【実は日本が世界一】ギネスも認定!長さ875.47mの「魚市場」は東北に

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Jul 6th, 2022

日本にある意外な世界一を紹介するTABIZINEの連載。今回は、旅の楽しみでもある食にも関係した世界一を紹介します。

宮城県石巻市
(C) Shutterstock.com

 

ギネス世界記録に認定される漁港

宮城県石巻魚市場
(C) 一般社団法人東北観光推進機構

旅先の楽しみのひとつに食があります。その土地に根差した名所巡りも旅の楽しみです。その両方を一挙に楽しめる観光地が市場(マーケット)ではないでしょうか? 見学可能な観光漁港(魚市場)だったら、いいとこ取りできますよね。

今回は、そんな魚市場に関する世界一を紹介します。日本には、ギネス世界記録に認定される魚市場があるのです。その称号は「Longest fish market」。世界一長い魚市場です。

世界一「長い」とは何が長いのでしょうか? 海産物を船で持ち込み、水揚げする施設が漁港にはあります。その水揚げ棟の建物の長辺が875.47mであり、世界でもっとも長いとされているのですね。

875mといえば、「クフ王のピラミッド」の一辺230mよりも長く、大阪府堺市にある「大山古墳(仁徳天皇陵古墳)」の486mよりも長いです。「京都駅」の0番線のホーム558mよりも長く、「富士山」の火口の直径800mよりも長い距離になります。

この魚市場は、宮城県石巻市にあります。東日本大震災の津波で、「市水産物地方卸売市場石巻売場(石巻魚市場)」が全壊しましたが、その後に再建された魚市場の建物がギネス世界記録に登録されているのです。

「東洋一」の魚市場から「世界一」の魚市場に

宮城県石巻市・石巻魚市場
(C) 一般社団法人東北観光推進機構

石巻魚市場は、1974年(昭和49年)に現在の位置に移転しています。その移転時、岸沿いに654mの長さの水揚げ棟が建てられ、その長さは「東洋一」と言われてきました。

その建物が津波で全壊すると、水産庁の強力なリーダーシップの下で再建され、2015年(平成27年)に再び稼働が始まります。

西棟・中央棟・東棟・管理棟からなる新しい魚市場は、内部がさらにゾーニングされていて、それらの施設をひとまとまりで覆う屋根の長さが約876mとなっています。

2021年(令和3年)、石巻市がギネスワールドレコーズ社に申請して、世界一と認定されました

宮城県石巻市・石巻魚市場の様子
(C) 一般社団法人東北観光推進機構

この石巻魚市場は見学が自由となっています。宮城県の仙台や松島まで旅行で訪れた際には、石巻まで足を延ばして、世界一の魚市場を見学してみてはいかがでしょうか?

宮城県石巻の海
(C) Shutterstock.com

石巻市水産物地方卸売市場管理事務所の窓口で見学を受け付けています。金華山沖の漁場やリアス式海岸の地形を生かした養殖漁場の恵みが、肌で感じられるはずですよ。

[参考]
Longest fish market – Guinness World Records

石巻の魚市場がギネス世界記録 875・47メートル「最長」認定 – 朝日新聞

魚市場紹介 – 石巻魚市場

誰もまだ見ていない、未来の漁業を探し求める ―チームTRITON石巻― – TRITON JOB

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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