

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。


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